読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

マイナス50℃の世界

2011年02月28日 20時13分25秒 | ■読む
米原万里著、清流出版刊 本書はTBSテレビのシベリア横断取材の際に通訳として同行した米原さんが、その時の体験を「毎日小学生新聞」に連載したものをまとめたものです。作者は2006年に亡くなられていますが、その旅に同行した椎名誠さんが「彗星の最初の輝き」と題して解説を書いています。 本作の舞台となったのは、シベリア、世界で最も寒いヤクーツクです。時は1984年。作者も椎名さんも30代とのことで、輝きに . . . 本文を読む
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シャリース:Charice

2011年02月27日 16時38分05秒 | ■考え事
徹子の部屋に「シャリース」が登場しました。その前日の新聞に載った知らない歌手のコンサート広告に、番組への出演予告が出ていました。最近のJPOPは、この手の名前の歌手が結構いるので、売り出し中の若手かな。しかし、日本人の顔にも見えないし、徹子の部屋に出るのでは、それ相応の実力を持つのかなぁ?、と番組予約しました。 そして、先程思い出して観て驚愕。なんだぁこりゃ? すっげえ! ありえねー! 三連ちゃん . . . 本文を読む
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名残り火 てのひら闇Ⅱ

2011年02月26日 18時05分10秒 | ■読む
藤原伊織著、文藝春秋刊 藤原さんの作品を久し振りに読んで、堪らず、続けて本書「名残り火 てのひら闇2」を手に取りました。退社した主人公は、どうにかこうにか身過ぎ世過ぎをこなして3年が経った。そして突然親友の死を知ります。今回も、大切な人の死の真相を知りたいが為に、謎の森に分け入ります。大沢在昌さんの作品と同じく、ほとんど言葉での戦いを通じた謎解きですが、本作の主人公には暗い炎が身内に籠もっています . . . 本文を読む
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小原孝 ピアノ・リサイタル

2011年02月25日 19時41分55秒 | ■聴く
水戸芸術館で開催された小原孝さんのピアノ・コンサートを聞きました。知人からのお誘いで行きました。大分前に、NHKFMの番組で、ピアノをぽろぽろ弾きながら、ソフトな声で話している、変わった番組を聴きました。読者のリクエストの応えて演奏する番組で、その番組の最後に「オバラタカシでした」といっているのが思い出され、どんなコンサートなのか興味を持ちました。 私は専門の音楽教育を受けていませんし、ピアノを弾 . . . 本文を読む
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タイ 楽しみ図鑑

2011年02月24日 20時18分48秒 | ■読む
戸田杏子著、佐藤彰撮影、新潮社刊 タイの政情が不安定なので、今しばらくは様子を見ていますが、行きたい国の筆頭です。最近の中国は何となく嫌な感じがするので・・・。そんなことから、タイについて少し知りたい。それで読みました。本作は新潮社の「とんぼの本」というシリーズで写真が多く分かり易く書かれています。 本作は、タイに魅入られた著者とカメラマンの合作です。1990年の発刊なので20年前の著作ですが、タ . . . 本文を読む
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ザ・インターネット/DVD

2011年02月23日 20時21分29秒 | ■見る
1995年製作のアメリカ映画です。丁度ウィンドウズ95が発売された年ですが、ネット社会の脆弱性、危険性をテーマとしたサスペンス映画で、今観ても中々スリルに溢れた作品です。主演のサンドドラ・ブロックは、「スピード」に出演してスターとなりましたが、本作は、その翌年に公開された作品です。何とも不思議な魅力の持ち主だと思います。もちろん美形であるし演技も確かですが、オーラを余り感じません。それでいて、魅力 . . . 本文を読む
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手のひらの闇

2011年02月22日 19時37分17秒 | ■読む
藤原伊織著、文春文庫刊 良かった。読み始めから、藤原さんの独特の雰囲気が漂ってきます。どこか、少し諦念が漂っている。そして、ほのかが明るさが差し込んでいる。どことなく乙川優三郎さんの作品に通底している感じがします。 藤原さんの作品を初めて読んだのは、知人から勧められた「テロリストのパラソル」でした。それから何年も経ちましたが、それ以来藤原さんのファンになりました。寡作な作家です、亡くなったのは非常 . . . 本文を読む
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アジア・知られざる大自然:第1巻:赤い類人猿の王国/ビデオ

