久しぶりに中央高速に乗って甘利山に行ってきた。6月から高速料金の割引が廃止されたせいだろうか、高速道路はとても空いていて走りよい。それはいいのだが、1時間足らず乗って3000円を超える高速料金とは何とも高いし痛い。帰りは倹約のため下の道国道20号を走ったのだが、同じ考えの人が多いと見えて都心ナンバーのトラックや乗用車で混み合っていた。テレビや新聞では景気が上向いたと盛んに言っているのだが、生活が苦しくなった実感だけで私にはとてもそうは思えない……。
それはさておいて、高速を降りてから舗装された林道を10km余り走った先、標高1600mの高原に駐車場はある。
車を止めてからほんの少しで頂上へと登れるせいか、手ぶらで軽装の人が多い。
散策路にはロープが張ってあるのだが、嘆かわしいことに守らない人も多い。どうやら苦労しないと人はマナーを守らないようだ。
ヤマドリゼンマイが瑞々しい
枯葉の間からオオヤマフスマが可愛い顔を覗かせている。
マイヅルソウも小さな花を咲かせている。
高原の下草は笹薮で覆われているのだが、その合間に咲く花は白い小さな花が多いようだ。
ツマトリソウもそうだ。
理想の妻にはなかなか会えないが、この時期の高原ではツマトリソウには容易に出会いが叶う。
シロバナノヘビイチゴも含めて4種とも白く小さな花を咲かせている。
終わりかけで痩せているがサクラスミレ。花の大きさからスミレの女王といわれる花だ。出来ればもっと旬の時に出会いたかった。
木の上にも白い花、アズキナシの花。ナナカマドの仲間で別名ハカリノメという。5,6月に白い花をつけ、秋には赤い梨状の実をつける。
ベニバナノツクバネウツギ
残念なことに青空が消え、少し雲が多くなってきた。
南アルプスの前衛の山を背景に
頂上には結構人が多い。
下を見ると登ってきた木道が見える。
色は真っ赤のものからオレンジ色のものまである
30分足らずで頂上にたどり着いた。
鶯が鳴き、時折ツツドリやホトトギスが囀っている。日差しが高原の寒さを少し和らげてくれ、心地よい位だ。充たされた時の傍らを風が微かに通り過ぎていく。ここで昼食にした。
寝転がって流れる雲をしばらく眺めていた。あと何度このような時を迎えられるのだろうか。
帰りはは周回ルートで汁垂ヒュッテへと下った。頂上付近ではまだミツバツツジの咲き残りがみられる。
サラサドウダンツツジやベニバナサラサドウダンなどの花も見頃だった。
花は穂状でイヌザクラやウワミズザクラのようだが、咲き方が違うしそれより葉が全く違う。何の木の花だろう?帰って図鑑で調べても今のところわからなかった。
落葉松に着いたサルオガセ
駐車場に戻ったのは2時間後。短い時間の散策だったが、レンゲツツジさく甘利山を十分堪能できた。