流れに抗して
皆様がた、大変おそくなりましたが。
再び、投稿をさせてもらいます。
皆様、どうぞ、宜しくお願いいたします。
2015年4月26
先日、録画していた、映画「一枚のハガキ」を深夜観る。
久しぶりの骨太の反戦映画であった。
監督、新藤 兼人さんの最後の作品となったものである。
大正、昭和を知っている人間にとって、地域、村、町、---(日本を意味する。)の
体験を知る者は、そのまま、時代を感じることができるであろう。
この作品、凄い作品である。監督の信念をも見事に表現している。
キャストも全員、奮闘している。
迫真の演技をする大竹しのぶさん、静から動への演技を見事に演じる豊川悦司さん、
”今”若い人、中高年の人々に観てもらいたい作品のひとつです。
ここからは、転載となる。
http://movie.walkerplus.com/mv48079/
----------------------
作品紹介
日本最高齢の現役映画監督・新藤兼人が、“映画人生最後の作品”として放つ人間ドラマ。
監督自身の実体験に基づき、戦争で家族を失った男女の姿を映し出す。
豊川悦司、大竹しのぶといった歴代の新藤作品に出演した豪華俳優陣が集結。
国内外の映画祭でも高い評価を受けてきた巨匠が作品に込めた、反戦への強い思いに胸を打たれる。
スタッフ監督 新藤兼人
脚本 新藤兼人
原作 新藤兼人
製作 新藤次郎 、 渡辺利三 、 宮永大輔
プロデューサー 新藤次郎
撮影 林雅彦
美術 金藤浩一
音楽 林光
録音 尾崎聡
照明 山下博 、 永田英則
編集 渡辺行夫
ライン・プロデューサー 岩谷浩
キャスト松山啓太 豊川悦司
森川友子 大竹しのぶ
森川定造 六平直政
泉屋吉五郎 大杉漣
森川勇吉 柄本明
森川チヨ 倍賞美津子
利ヱ門 津川雅彦
森川三平 大地泰仁
松山美江 川上麻衣子
利ヱ門の女房 絵沢萠子
和尚 麿赤兒
下士官 渡辺 大
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久しぶりの骨太の反戦映画であった。
監督、新藤 兼人さんの最後の作品となったものである。
大正、昭和を知っている人間にとって、地域、村、町、---(日本を意味する。)の
体験を知る者は、そのまま、時代を感じることができるであろう。
この作品、凄い作品である。監督の信念をも見事に表現している。
キャストも全員、奮闘している。
迫真の演技をする大竹しのぶさん、静から動への演技を見事に演じる豊川悦司さん、
”今”若い人、中高年の人々に観てもらいたい作品のひとつです。
ここからは、転載となる。
http://movie.walkerplus.com/mv48079/
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作品紹介
日本最高齢の現役映画監督・新藤兼人が、“映画人生最後の作品”として放つ人間ドラマ。
監督自身の実体験に基づき、戦争で家族を失った男女の姿を映し出す。
豊川悦司、大竹しのぶといった歴代の新藤作品に出演した豪華俳優陣が集結。
国内外の映画祭でも高い評価を受けてきた巨匠が作品に込めた、反戦への強い思いに胸を打たれる。
スタッフ監督 新藤兼人
脚本 新藤兼人
原作 新藤兼人
製作 新藤次郎 、 渡辺利三 、 宮永大輔
プロデューサー 新藤次郎
撮影 林雅彦
美術 金藤浩一
音楽 林光
録音 尾崎聡
照明 山下博 、 永田英則
編集 渡辺行夫
ライン・プロデューサー 岩谷浩
キャスト松山啓太 豊川悦司
森川友子 大竹しのぶ
森川定造 六平直政
泉屋吉五郎 大杉漣
森川勇吉 柄本明
森川チヨ 倍賞美津子
利ヱ門 津川雅彦
森川三平 大地泰仁
松山美江 川上麻衣子
利ヱ門の女房 絵沢萠子
和尚 麿赤兒
下士官 渡辺 大
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昨日5月17日の西日本新聞の記事は、「被爆2世 福山雅治さん新曲クスノキ」と
