僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.414【 逆 療 法 】

2015-08-09 12:03:55 | 

      逆 療 法

             にのみや あきら


挫折がなんだ
もがけもがけ
生きている証拠だ
もがけば挫折も逃げていく

スランプがなんだ
足掻け足掻け
生きている証拠だ
足掻けばスランプも去っていく

貧乏がなんだ
耐えろ耐えろ
それが人生だ
耐えれば貧乏も消えていく

不況がなんだ
我慢だ我慢
それでいいのだ
我慢すれば不況も笑うだろう

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僕の詩集No.413【 黎 明 】

2015-08-09 04:50:41 | 
   黎 明

      にのみや あきら


暗黒のトンネルの入口の前で
大勢の人が騒いでいる
どんよりした気候が
ばか騒ぎをしている人達の心をつつむ
何が楽しいのか
何が嬉しいのか
とにかく大変なばか騒ぎだ
騒ぎはときどき奇声をあげる
暗黒のトンネルに誰も近付こうとはしない
暗黒のトンネルを
歩いて抜けるのは苦痛だ
車で抜けるのなら簡単
待っても待っても車はこない
歩いて抜けようとする者もいない
苦痛を選ぶより
ここで騒いでいる方が楽しいようだ
見せ掛けの楽しさに
耐え切れなくなった一人が
トンネルに入って行った
大歓声があがる
やがて男は暗黒に姿を消した
歩いても歩いても暗闇
進んでも進んでも暗闇
冷たい水滴が首筋を襲う
男は我に帰る
戻りたくても、もう戻れない
恐怖と苦痛に耐えて
さらに進む
恐怖が苦痛を呼び
苦痛が恐怖を誘う

その時
トンネルの先に小さな光が
進むに連れその光は大きさを増す
希望と勇気が足速を早め
光明の世界はすぐ目の前に広がる
心を輝かせる世界がここにはある
この晴天の明るさこそ
人間の本当の喜びだ
黎明は失われなかった

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