と向かったのだが、途中車の中からきれいに見えていた富士山も、あいにく頂上に着いた時にはすっかり雲に隠れてしまった。
陣馬高原下の駐車場に止めたのはすでに10時近く。
陣馬街道をゆっくりと登っていく
コアジサイやギボウシの黄葉も始まっている。
すっかり色づいたムラサキシキブの実
これは山椒の実
まだ標高は400mを越えたくらいか、それでも時折はっとする黄葉に出会える。
20分ほどで登山道にはいる。急な登りに息を切らし、暗い針葉樹林帯を抜けたら色鮮やかに化粧した楓が迎えてくれた。
それから一登りしたら頂上直下。ここまで来るとまだ咲き残っていた花が見られた。
ツリガネニンジン
カントウヨメナ
ヤクシソウ
アザミの仲間
コウヤボウキ
アキノキリンソウ
ツリガネニンジンを除けばいずれもキク科の花だ。
登り始めて1時間と少しで頂上到着。
頂上付近はもうすっかり晩秋の雰囲気だ。残念ながら雲が厚くなり、期待していた富士の姿を拝めそうにない。
頂上のシンボル白馬の像は1960年代に京王電鉄が観光の目玉として建てたものらしい。初めて見たときは不自然でイヤな感じだったが、何回も登って見慣れるとそれなりに馴染んで気にならなくなってきた。まあこれを見たさに登るほどではないが……。
茶店は数軒あるが、平日開いているのは普通一軒だけ。この日は紅葉シーズンなのか2軒開いていた。
標高854m、頂上はこの時期が紅葉の最盛期だったようだ。
ホオジロがカエデの木の枝で頻りに囀っていた。
真紅に紅葉したハゼの木の葉
昼飯を食べてから頂上探索。一番目当てだったセンブリがやっと1,2輪開花したばかり。
フユノハナワラビ
夏の花ウツボグサも咲き残っている
花を終え種や実をつけた花たちも多い
不思議な形のセンニンソウの種
色合いがきれいなノブドウの実
ツルウメモドキの透き通った真紅の実もきれいだ。
センボンヤリ
枯れ始めた葉の上でひっそりと日向ぼっこをしていたテングチョウは、成虫のまま越冬する。
登りにかかった時間以上に頂上を楽しんでから下山。奈良子峠を過ぎ、茶店のある明王峠までは30分。
ここからは底沢峠方面に左折して、さらに一時間ほど下って出発点の陣馬高原下に戻った。今日も良い一日だった。