と題し、紙面の約半分を用い、福山さんの楽曲である「クスノキ」の背景となった、
彼の強いメッセージを紹介している。
(クリックで拡大)
記事の前文では、
------------------------------------
長崎出身の歌手で俳優の福山雅治さん(45)が、長崎原爆で被爆したクスノキを
テーマにした曲「クスノキ」を発表し、被爆地長崎やファンの間で話題になっている。
被爆2世でもある福山さんにインタビュー取材をもうしこんだが、ライブの多忙に
加え、「作品で伝えるのが使命」との回答。
これまでのラジオ番組での発言や雑誌記事からは被爆の問題を当事者として受け止め、
語り継いでいこうとする強い思いが伝わってくる。
------------------------------------
(クリック拡大で、福山さんのメッセージを読んでください)
復興と平和のシンボルである山王神社の被爆クスノキに畏敬の念を持って
「作品で伝える使命」とする福山雅治さん、彼は今、偉大なミュージシャンとなった。
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と題し、紙面の約半分を用い、福山さんの楽曲である「クスノキ」の背景となった、
彼の強いメッセージを紹介している。
(クリックで拡大)
記事の前文では、
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長崎出身の歌手で俳優の福山雅治さん(45)が、長崎原爆で被爆したクスノキを
テーマにした曲「クスノキ」を発表し、被爆地長崎やファンの間で話題になっている。
被爆2世でもある福山さんにインタビュー取材をもうしこんだが、ライブの多忙に
加え、「作品で伝えるのが使命」との回答。
これまでのラジオ番組での発言や雑誌記事からは被爆の問題を当事者として受け止め、
語り継いでいこうとする強い思いが伝わってくる。
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(クリック拡大で、福山さんのメッセージを読んでください)
復興と平和のシンボルである山王神社の被爆クスノキに畏敬の念を持って
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ミュージシャン/アーティスト福山雅治氏が
新作アルバム「HUMAN」のトップの曲に配置された「クスノキ」
心に響き、感動すら与える、強いメッセージとともに流れるメロディー
名曲となるであろう。
2014年4月6日
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2013年12月31日
この一年間で、想うこと、
嬉しいのは、
晴れて、初孫(央)ひろが誕生し、妻が還暦を迎えたこと。
世の中が、だんだん「厳しい時代」に突入し、
やがて、みんなが想うだろ、「これじゃ、いかん」と
さぁ、2014年
「みんな、しっかりしていこう!」(私含めて)
2013年12月31日
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先日の検体検査とCTの結果!
癌胎児性抗原(CEA)4.5(上限値5.0)
CA19-9 10(上限値37)
血色素17.7(上限値17.0)
気になるのは血色素!
喫煙復活が原因だろう。
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http://iwj.co.jp/wj/open/archives/115509
IWJ Independent Web Journalより転載。
海渡雄一氏による「反撃宣言」の全文を転載。拡散自由です。
今後の行動提起です。 バーナムの森は動いた、
秘密保護法強行採決は安倍政権の終わりの始まりだ!
