四代目桶屋金之助の世界

おろかなるひとり言
胸を張れるような自慢話などはありません。
照れくさい話や恥ずかしい話ばかりです。

高田渡 『ミミズの歌』

2022-01-20 14:46:48 | 音楽
フォークソングからいろんなことを学んだことの一つに、連続射殺魔 永山則夫事件がある。
昭和43年10月から11月にかけ、東京・京都・北海道・愛知の4都道府県で拳銃を用い、
男性4人を相次いで射殺する連続殺人事件(連続ピストル射殺事件)を起こし、翌昭和44年に逮捕された。

彼の詩集「無知の涙」に収録されている
『ミミズのうた』を高田渡さんが曲を付けて歌っている。

♪目ない 足ない おまえは ミミズ
 暗っくらな人生に 何の為生きるの

 頭どこ 口どこ おまえは ミミズ
 話せるものなら 声にして出さんか

 心ない 涙ない おまえは ミミズ
 悲しいのなら鳴いてみろ
 苦しいのなら死んでみろ

 生まれて 死ぬだけ おまえは ミミズ  
 跡形もさえ消され
 残すものない憐れな奴

 おい雄か やい雌か おまえは ミミズ
 踏んずけられても 黙ってる阿呆な奴

 判ってる 知ってる おまえは ミミズ
 先っちょ気持ちばかりに 
 モコチョコ動かすだけ

 ニョロニョロ 這いずり おまえは ミミズ
 チョロット遠出して 日干して果てた

この事件が起きたころはまだ自分は小学生だった。
テレビで連続射殺事件があったことはなんとなく知っていたが、詳しくはわからないし興味もなかった。

10年ぐらい前に知人が、高田渡さんの復刻盤CD「系図」を持っていてそれを聴かせてもらった。
このLPレコードは、若いころ一度も聴いていない。

50過ぎになって聴く高田渡さんの「系図」は衝撃だった。
永山則夫の詩に曲を付けた歌が2曲ある。
「手紙を書こう」と「ミミズのうた」。

ここから僕は、永山則夫について興味をもって調べたことがある。
高田渡さんの歌をきっかに知った事件と彼の詩集。

フォークソングで学んだことは、本を読むのと等しいくらいためになっている。

高田渡「ミミズの歌」
コメント
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