CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

22-201「異動辞令は音楽隊!」(日本)

2022年09月10日 00時02分00秒 | 日本映画
ルールじゃ測れない緊急事態もあるんだ
 部下に厳しく、犯人逮捕のためなら手段を問わない捜査一課のベテラン刑事・成瀬司。高齢者を狙ったアポ電強盗事件を捜査する中で、令状も取らず強引な捜査を繰り返した結果、広報課内の音楽隊への異動を言い渡されてしまう。
 不本意ながらも音楽隊を訪れる成瀬だったが、そこにいたのは覇気のない隊員ばかりで。(「作品資料」より)


 現場一筋30年、軍曹と呼ばれる程部下に厳しく、犯人逮捕のためには違法スレスレのことも厭わない鬼刑事、成瀬。

 上司にも盾突くためついに異動辞令が出てしまう。

 それは、広報課内の音楽隊。

 自分は刑事であるという思いからどうしても音楽隊に対し、受け入れる気持ちが持てない成瀬。

 しかし、当然ながら捜査課では受け入れられず、自らの道を失ってしまう感がある。

 仕事一筋で家庭を顧みなかったため娘との仲も疎遠になってしまっている。

 しかし、音楽をすることを考え、はぐれ者集団である音楽隊の面々と付き合い、更に音楽を楽しみにしている人々とも交流するうち、成瀬の気持ちは変わっていく。

 ある意味、人生突っ走て来た人間が立ち止まり、考えるという話である。

 自分が考えてもいなかった立場に置かれた時、それと向き合えば、また違った面が見えてくるということ。

 音楽がメインとなっているので、最初はあまり上手く感じなかった音楽隊の演奏であるが、成瀬の音頭で練習し、いっぱしの演奏が出来るようになっていく。

 合わせて、成瀬が直前まで追っていた事件の顛末も、成瀬たちを絡めて描かれる。

 ちょっとサスペンス風味もあったかな。

 人生が大きく変わってしまった男の再生を描いたストーリーで、興味深い展開であった。

/5

監督:内田英治
出演:阿部寛、清野菜名、磯村勇斗、高杉真宙、板橋駿谷、モトーラ世理奈、見上愛、岡部たかし、渋川清彦、酒向芳、六平直政、光石研、倍賞美津子、高橋侃、楢崎誠
於:TOHOシネマズ池袋

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