魔を祓う

どんな結果も引き受けるというのは
なかなかに肚の力が要りますね。

嬉しい結果なら大歓迎だけれども、
そうでないと、無かったことにする、
認めない、逃げる、責任転嫁する等々
やりっぱなしで放り投げてしまう人を
しばしば見かけます。

セッションしてると、
その状態で宙ぶらりんになっている
未完了の諸々が障りになっているのを
見かけることがあり、

やはり人間、始末ができるかどうかが
その人の在り様の成熟度の目安になるな、
としみじみ思うのでした。

昔習っていたあるヒーリングでは、
不都合な出来事を「無かったことにする」
というのをやっているプラクティショナー
がいて、

私は何となく本能的にそれは
抵抗感があったのでやったことは
なかったですが、

今改めて考えても、

私はやらない方法だな、と思います。

結果を引き受けないで無かったことにすると
どういうことが起こるかと言うと、

まず、都合の悪いことには向き合わない
という在り方が、ホログラフィックに
様々なところで現れるようになります。

そしてまた、それは自身の現実の、
真実ではないわけです。

それは自分に対して嘘をついている
ということになりますね。

どれだけ誤魔化しても、深く信じ込んで
固い信念で真実を捻じ曲げても、
深いところでそれが嘘だということは
知っています。

その後ろめたさがその人の心を蝕んで
不安定にさせ、それを無理やり安定
させようとするために、厚い鎧を
その上に重ねるようになります。

痛いところを突かれないように
不自然に虚勢を張ったり、
自身の正当性を証明しようと
躍起になったり、

どうしても真っすぐに向き合えない、
受け入れられない、歪んだ解釈を
してしまうなど、様々な場面で
生きづらさを生むようになります。

無力感、無価値観も、
そういうところから生まれてきます。

それもこれも、
自分についた、最初の嘘から
始まっているわけです。

セッションでは、
最初のオーラフィールドやチャクラチェック
の段階でそういう歪みを見つけて
ダイレクトにそこにアプローチしていく
こともあるし、

他のテーマから入って
深く掘り下がっていったときに、
そういうものが出てくることも
あるのですが、

いずれにせよ、根っこが深いほどに、
その上に重ねた誤魔化しの歪んだ在り様の
積み重ねが厚いので、

根源の種の回収も、それなりに
本人の意志のエネルギーは必要だし、

一つの逃げ道もなく、たった今、
この瞬間にその在り様を終わらせる！
と決めなければ、またずるずると
引きずってしまうでしょう。

半分とか、８割方逃げ道は塞ぎました！
ではダメなんですね。

逃げ道を残したい気持ちがある
と言うこと自体、僅かでもたくさんでも
変わりはないからです。

一片の誤魔化しもなく覚悟するその心が、
嘘偽り、誤魔化しと言う魔を祓うのです。

嘘が魔だと認識していない人は多いですが、
一度それを許してしまうと、それは
際限なく自分を蝕んでいきます。

これくらい当たり前、
いいじゃん、平気だよその程度のこと、
と魔の囁きで、どれだけ自分が歪み、
曇るかわかるでしょうか。

自尊心がどれだけ損なわれ、
誇りが失われるか。

人間にとって、最も大切で
神聖なところが毒されて行くのです。

決断と結果を引き受けることは
必ずセットで、たとえ結果が気に食わずとも、
それに対峙する辛さを甘受することで
見えてくるもの、身につくもの、変容が
あります。

人生は、不必要なものをあなたに
寄こすことはありません。

それを引き受けて、どう応答するのか。

それが重要なのに、その問いかけを
放り投げてしまったら、人生を見失うでしょう。

人間を見るときに、その人が
ちゃんと始末ができる人かどうかを見れば、
おおよそ間違うことはないんじゃないかな、
と思います。

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