大空を見上げて

日頃感じていること

「海を越えて」姉の物語

2015-01-31 | Weblog
 去年8月に義兄ハワードから 「Across the Sea」というタイトルの本が送られてきた。
これは姉が、当時韓国で暮らしていた家族の様子から始まって、戦争中の事、戦後命からがら
日本に引き揚げてきた様子、日本での暮らし、ハワードと知り合って結婚したこと、
アメリカに帰ってからの事、米軍の兵士だったので国内外を問合わず数多くの引越ししたこと、
子どもたちの事、離れていた日本の家族と会えたこと、仕事の事…等々
姉の半生が詳しく書かれていた。

姉とは8歳離れているので、私の記憶に残っていることはほんの少ししかない。
英文なので、妻が去年の秋から少しずつ訳していてくれたが、この度全部を訳し終えたので、
また一からゆっくり読みなおしている。

妻はいつも「お姉さん、すごいね~!」と言い、
訳しながら、自分も笑ったり、泣いたり、辛かったり、喜んだりした…と言っていたが、
今、私も読みなおしてみて感動している。
知らなかった自分の事も家族のことも良くわかって感謝している。

仕事の休み時間に妻に電話して「有難う!良くやってくれたね。涙が止まらないよ。」
「今どの辺読んでるの?」
「4歳のおれが一生懸命歩いたこと」とか「日本に帰って来てからのことだよ。おれって本当にかわいそうだったね。」
妻は笑うが、ほんの少しだけ記憶にあるのは、父に励まされながら遠い道を歩いた事である。

良いことも良くないこともありのまま率直に書いてある。
母が亡くなって自分が母親代わりをやってきたのに、突然の父の再婚に傷つき、反発し、ちょっと道を
外れた事もあった。
高校を卒業して家出して母の兄の所へ行ったこと。この叔父が素晴らしい人だった。
ハワードとの結婚の時も大変だった。

去年81歳の誕生日を迎える時にハワードが本にしてプレゼントしたとの事。
アメリカでの生活も楽しさと共に苦労もたくさんあったけど、
今は幸せに暮らしていて何よりだと思う。


コメント
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