拘束され続けた24時間、店長と言う役職ゆえに休日でも深夜でもプライベートなど関係なく電話ひとつで呼び出されたものだ。いつ何時もポケベル持ち、遠方にも行けず、おまけに深酒も制限されていた。その24時間が監視されず自由にできる!この単純な望みが事業独立のひとつのきっかけだった。
『朝、目覚める。すると不思議なことに、あなたの財布にまっさらな24時間がぎっしりと詰まっている。そして、それは全てあなたのものだ。』(ベネット)
いよいよ自由を獲得し貴重な時間の使い道を考え始めた。ぼーっとしてるだけでもあっという間に過ぎ、僅かな時間でもそれが積み重なれば膨大な月日になっていくことを実感した。そうすると今度はリスクという目には見えない重石がどんと圧し掛かってきた。今度は逃げることを許されなかった。