2011年02月21日 19時12分36秒 | ■見る
NHKビデオ発行 本シリーズは、アジアの大自然をテーマとしたシリーズの第1作で、ボルネオ島の広大な熱帯雨林の自然を取り上げています。取り分け、「森の人」という意味のオランウータンを初めとする、類人猿の生態が紹介されています。 熱帯雨林では、大量の降雨と強い日光による環境の中で競争を繰り広げ、勝ち残った木々が大木となり、樹床にはわずかな光しか到達しません。そうした森の中で、猿たちは、種類によって異な . . . 本文を読む
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ハンニバル アルプス越えの謎を解く

2011年02月20日 17時08分56秒 | ■読む
ジョン・プレヴァス著、村上温夫訳、白水社刊 他の記事でも触れましたが、高校の歴史の先生が、枯れ切ったようなその先生が、ローマ帝国の所でハンニバルに触れた時、先生の熱い思いが、ほんの一瞬間溢れ出しました。もう40年近く前のことです。その後、30歳を過ぎてから世界の歴史のシリーズを読み進めている時、そして、塩野七生さんの著作で、何度かハンニバルに出会いました。日本人には馴染みが薄くとも、欧米では大きな . . . 本文を読む
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プロジェクトX/運命の最終テスト -ワープロ・日本語に挑んだ若者たち

2011年02月19日 07時41分40秒 | ■見る
職場にワープロが導入された時には興奮しました。それまで、手書きで行っていたすべてのことが機械で出来ることに胸を躍らせました。当時は工事の積算をしており、積算の基礎となる単位辺りの施工費を手書きで作成し、ファイルして転用していましたが、材料などの単価が変わるとその都度書き直さなくてはならず、誠にしんどい作業でした。 職場に導入されたワープロは、管理部門に1台しかありませんでいたが、夜遅くであれば使え . . . 本文を読む
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一杯の紅茶の世界史

2011年02月18日 21時37分29秒 | ■読む
磯淵猛著、文春新書刊 著者略歴によれば、磯淵さんは1951年生まれで、大学を卒業後商社勤務を経て1979年(昭和54年)に紅茶専門店ディンブラを開業したとのことです。若干28歳です。私より3才年上なので、私が25歳の頃です。思い返せば、昭和40年代の高度経済成長に続くオイルショックから立ち直り始めた頃だと思います。昭和40年代は、欧米の文化をむやみとありがったものでした。、学生時代の記憶では、入っ . . . 本文を読む
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サウスバウンド/DVD

2011年02月17日 19時40分35秒 | ■見る
小説に引き続いて映画化されたものを観ました。変なお父さんに豊川悦司さん、お母さん役に天海祐希さんで、なるほどなぁ、という配役です。中々良かった。その他の配役も良く安心してみられました。そして驚いたのが子役達。達者だなぁ。最初は笑顔に違和感があった妹の桃子が、観ている内に段々良いんだなぁ。気に入ってしまいました。 ------------------------------------------- . . . 本文を読む
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耳をすまして/展覧会

2011年02月16日 20時05分50秒 | ■見る
水戸の茨城県近代美術館で3月6日まで開催されている展覧会です。音に関連する芸術領域を2部門に分けて紹介しています。第1部は「音楽にあこがれる美術」と題して、演奏会の風景を描いた作品や楽器、楽譜などが含まれる絵画や彫刻が展示されています。私が取り分け惹かれたのは、19世紀末に出版された楽譜集と思われる中に含まれた版画でした。解説を良く読まなかったので違うかもしれませんが、銅版画と思しき作品集でした。 . . . 本文を読む
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サウスバウンド

2011年02月15日 20時04分39秒 | ■読む
奥田英朗著、角川文庫刊 愉快で爽やかな一冊でした。もと過激派の闘士であった父は、全くの困り者。喫茶店を営む母に生計を頼り、自分は作家であると自称するものの、稼ぎはなく、家出ごろごろしている。そして、家庭訪問の担任の教師を国家の洗脳教育の手先として論判してしまう。本書はそんな父のいる家庭に長男として生まれた二郎の視点から描かれています。 父親は、知り合いから頼まれて、若者を匿いますが、やがてその若者 . . . 本文を読む
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重力ピエロ/DVD

2011年02月14日 19時44分16秒 | ■見る
いやぁー、良かった。観て良かったです。これだったらDVDでなく映画館で観れば良かった。伊坂幸太郎さんの小説は随分映画になっていますが、私は今までに「鴨とアヒルのコインロッカー」と「ゴールデン・スランバー」しか観ていません。小説は幾つか読んでいますが、本作品の原作は、まだ読んでいません。 さて、本作は、頭脳明晰だけれどもフツーの学生である兄と、女の子にモテモテの格好良い弟の高校生が主人公です。まった . . . 本文を読む
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