CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-216「ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊」(アメリカ)

2019年09月06日 00時48分57秒 | アメリカ映画
選択は無限にあり、現実も無限にある
 1969年8月。映画監督のロマン・ポランスキーと結婚したシャロン・テートは、引っ越したてのロサンゼルス・シエロ・ドライヴ10050番地にある瀟洒な邸宅で、仕事でロンドンに出かけたロマンの帰りを待っていた。
 妊娠8ヶ月の彼女の元には、ロマンの友人のヴォイテック・フライコウスキー、コーヒー財閥の女相続人アビゲイル・フォルジャー、シャロンの元婚約者でヘア・スタイリストのジェイ・セブリングが集い、楽しい時間を過ごしていた。そんなシャロンの周囲で奇妙な出来事が起き、不穏な空気が流れ始める。
 前の住人である音楽プロデューサーのテリー・メルチャーに音楽のデモテープを送りつけていたチャーリーという不気味な男が訪ねてきて、家の周りには奇妙なヒッピー風の少女たちがうろつきまわり、さらには彼女の愛犬が行方不明に。
 やがてシャロンは屋敷に押し入ってきた暴漢たちに自分と友人たちが惨殺される夢を見、友人たちに不安を訴えるが、妊婦にありがちな不安神経症だとして取り合わない。しかし、恐ろしい現実はひたひたと忍び寄っていた。(「KINENOTE」より)


 1969年、女優のシャロン・テートがロスの自宅で友人たちと共に、カルト集団に殺害されたという事件。

 これは、よく耳にする事件であるが、その事件をモチーフとした作品。

 ちょうど50年前の出来事なんだな。

 その事件が起こるまでの3日間のシャロン・テートの姿を映し出している。

 結末が判っているだけに、ちょっと切ない気分にはなるかな。

 しかし、面白かったのは、かなりサスペンスフルに、時にはホラー・テイストで描いているところ。

 シャロン自身に霊感があるように見せ、不吉で危険なことが起こりそうだと思わせる。

 友人たちと過ごす大邸宅に近づく怪しい影。

 開いている窓を閉めようと恐る恐る近づいていくと驚かされるという、ホラーの定番が随所に。

 それにしても、外とは隔ててあるとはいえ、開けっ放しの窓が多かったな。

 シャロンが恐怖に脅え、恐怖を募らせていく様子もホラーらしい感じ。

 そして、突然夜中にレコーダーが回り、音楽が鳴り出すと、ついに惨劇に。

 その惨劇の顛末もホラーらしい展開となるが、クライマックスからエンディングにかけては、あれ、どうなるんだろう、という意外な展開となる。

 痛ましい事件であったが、もし、何かしら違うことがあったなら、運命も変わったかもしれないという想いが込められたのか。

 実際の事件をモチーフとしているが、ホラー・テイストが強く、緊迫感も高まり、思いもよらぬクライマックスにも楽しめた作品であった。

/5

監督:ダニエル・ファランズ
出演:ヒラリー・ダフ、ジョナサン・ベネット
   リディア・ハースト、パヴェウ・シャイダ、ライアン・カーギル
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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