花咲く丘の高校生

平成時代の高校の授業風景を紹介したり、演歌の歌詞などを英語にしてみたり。

一茶英訳-草陰に

2024-04-30 | 翻訳
草蔭にぶつくさぬかす蛙かな

くさかげに ぶつくさ ぬかす かわずかな
Murmurs of a frog                           蛙のひそひそ声
In the shade of overgrown weeds  生い茂った雑草の陰で 
Mouthing off complaints      ぶつぶつ不平を言っている

murmur[-]囁き声 shade[エイド]陰、物陰 
mouthe[ウズ] offしゃべくる、吐き出す complaint[コンプイント]不平不満
                                                                      英訳も5-7-5の音節ですから、リズムよく口ずさめると思います。。

野尻湖と一茶の里へ行ってきました
一茶記念館では、キュレーター(学芸員)の渡辺さんに会って、カラーイラスト入りの冊子「一茶オノマトペ俳句70句」を常設展示販売させてもらえることになりました。@¥1,300
一茶記念館:〒389-1305 長野県上水内郡信濃町柏原2437-2              
                   ℡ 026-255-3741



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一茶英訳ー陽炎の

2024-04-26 | 英語教育
陽炎のづんづと伸びる葎かな(一茶)

かげろうの づんづとのびる むぐらかな
The shimmering air    きらめく空気が
Rapidly keeps wild creepers  急速に野生のつる草を
growing on and on  ずんずん伸ばしている

shimmer[マ]キラキラ光る creeper[]つる植物 creep忍び足で進む

この句の英訳もも5-7-5の音節になっています。

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一茶英訳-うそうそと

2024-04-18 | 翻訳
うそうそと雨降るなかを春の蝶(小林一茶)

 うそうそと あめふるなかを はるのちょう
 In the restless rain   Look, a spring butterfly is    Fluttering about
直訳:絶え間のない雨のなかで ごらん、春の蝶が ひらひら飛んでいるよ
注:restless[ストレス] 休まない、絶え間ない、落ち着かない、
 flutter[フタ] 羽ばたきする、ひらひら舞う flutter aboutひらひら飛び回る 

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できないことはボケのせい、自分のせいではない

2024-04-05 | 知っておきたい話
『自分が高齢になるということ』和田秀樹(新講社)より、そのまま引用しました

できないことはボケのせい、自分のせいではない
 今の時点で、きちんとみにつけておきたい考え方を一つ、書いておきます。
 認知症を恐れる気持ちは「できないこと」が増えてくるという不安から生まれます。プライドの高い人ほど、この不安も大きいのです。
 でも、男女を問わず、たとえ認知症になっても物怖じすることなくできることをやり続けたり、できないことは遠慮なく周囲の助けを借りて実行している人がいます。そういう人たちに共通するのは、どんなにできないことや不自由に感じることがあっても、それは自分のせいではないと割り切ってしまうことです。
「わたしがダメになったんじゃない。これはボケのせいで、わたしのせいじゃない」この理屈は正しいのです。
 その人が本来備えている能力や技術、できることはすべて、その人の中には変わらずにあります。
 認知症がそれを邪魔しているだけで、べつに本人がダメになったわけではありません。つまり状態は状態、「自分は自分」という割り切りさえ持てれば、たとえボケてもいままでと同じように動いたり、やりたいことに挑戦してみることができるはずです。
 当然、他人に助けてもらうとか教えてもらうということにも抵抗感などありません。どんどん動いて自分の世界を広げていきます。
 そういう人たちに比べたら、ボケてもいないのにプライドにこだわって、他人に教えてもらうのを嫌がる人なんか「小さい、小さい」ですね。本人は誇り高い人間のつもりかもしれませんが、たぶん、元気なボケ老人から笑われてしまうでしょう。



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春秋のさだめ(4/4)

2024-03-27 | 更級日記英訳
更級日記より

春秋のさだめ(4/4)
私(菅原孝標女)の歌:
あさ緑 花もひとつに かすみつつ おぼろに見ゆる 春の夜の月

 資通卿は、私の歌を何回も口の中で繰り返されたあと、
  今宵より のちの命の もしあらば さは春の夜を 形見とおもはむ
 
 すると、秋の夜が好きといった女官が、
  人はみな 春に心を よせつめり 我のみや見む 秋の夜の月

 After Lord Yoshimichi repeated my poem over and over again,
      If I were to live long after    I would think of  spring night 
      As a memento of  meeting   And talking you stories  

 Then the lady-in-waiting who said she liked autumn nights,
      Both of you seem eager about spring    I'll be the only one
      Looking at the moon alone     On an autumn night
すると、資通卿は、
「うん、これは、なかなかおもしろそうだな」と興がって、どちらにつくか、決めかねておいでのようである。お年は38歳。ダンディな男ぶりだが、浮ついたところがなく、しっとりとして、このもしいお人柄に見える。歌や蹴鞠にすぐれ、琵琶の姪shとしても知られる、当代きっての文化人であった。
  Then, Lord Sukemichi became excited and said, "Yes, this looks quite interesting." And seemed unable to decide whch side to take. His age is 38. He is dandy, but has a gentle, pleasant personality without being too pretentious. He excels at poetry and kemari, and is known as a master of biwa. He is one of the most cultural figures in our time.

 資通卿とは、そのまま別れたが、それにしてもずいぶん長話をしたものだ。資通卿は、私が誰かということも、ご存じないままであった。私のほうも、誰とも知られまいとしていた。
 I parted with Lord Sukemichi on the spot, but anyway, we had quite a long talk. He didn't even know  who I was. I didn't want him to know about me either.
                     『春秋のさだめ』終わり
 訪問していただき、ありがとうございました。(ゆ~)
『更級日記』藤原定家写本の原本は皇居三の丸尚蔵館に所蔵されています。
尚蔵館開館記念展が開催されていれば見学できます(令和6年度も企画展が開催されているようです)



   


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