徒歩日本二周目(≧∇≦)只今関東地方!

昨日は今日の物語 今日の後に今日は無し…

常紋隧道録…(八)

2012年11月12日 | 日記
北海道では
タコと呼ばれる土工夫達についての
見聞、体験、伝承が多いにも関わらず
公に語られる事は殆ど無かったと言われる…

それは、囚人やタコの酷使を
北海道開拓史の恥部暗闇として捉え
それを隠そうとする
意識が強かったからだという…
特にタコに対してその傾向が極めて強い…

研究者の資料にはそう記されてあった…

常紋隧道録…(七)

2012年11月12日 | 日記
雨の日に常紋トンネルを通ると
「腹減った…マンマくんろ…」と声がする…

トンネルを抜けて信号を点滅しに行くと
駅員はよく幽霊を見た…

機関車の前に血だらけの男が現れ、機関士が
降りて調べると誰もおらず
出発しようとするとまた現れた…

常紋駅官舎に幽霊が出て、何代もの駅長を
苦しめた…
幽霊が出るのは床の間辺りに限られていた…

常紋隧道録…(六)

2012年11月12日 | 日記
脱走した者達は馬で追いかけられ
見つかればその場で撃ち殺されるか
見せしめの為に
袋叩きや惨たらしい拷問にあう…
死ねば穴に埋められた…

山に逃げ込んだ者は
熊にでも喰われたのか
骨がそこら中に散らばっていた…

死にかけた者には握り飯を持たせ
追い出す事もあるが
多くはその辺で野垂れ死んだ…

数キロ先の街で行き倒れれば
巡査がタコ部屋の監督者を呼んで
引き取らせたようだが
手も貸さず死体を処理させ
死亡原因にも関知しない警官達には
労務者達に特別同情的と言えない
人々の眼にも
異様な光景として映っていた…

巡査の見回りはいつも
袖の下を貰い帰って行くだけだった…