るるの日記

なんでも書きます

日本風俗史 「通」

2022-09-20 07:48:35 | 日記
■通
江戸時代後期の風俗語、文芸語
物事の裏表によく通じている
はじめは、わけ知り、通り者と言った
都市が生み出した遊民の一形態
大名、旗本にもいた

裏表を知りつくし、その社会で生活している者でなければ知らないような穴まで熟知していながら、偉ぶって人を困らせることをせず、綺麗に面白く遊び、また遊ばせることが通の要である

髪型
服飾
芸事
文芸
飲食(原料・調理法を含む)
交際
祝儀
支払い
などを綺麗に面白く、しこなす

通を気取って、かえってあなどられるのを半可通と呼ぶ



日本風俗史 「豆腐」

2022-09-20 07:33:16 | 日記
■豆腐■
★豆腐の原料
大豆豆乳に
塩化マグネシウムを主剤とした
苦汁
硫酸カルシウムを主剤とした
すまし粉
をまぜ凝固させたもの

中国でヨーグルトのような牛乳凝固物が作られた時代に、同時に大豆豆乳や、こんにゃくマンナン糊液を固める凝固剤を発明して、豆腐やこんにゃくを作った

★日本の豆腐文字初見は1183年
正月2日の奈良春日若宮の神主中臣祐重の日記

鎌倉時代の日蓮上人の手紙にも豆腐が記載されているが、まだまだ珍しいものだった

室町時代に入ると急激に普及した。【庭訓往来】にも、豆腐羹、とうふかすなどが記載されていて、僧侶への御膳や法事の際には、豆腐と蒟蒻がよく使われていたことも示されている

豆腐はあまり味のないものだから、料理の仕方によってどのようにでもなる

豆腐は固さによって
汲み豆腐
絹ごし豆腐
木綿豆腐
などいろいろな段階がある

木綿豆腐をさらに水切りし、押しをかけ、油で揚げて、薄揚げ、厚揚げを作る
豆腐をつぶして、人参・ゴボウ・銀杏などを入れ、油で揚げて、ガンモドキを作る

1782年【豆腐百珍】では、各種の豆腐料理法が公開された



日本風俗史 「うどん」

2022-09-20 07:02:42 | 日記
■うどん■
王朝時代、新嘗祭の豊明の節会に出された唐菓子である「こんどん」からきている

★こんどん
小麦粉と米粉を混ぜこねて生地をつくり、この皮の中に餡(挽肉、野菜)を入れて煮た、今日の餃子に似たおやつ

★おんどん
室町時代の【庭訓往来】によると、こんどんは変化し、小麦粉をこねて切って、釜揚げうどんのような「温(うん)どん」となった
冷めん(冷麦)、そうめん、きしめん、だめん(ラーメン)、竹紫めん(干うどん)、すいとんなど各種の小麦粉製品が記載されている

★切り麦
うどんという名前におちつくまでは、切り麦といわれ、これを熱いすまし汁でたべるのを熱麦、冷やして食べるのを冷麦と言った
現在の冷麦はうどんより細いが、そうめんに引きずられたからである

★うどん生地の練り加減
江戸時代にはうどん作りに工夫がなされた
グルテンを引き出すため、手の力では弱いから、生地を包み足でよく踏むことが行われた

日本風俗史 「そば」

2022-09-20 06:31:02 | 日記
■そば■
縄文遺跡から出土
北方経路で伝来
タデ科
イネ科の食物に対してたんぱく質が多く栄養価が高いが、コリンが多く、人によってはアレルギー反応を起こし、万人向きではない

★耕作
水田耕作に適さない
高涼地のやせた土地に短期間で生育
春と秋の2回収穫できるので722年、天正天皇の勅命で奨励され、そのため天正天皇は全国のそば屋からソバの祖神と崇敬されている

★そばは麺類として成立しなかった
※果実の皮が固いため精白が困難で、一度煮てから乾燥し、後に精白し、精白したソバはソバ米として、米にまぜて炊きあげられた

※精白したソバ粉は、団結力に欠け、水の中で煮ると溶けやすいから水で練り、熱灰の中で焼き上げソバ餅としたり、熱湯を注いでソバがきとし、味噌のたまりや、醤油を注いで食べた

★二八そば
朝鮮からの渡来僧・元珍により、つなぎに小麦粉を入れることを教えられてから、普通のソバである二八ソバ(小麦粉2、ソバ粉8)ができた

★小麦粉以外のつなぎ
※友つなぎ→ソバ粉の1割を水で溶き、煮て糊化したものをつなぎとする
※卵つなぎ
※山芋つなぎ

★そば屋
17世紀半ばまでは、ソバ、うどんは専門店がなく、菓子屋などで売られていたが、1664年に専門のそば屋が始まった

★伝統
関東→ソバ・うどん
うどんを副次的に扱う
汁は塩からい

関西→うどん・ソバ
ソバを副次的に扱う
汁は出汁を濃厚にとり淡味

日本風俗史 「そうめん」

2022-09-20 05:45:49 | 日記
■そうめん■
小麦粉を塩水でこね、油で細く引き伸ばして線状にし、日光で乾燥させた食品
麦餅、ほそもの、ぞろ
と言った

食べ方は、長らく煮て油と塩を抜き、付け汁は冷麦の汁と同じ
味噌汁・醤油汁で煮たものは「にうめん」と言い、いずれも大根汁と合わせて食べると毒を消す
にうめんの具は小菜、葱、なす、胡椒、山椒など

ゆで方に家伝・秘伝あり
食べ方も地方によって異なる

★産地
※奈良県三輪山山麓→神話、伝説にちなんで有名
※東北の白石
※関西の播磨
※淡路島
※小豆島
厳冬期に農家の副業として発達した