野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

五月の旅鳥たち

2014-05-09 | 探鳥

 5月は水鳥たちにとって渡りの季節、始めたばかりのデジスコの練習を兼ねて、葛西臨海公園を訪ねてきた。当初は船橋の三番瀬を訪ねたのだが、潮干狩りの休みの月曜日にもかかわらず、たくさんの人が潮干狩りに来ていて、水鳥たちには出会えずじまい。せっかく来たのだからと近くの葛西臨海公園に場所を移した。

デズニーランドを向こうに臨む海上にはミヤコドリの大群が休んでいる。

 

 

鳥類園

 

冬鳥のキンクロハジロの番がいた。渡りをせずにこのまま残るのだろうか。

 

オオサギ

 

杭の傍にはシギやカモ

 

チドリもいる

 

 嘴が下に曲がっている鳥はチュウシャクシギのようだ

 

 

長い嘴に長い脚、小さなつぶらな瞳が可愛い

 

 

こちらの少し嘴が反っているのはソリハシシギでいいのだろうか

 

 

図鑑で調べるとキアシシギにも似ていて私には判別できない

 

 

仲のよさそうな番

 

どちらのシギも忙しそうに干潟を歩きまわっている。時折思わぬスピードで走り寄っては泥の中に嘴を突き刺している。どうやら狙っている餌はカニのようだ。

 

 

黄昏時、池の水面が鏡面のように静まり返った。それでも水鳥たちの餌探しは終わらない。

 

 

 そっぽを向いたコサギとダイサギ

 

 

黄昏時のこのひと時だけは干潟の泥も黄金色に輝きだす。

 

 

 

 

たくさんの餌を食べ、体力をつけ再びシベリアの繁殖の地へと向かうのだろう。秋になって再び増えた家族とともにこの地に立ち寄ることもあるのだろうか。

 

この辺で。


奥武蔵の山野草

2014-05-05 | 野の花

 最近、奥武蔵の低山歩きを楽しんでいる。低山というのは私にとっては1000m前後の山で、登り始めて4,5時間で下山できる山のことだ。これ位だとさして準備もいらず、その日の天候次第でコースを決めることができる。以前は奥多摩や高尾の方に出かけることが多かったが、最近は人が多くなってきたので、より静かな奥武蔵の山に登ることが増えてきた。4月から5月にかけては、麓の春の盛りから、頂上付近の早春までちょっとしたタイムスリップを楽しむこともできる。

 

 標高600mぐらいのところ、未舗装の林道が走っている。

 

アケビの花

 

足元にはキジムシロやセンボンヤリの花

 

 

針葉樹林帯の急勾配を登っていくと林床にシロバナエンレイソウやミヤマシキミの花が咲いている。

 

 

標高1000mを超えたあたりまで登るとアカヤシオに会える。

 

 

この辺りではまだミツバツツジも咲き残っている。

 

時折スギやヒノキの途絶えた広葉樹林帯では山桜も咲き出している。山道は散り落ちた花弁で白く染まってしまう。

 

同じ頃、稜線の露頭の周りではイワウチワもひっそりと花を咲かす。

 

 

2時間ばかりの登った後、日当たりのよいところでお握りを頬張るのも楽しみの一つだ。風が運んでくれるさまざまな匂いを楽しみ、咲き始めた花に集まってきた虫たちを観察し、囀りあってやってきては再び飛び去っていく野鳥たちの声に聞き入る。ささやかながら至福のひと時だ。

 

 足元の日当たりのいい場所にはフモトスミレやチゴユリの姿もある。

 

 

林縁のやや湿った暗いところにはトウゴクサバノオ

 

ウワミズザクラも枝先に白い穂状の花をたわわに咲かせている

 

さまざまな春の花たちを楽しみながらゆっくりと時間をかけて下山する。日暮れまではたっぷりと時間がある、急ぐには及ばない。

一輪だけ咲き出したヤマツツジ

 

キイチゴの仲間

 

山里の軒下にはベニフジの花が良い香りをまき散らしている。卯の花も咲き出した。

 

 

 

小川の石の上には鮮やかなヒメレンゲの黄色が目立つ

 

ちょうど登った時間と同じ2時間かけてバス停が近づいてきた。道端にはおなじみの野草たち、カラスノエンドウ、セリバヒエンソウ、カキドオシなどが迎えてくれた。

 

 

 

 心を伸びやかにしてもらった、いい山行きだった、感謝。

 この辺で。