19-263「荒野の誓い」（アメリカ）

時々、死という終局に羨望する
　1892年、アメリカ・ニューメキシコ州。かつてのインディアン戦争の英雄で退役間近のジョー・ブロッカー大尉は、収監されていたシャイアン族の長イエロー・ホークとその家族を、インディアン居留地となった彼らの故郷モンタナ州に護送するよう命じられる。
　戦争で多くの仲間を殺されたジョーは、インディアンへの憎悪を剥き出しにしてこれを拒否する。しかし軍法会議になれば年金がもらえなくなると上官に脅され、渋々ながらも命令を受け入れる。
　こうして信頼できる部下４人とともに、イエロー・ホークの家族を護衛してモンタナへの長い旅へと出たジョー。途中、コマンチ族によって家族を皆殺しにされた女性ロザリーを保護すると、彼女も隊に加えて先を急ぐ一行だったが。（「allcinema」より）


　１８９２年、インディアン戦争に従軍していたジョー・ブロッカー大尉は、癌で余命わずかだというシャイアン族の長、イエロー・ホークとその家族を故郷モンタナへ護送する任務を与えられる。

　宿敵であり、憎悪の対象であるインディアンの護送を最初は拒否していたブロッカーであるが、最終的に渋々任務を遂行することになる。

　ブロッカーたちは、途中コマンチ族によって家族を惨殺された女性、ロザリーを保護し、彼女も隊に加えて進んでいく。

　そんなブロッカーたちの前に様々な危険が待ち構えていることになる。


　旅の途中で様々な危険と遭遇することによって、自分たちだけでは対処出来ないと判断したブロッカーが、イエロー・ホークの拘禁を外し、共に闘い、困難を越えていく中、通じ合っていく姿を描く。

　旅の途中、アパッチ族に襲われ続けるのかと思ったが、危険はアパッチ族だけに非ずの展開。

　そんな危険によって部下たちも次々とリタイアしてしまう。

　右腕であり、親友でもあるトーマスが、最初の方で、自分はうつ病だと言うシーンがあるが、この頃からうつ病は認識されていたんだな。


　イエロー・ホークとの友情に加え、真摯な態度を取るブロッカーに信頼を寄せていくロザリー。

　様々な危険を乗り越え、ようやく辿り着いたモンタナで、思いもよらぬか、それとも予想していたのか、更なる危険な事態に陥るブロッカーたち。

　果たして、ブロッカーは任務を全うすることが出来るのか。

　
　道中何が起こるのか判らぬ緊迫と痛切な展開。

　惹き込まれる作品であった。

　ラストは何か支えが取れるようなエンディングであったな。

/５　

監督：スコット・クーパー
出演：クリスチャン・ベール、ロザムンド・パイク、ウェス・スチューディ、アダム・ビーチ
　　　ベン・フォスター、ティモシー・シャラメ、ジェシー・プレモンス、ロリー・コクレイン
於：新宿バルト９