労災か通勤災害かという問題以前かもしれない

2015年05月24日 | 日記
ショッピングセンター内でのテナント社員の事故は業務災害(労災)なのか、通勤災害なのか。

特定社労士:皆川夕美さんのブログを興味深く読ませていただきました。

社労士なればこそ、労災か通災か?という疑問がでてくるわけで、雇用されている労働者や経営者にしたら、自分のお店(テナント)から一歩でも出れば、お店は関係ないと思っている人が多いはずです。

骨折とかの大きな事故ならともかく、飲食店のちょっとした(実際はちょっとしたなんてもんじゃないが)火傷などのけが程度だと、人手が足りなかったり、忙しかったりで応急処置だけして、仕事の後に「健康保険」(業務以外ということです)を使って受診したりしています。そんなわけですから、テナントが入っているSC内でのけがなど、当たり前のように業務外と思うのです。仕事中にトイレへ行った場合の事故でさえ、業務中の災害とは思わないくらいです…

通勤という概念だって、一般労働者と法律の規定するところでは大きくずれています。労災・通災を労働者がきちんと理解していれば、申請数はもっと多くなると思います。事業主への遠慮もありますが、認識のズレも大きいのです。救済されるべき人が救済されていないのが現実ではないでしょうか。

皆川さんのブログでは、「SC内の事故は業務災害」と判断されてました。

SC内は、①閉館後施錠され、誰でも自由に往来できる場所ではないこと②共用部分の諸経費を、テナント面積に応じて負担している、ことなどから「駐車場も含めて労災になる」ということでした。

私は過去にSC内のテナントで働いた経験がありますが、私用で買い物をする時のルールなどが決められてはいますが、守られていないことも多いです。制服着用のルールも店によって様々で、表向き更衣を義務付けているが家からの着用を黙認していたり、ビルの入退室管理も曖昧なところがあり、SC内は労災といわれても、経営者として納得できないこともあるかと思います。

例えばですね、こんなケースがあったとします

13時からの勤務なのに、11時ごろに来てビルの入室チェックもすませ、テナントの控室で制服に着替えて(私服の上着をはおります)、SC内をぶらぶらしています。12時45分ごろ一旦控室に戻る際、転倒して骨折しました。

これって、なんですか?

こんなふうに考え出すとキリがないのですが、労災か通災か、あるいは業務外か以前に「労務管理に問題あり」です。

あっ、それと「各労働局で見解に相違があるのが大きな問題」と皆川さんは言ってます
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作成・届出義務ってなってるけど就業規則は権利じゃないですか

2015年05月23日 | 日記
就業規則が法的な拘束力を持たなくなったらどうなるんだろう?

社労士の仕事が減るのか?

私はまだ一度も就業規則を作ったことがないですが、よくセミナーなんかがありますね。著名な先生のなんかだと、相当高いです。行~ってみたいな~高いセミナ~♪

就業規則の作成料金って、サイトとか調べると最低10万円ぐらいです。この料金は零細企業の社長さんにしてみたら高いと思います。

作成・届出の義務は従業員10人以上なので、3~4人だけど一応作っとこうか、ってかんじなら、10万円!!??高いわ!厚労省のモデル就業規則見て自分で作るわ、ってなります。

小さな会社の社長さんは従業員と同じように働いていることが多いですから、じっくりと吟味して…ってわけにはいきません。ベテランの社労士からみたら、「あちゃ…だめだこりゃ」
みたいな中身かもしれません。

「義務」と思ってますから、最小ですませたいわけです。

就業規則で労働条件やら何やらを一方的に決めることができるなんて、最低の基準だの合理性だの規制はあったとしても、立派な権利だと思います。最大限に行使しないともったいないです。

売り込むほうはこの点を強調するんでしょうね。

私は「就業規則」ときたら、ただもう混乱してわけがわからなくなります。

対等な立場だからこそ雇用という「契約」が締結可能であるにもかかわらず、その対等な相手から、懲罰を受けたり、服務規程なるものを押し付けられ、それが法的に相手に保障されているって、どゆことですかね?

就業規則を説明しろって言われたら、仕方なく労基法の規程をもじょもじょしゃべりますが、10人も従業員がいない会社はどうなるのか?と聞かれたら、作ったからには法的な効力を持つって、なんかヘンじゃないか?数人なら、契約書できっちり決めればいいじゃないか。それ以外のことは、必要なら就業規則にこまごま書けばいいが、それが法的な拘束力を持つというのがわからないです。


就業規則にはあれをしろ、これをするなということばかりじゃなく、社会保険のことだって書いてくれたらいいと思いますが。

労災保険や雇用保険、健康保険や厚生年金の詳しい説明(こんな給付あんな給付がありますよとか、手続きの方法とか)、有給休暇の使い方なども書いてあれば親切ではないですか。

就業規則の作成・届出義務は50人以上でいいと思います。

法的な拘束力などなくして、企業が好きなことを書いていいようにしたらどうでしょうか。

社労士の仕事がなくなる…

行政書士が勇んで介入してくる…

かもしれません。

でもですね、カラー版の就業規則って楽しくないですか。イラストや写真付きとか。3か国語対応なんていいですね。音声付きや音声だけとかも。

視覚障害の人とかって、就業規則どうしてるんでしょうか。気になる~~~
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助成金、助成金ああ助成金

