花咲く丘の高校生

平成時代の高校の授業風景を紹介したり、演歌の歌詞などを英語にしてみたり。

佳苗はパシリ?

2022-06-23 | 学校教育
平成時代の高校生

 佳苗はパシリ?

三学期の終業式が終わったあとの教務室
 
一年生の佳苗が、顧問の先生の使いでやってきた。
佳苗は女子バスケットボール部のマネージャーをしている。
同級生の部員がみんな退部してしまったのに、
たった一人で黙々と部員の世話をしているけなげな少女です。

教務室に入るなり、「冷えちゃった、寒いよお」と言って、
私の後ろのストーブに手を伸ばしている。

制服のポケットから、学級担任から渡されたばかりの
通知票が覗いていた。

通知票を見せてもらって、「書道が抜群だね。書道家になるの?」
「私んち、お菓子屋だから、パテイシエになりたいの」
「なに?ぱ、パシリになるって?」
「パシリじゃないよ。パテシエだってば。
も~、先生ったら、英語の先生なのにい」

私は負け惜しみに一言、「だって、佳苗さんはバスケ部で
いつも使いパシリやらされているみたいだからさ」



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茶髪とピアス

2022-06-16 | 学校教育
なつかしい平成時代の高校生
茶髪とピアス

準くん
二年生の準が教務室に入ってきた。茶髪に鼻ピアスして、
腰からは長い鎖を二重に垂らしている。
私が声をかける「じゅんく~ん、もうすぐ三年生だね」

若い佳子先生も声をかける「じゅんくん、髪の色と成績は
比例することになっているのよ」

すかさず、私も反応する「鎖の長さと成績は反比例するんだからね」

準が言い訳した。
「僕はやりたく無いんですけど、強制されているんです。
賭けに負けちゃったから」

「なるほどね。しかし、賭博は犯罪なのだぞ」と言って、
 私と佳子先生は顔を見合わせ苦笑い。

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とってもギャルなお嬢さん

2022-06-13 | 学校教育
とってもギャルな高校生
 エピソード=平成時代の高校生
 
爽やかな初夏の風が廊下を吹き抜けている
一年生の女子生徒が二人 椅子に跨って涼んでいる。
背もたれに頬づえして 急に声を掛けてきた。

「せんせい、玉三郎って知ってる?」
「それって、歌舞伎のこと?」

「そうじゃなくって、パチンコの玉三郎」
「ああ知っているよ。パチンコはしたことないけど」

「せんせいって玉三郎の看板の人にそっくり。カワイイ!」
「ほっ、まさか。それって、褒めてくれているの?」

「そーで~す。丸くて、かわいいモンッ‼」
「それは ありがとう。あんたたちも、とっても可愛いよ」
 翔んでる、いや、乗ってる平成ギャルのお嬢さん‼








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