介護現場の悲痛な叫び

2014年02月08日 | 日記
特養に勤務する介護士の方から話を聞く機会があった。4~5年前に比べ、業務量が格段に増えたうえに、あまりの人手不足のため休日を買い取って勤務にあたっているとのことだ。人手不足もさることながら、なぜ業務量がそれほど増えたのかということだが、とにかく〇〇委員会というものがいくつもあり、すべてが通常の勤務外で行われるということだ。そのなかで、ある介護者が悲鳴をあげているのが「介護力向上委員会」なるものだ。全国老人福祉施設協議会(老施協)が推進している「科学的介護」を実践し・報告する委員会だそうだ。科学的介護?センスのないネーミングだな…という意見はさておき、それはなんですか?ということですが、「基礎知識」「理論」「技術」「経験知」を下敷きにした介護です。って…まだわからないな。科学的介護の提唱者・指導者である国際医療福祉大学院の竹内孝仁教授によれば、高齢者の基本ケアは「水分」「食事」「排便」「運動」であり、これらは相互にリンクしているので徹底してやるべし!というようなことらしいのだが…これって新しい理論なんですかね…
昔から言われ続けていたことのような気がしますが。
では、なぜこれを実践すると、介護者は悲鳴をあげるのでしょうか。
1日1500ml以上の水分を全入居者に流し込み、こうしゅくといって、手足の関節が固まっている人をトイレに座らせ、数人がかりで歩行訓練を実施するからです。水分を流し込んで数十分後腹部に圧力をかけるので、嘔吐する入居者が後をたたず、全身浮腫で亡くなる入居者が数人でているにもかかわらず、ブレーキのきかない車のようにこの取り組みを中止することができないからです。「介護力向上委員会」どころか「人殺し委員会」だと半泣きで話してくれました。この科学的介護は提唱者の名前をとって「竹内理論」と言われていますが、心酔している職員が多く、何を言っても「やるか、やらないかだ」といった調子で、聞く耳持たずだそうです。竹内教授も「特養はこれをやって生き残るか、やらずに自滅するかだ」といった調子でガンガン推し進めています。これはもう完全に思考停止状態です。典型的な二分法です。科学的介護の中身はともかく、どのようにやるかといった議論はまったくなされていません。
注目されている方法を実践することで、いくらかのお金が施設にはいるのかもしれません。しかし施設のトップは、煽動的な言葉に踊らされるのではなく、冷静に現状を見極めるべきです。心酔してしまい、これをやらねば介護ではない、となっている職員に迎合するのではなく、施設運営者として逃げずに対処していただきたいです
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産後夫への愛情がガクーンと下がる理由

2014年02月06日 | 日記
育児と違って介護は先が見えず、つらく苦しい…
介護に比べ、「楽しく幸せな」イメージのある育児ですが、現実はどうも様子が違います産後クライシス』(内田明日香、坪田健人/ポプラ新書を読んで、「やっぱり!!」「みんなそーやったんや~」と納得し、やや危機を脱した自分たちにホッとしたのです。ちなみに、私は産んでないんです、でもわかるんです!!出産後の夫の「あまりの非協力的な態度」がどれほど妻のこころを変えてしまうのか、わかります!!
イクメンの名付け親である東レ経営研究所の渥美由喜さんによれば、夫への愛情は出産後にガクッと下がり、その後回復組と低迷組に二極化するそうです。
赤ちゃんの夜泣きがつらいのは、妻も夫もいっしょです。乳幼児との生活は我慢を強いられることが多いのもやはり夫婦いっしょです。でも多くの夫は、「自分は仕事をしている。夜泣かれてはたまらない。仕事につかえる。なんとかしてくれ」です。妻が愚痴をこぼせば「家で子どもの世話をしているだけだろ。」あるいは「どうせパートなんだし、つらければやめれば」あるいは妻がフルタイムで働く正社員でも「みんなやってることだろ。わがまま言うな」ついでに「もうやめたら?」こんなかんじじゃないですかね~~これでは妻のこころは変ります!
自分はこんなにひどくない、ちゃんと手伝ってる。なのに妻は不満顔…と言う人。
妻がカチンとくる言葉は「手伝おうか~」です!育児は「手伝う」ものではなく、「する」ものです。「手伝う」などという当事者意識ゼロの考えはこの際うっちゃってください。「手伝おうか~」ではなく、「オレ、やるよ」と言ってささっと行動して下さい。うちには危機なんてないよ、あるいは危機は脱したと言う人。回復組と低迷組をわけるキーワードは「気づかない男」と「根に持つ女」です。
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