ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

FLOWERS フラワーズ

2010-05-22 01:38:36 | は行
資生堂のシャンプー「TSUBAKI」のCMに出てる
6人の女優が主人公を演じる


「FLOWERS(フラワーズ)」66点★★☆


正直、観る前は「なーんかあざとそう」とか
思ってたんですが
意外に「ウルッ」ときちゃたんですねえ。


蒼井優、竹内結子、仲間由紀恵に
田中麗奈、広末涼子、鈴木京香という豪華6女優

昭和から平成にかけての
三世代を生きる女性を演じ

それぞれが母になり
子に命を継いでいくというストーリー。


6つのエピソードのなかには
ありがちなものもあり

まずは豪華美女たちを使って
いい「シャシン」を撮りたかったんだなあと
いう感はあります。


しかし、それでも本作が
“映画”として立っているのは
「ニッポンの凜と美しい女性を描きたい」という
企画コンセプトにブレがなかったからだと思う。


CMであっても映画であっても
そこって重要ですもんね。


6人のなかでは
田中麗奈の元気のよさと
仲間由紀恵→広末涼子にいたるエピソードがよく

特に広末さんは光ってました
彼女のセリフにじわり泣かされましたもん。
「おくりびと」より格段に進歩してた。


また
「三丁目の夕日」の制作スタッフらしく
懐かしさや世代感覚をくすぐってくる
映像もポイント。


昭和11年が舞台の蒼井優のエピソードは
モノクローム映像に低いアングルで
完全に小津安二郎ふう


続く昭和44年の田中麗奈のエピソードは
銀座を舞台にした
テクニカラーふうだったり。



若い女性や、子育て中の女性、母親世代に
おすすめできる映画だと思います。


ただ子ナシ&アラフォー(自分)にはどうだろう。

身もフタもない言い方をしてしまえば
「生めや育てや」の推奨映画と
受け取れなくもなく(苦笑)

我が身に照らし合わせ
「いや~命を繋がずに、すみませんね」
と、すこーし肩身狭うございました。



★6/12から全国東宝系で公開。

「FLOWERSフラワーズ」公式サイト
コメント (2)
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