「軍隊と売春つきもの」「軍隊に慰安婦必要」「沖縄駐留米軍は風俗を」と発言し、大きな波紋を呼んでいる維新の会。
今朝のニュースでは、民主党やみんなの党などの野党が、連携を見送って参院選をたたかう方向だとの報道がありました。維新の会の発言が発端です。
「自民・公明政権に対抗するのに、野党が団結しないとだめじゃないか」というご意見が聞こえてきそうな報道でしたが、彼らが連携したところで、自民公明政権から国民の利益を守る政治への転換はとうてい無理だと思います。
なんてことを書くと、「共産党は独りよがり」だと言われそうですがw
まあ、政党がどうあるべきかとか、他の野党が何を考えているかは別の機会にふれるとして、この現象に至る大きな問題は、先にあげた、女性を人間として見ていない政党の代表による数々の発言…暴言によるわけです。
女性の多くは怒り心頭。当然の話でしょう。しかし同時に、これは男性をも侮辱した発言であることを見過ごしてはいけません。女性から「しょせん男ってこんな生き物」と思われるのだとすれば、「一緒にしないで」と思いますが、男性にもこういう考えの人がいることを否定はできません。恥ずかしい話ですが。
従軍慰安婦の問題は、歴史に関わる問題であり、女性の尊厳・人格を巡る問題も絡みます。もちろん、男性と女性の「性」も。
ただ、慰安婦を容認する人の話を聞くといつも感じるのは、女性の人格、人権について全く斟酌されていないことです。長いこと男尊女卑の社会で、男性が女性を奴隷のように扱ってきた歴史はかなり根が深いと感じます。
今朝の「あさイチ」を見てもそのことを感じるのです。女性が男性と対等であることを、男性の方が受け入れられないケースが多いと思います。
もちろん私自身そういう社会に育ってきた身。カミさんに対して、自覚なき「暴君」かも知れません。暴君でいるのが嫌なら、男性には常に女性を大切にする意識が求められます。
対等であることを男性基準で考えてしまうことも多い。男女雇用機会均等法が女性に求めたのは、「男性並みに働け」ということでした。
今でも女性は男性に虐げられ、苦しめられていることを、男性が忘れてはなりません。いや、もっと認識すべきだという方が的確か。
男性が女性を思うがままに扱ってきた歴史が、今の女性観、性に対する見方をもゆがめています。女性にも、男性と同じく人格があり、人間としての誇りがあります。
人類には男性と女性しかいません。性的な立場はいろんな人がいるでしょう。しかし、それでもやはり男性と女性です。同じ人間として対等に仲良くなければこれほど不幸なことはないと思います。
「男の生理だしょうがない」「女は男についていくもの」「社会ってこんなもの」という、歪んだ歴史観を引きずった先入観からは、せめて解放されたいものです。