海を見に行った
恋人らが昼過ぎの
ゆるみ切ったひざしのもと
海岸を右へ歩いていた
もう季節外れになったビキニをきて
女がひとり
焼くあてなく寝転がっていた
石を拾いながら歩いた
次の石、次のと交換しながら
手になじむのを探しながら歩いた
もうここへ来たのはずいぶん前のことで
そのときはひとりだったか
ふたりだったか
思い出せないのだった
振り返ると橋のライトがついていて
夕方も過ぎたことを知った
海に行け
と誰かが言ったわけではなかった
海に行こう と
自分で思ったことがすべての今日で
思ったことの今日で
続くのだった
恋人らが昼過ぎの
ゆるみ切ったひざしのもと
海岸を右へ歩いていた
もう季節外れになったビキニをきて
女がひとり
焼くあてなく寝転がっていた
石を拾いながら歩いた
次の石、次のと交換しながら
手になじむのを探しながら歩いた
もうここへ来たのはずいぶん前のことで
そのときはひとりだったか
ふたりだったか
思い出せないのだった
振り返ると橋のライトがついていて
夕方も過ぎたことを知った
海に行け
と誰かが言ったわけではなかった
海に行こう と
自分で思ったことがすべての今日で
思ったことの今日で
続くのだった