2015年05月22日 | 日記
キャリア形成助成金のつもりで行ったらキャリアアップ助成金で、出直して行ってみたら提出書類が不備だらけで、届出期限がせまっているし自分の時間もないし(基本的にはヒマだが、年がら年中24時間ヒマってわけでもないんです!!)、労働局は(隣県です!!)原則郵送ではなく窓口提出って言うし、とりあえず出して受付だけはしてもらえた。当然ながら追加書類を求められた。

キャリアアップ助成金は細かくうるさいので、事業所にいろいろと注意点を伝えたら、話が流れた…

だからスポットで助成金はやるなって言ったでしょ!!!
でもほんとはちょっとホッとしてたりなんかして…

誰もガソリン代は出してくれませんが、いいドライブができましたよ!

はじめての道って不安だらけですが、スリルもあるもんね!

コンビニっていっぱいあるわね~

昭和のころからこの辺は変わってないのかしら?

など、楽しくドライブできたのでよかったんですよ!

車の運転免許を取って十数年、はじめてお店の人にガソリンをいれてもらうという経験もしました。戸惑いました。ストップストップ、あー、もっと前出てください…あ、いいです…
難しいことできないんです!

ところで、なんで助成金なんてものがあるんだろう
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元介護ヘルパーのプロ棋士から学ぶことは多いです

2015年05月21日 | 日記
昨日の朝刊に、41歳で将棋のプロ棋士になった方のインタビュー記事がありました。

今泉健司さんは昨年12月に、介護ヘルパーとして働きながら将棋のプロ編入試験に合格されたそうです。

14歳でプロ棋士の養成機関である奨励会に所属するも、2度にわたり退会し、プロになれず自信をなくしていた今泉さんですが、介護の仕事で認められたことが、自信を取り戻すきっかけになったと言います。

介護の現場は予期せぬことの連続。突拍子もない出来事に対応するなかで、状況の変化や感情に流されない精神力がつき、それが将棋にもはっきりと表れてきた。

悪い手を打ってしまったときに気持ちを立て直したり、負けたときに敗因を見つめられるようになった。介護で学んだように、失敗を自分の糧と捉え、謙虚な心で将棋ができるようになった。


置かれた場所で花を咲かせなさい、ってどこかのシスターの言葉でしたでしょうか。今泉さんは介護現場というハードな職場で見事に花を咲かせ、プロ棋士という実を結ぶことができたのですね。

かつて介護現場で働いていた者として、自らを振り返らざるをえません…

人とかかわることの楽しさや面白さを実感しながらも、労働条件の悪化や、劣悪な人間関係、世間の評価・評判などと折り合いがつけられず、逃げ出してしまいました。

予期せぬことの連続は介護現場ばかりではありません。保育現場でもそうでしょうし、人生そのものが予期できないことだらけの現場です。それなのに、予定通りに進めようとして「人」を「物」扱いして、ますます悪循環に陥って…

事なかれ主義という言い方がありますが、これは役所に限ったことではありません。事なかれ主義という病は、ことが起きて当たり前、それがこの仕事の醍醐味!とさえ言えるようなところにも蔓延しています。まさに、介護・保育現場でさえも事なかれ主義の病に侵されています。

これは病気ですから治療が必要です。


今泉さんは『介護士からプロ棋士へ~大器じゃないけど晩成しました』という半生を綴った本を出しています。ぜひ一読を!

今泉さんのような方は介護現場では干されることが多いです…
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計算づくの「衝動的な」行為になぜか同情する世論

2015年05月20日 | 日記
辛淑玉(シン・スゴ)さんは、差別や在日、女性の人権問題などの活動をしている人なので、男性に対してはかなり辛辣である。

ある教育雑誌の連載コラムは毎回激辛だが、今回は特にその度合いが強かった。

自分より弱い者を食いものにする人間のご都合主義を断罪している。

海外で少女の買春行為を繰り返していた中学校の元校長。

沖縄で少女を強姦し殺害した米兵。

かれらの言い分はこうである。

仕事のプレッシャーが強く、海外でタガを外すことで開放感を味わっていた。

アメリカではできないことをしたい。沖縄では何をしても裁かれないことを僕たちは知っている。

DV被害者の女性はよくこう言うそうである。

夫はいつもはいい人なのだが、ときどきカッとなる。

だが、辛淑玉さんはこれらを容赦なく断罪している。

「いい人」である夫は、上司や自分より強い相手に対しては、カッとなって手を挙げることはない。いつも計算づくで殴る相手を選んでいる。抵抗できない、逃げられない相手にだけその暴力を発揮する。

元校長も米兵もDV夫も品定めをしたうえでの行動である。そこが卑しい。


男性ばかりではない、女性だって同じではないか。

セクハラやパワハラ、モラハラあるいはマタハラにも言えることではないかと思う。

自分より弱い人間は、男女や会社での上下関係、社会的地位や経済力と必ずしも比例しない。

私たちはこうした「計算づくの」「衝動的な」行為に対して、寛容なところがあるように思う。

世界から寛容さが失われている一方で、弱い者をはけ口とした犯罪にはどこか同情的…

私自身、辛さんの今回のコラムを一読した直後、いつにも増して辛辣だな…と思ってしまいました。

なぜなんだろう
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