秘密保護法を廃案へ!実行委員会 海渡 雄一
1 参議院で法案採決される
参議院で本会議で法案が可決されました。
採決結果は、投票総数212、賛成130、反対82でした。
賛成したのは自民党と公明党。
反対したのは民主、共産、社民、生活、糸数議員、山本議員などでした。
みんなの党は欠席しましたが、一部議員は出席して反対しました(川田さんと寺田さんと真山さん)。
維新の会は欠席しました。
市民の8割が慎重審議を望んでいる中で、日比谷野音に1万5千人が集まり、
全国で抗議集会が続き、数万人の市民が国会を取り巻き、秘密保護法絶対廃案を
叫び続ける中での、法案可決です。
特別秘密の保護に関する法律案【逐条解説】」という文書が
12月5日午前11時45分に福島みずほ議員の強い要求によって、
ようやく開示されました。
これは、法案の策定段階おそらく公明党との修正協議の前の段階の法案について
内閣官房が作成したものと考えられ、合計92頁に及ぶ大部なものです。
法案の逐条解説を公開して審議していれば、法案の問題点はもっと深く審議でき、
浮かび上がったはずです。
作成名義は、内閣官房の作成とされています。
さらに、内閣と各省庁の間で、この法案の策定の段階で、
多くの意見交換が行われていたことが昨晩わかりました。
今のところ人事院と文書のやりとりだけが、公表されています。
他の省庁は、各官庁の了解が取れないという理由で、今も不開示となっています。
このような重要な文書をこれまで秘密にしていたことは、
国会軽視として決して許されることではありません。
すくなくとも、このような重要文書について、きちんと国会での審議の時間を確保するべきことは
民主主義政治の元での国会運営として、当然のことでした。
委員会採決は、最後は、全く言葉も聞き取れない、議事録もないような状態での採決であり、
手続的にも違法無効です。
2 根本的欠陥法案である
この法案には根本的な欠陥があります。
何が秘密に指定されるかが限定されず、政府の違法行為を秘密に
指定してはならないことも明記されていません。
公務員だけでなく、ジャーナリスト・市民も独立教唆・共謀の段階から処罰されます。
政府の違法行為を暴いた内部告発者やジャーナリスト、市民活動家を守る仕組みが含まれていません。
権威ある国際原則であるツワネ原則にことごとく反しているばかりでなく、
ふたりの国連特別報告者とピレー人権高等弁務官からも重大な懸念が表明されています。
私たちはこの秘密保護法案の内容も手続も絶対に認めることはできません。
3 法案廃止の活動を始めよう
これからの闘いの方向性について、提起したいと思います。
今晩の闘いの力で、これからの政府の暴走を止めましょう。
成立した法案は同じ手続で廃止することができます。
私たちは、明日から、この法律の廃止を求める活動を直ちに始めようではありませんか。
次の国会には、採決に賛成しなかった多くの政党と共同して、秘密法の廃止法案を提案
するための活動を始めましょう。
4 弾圧に備えよう
もうひとつ、大切なことを提起します。
この法律は、憲法21条、自由権規約19条で保障された表現の自由を侵害する違憲立法です。
この法律が自由権規約19条に違反することは、国連の見解なのです。
我々には国際社会が味方してくれています。
裁判官も私たちの反対運動を見ていることでしょう。
そして、心の内では応援してくれている裁判官も少なくないはずです。
秘密法違反の被告人は違憲な法律によって起訴されたのですから、絶対無罪としなければなりません。
これは、弁護士の仕事ですが、政府があくまで、この法案を施行しようとする
なら、第一号の秘密法違反事件の被告人を弁護するために、1000人の弁護士
を組織し、あらかじめ大弁護団を結成しておきたい思います。…
5 新しい闘いのはじまり
法案の成立は、私たちの一つの敗北であることは確かです。
しかし、今日一日の私たちの行動は、政府、国会に私たちの秘密法廃案、
安倍政権NOの怒りをぶつけ、一人一人の市民に秘密法反対の意思を確認する機会と
なったことと思います。
まず、私たちは、これだけの多数の市民の反対を押し切って秘密法を成立させた政府与党の暴挙を
心にしっかりと刻みつけなければなりません。マクベスのバーナムの森は動いたのです。
※「バーナムの森が動いた」。ありえないはずの事が起こり、不動の王座も倒れうる、ということ。
これから、政権崩壊の日が近いことにおびえなければならないのは、勝ち誇ったような顔をしている
安倍首相とその取り巻きたちです。
私たちは、この法律が廃止されるまで、決してあきらめません。
明日から、秘密法のある社会を拒否し、その実質化を食い止めるため、
新たな闘いを始めましょう。
海渡雄一
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IWJ Independent Web Journalより転載。
海渡雄一氏による「反撃宣言」の全文を転載。拡散自由です。
今後の行動提起です。 バーナムの森は動いた、
秘密保護法強行採決は安倍政権の終わりの始まりだ!
秘密保護法を廃案へ!実行委員会 海渡 雄一
1 参議院で法案採決される
参議院で本会議で法案が可決されました。
採決結果は、投票総数212、賛成130、反対82でした。
賛成したのは自民党と公明党。
反対したのは民主、共産、社民、生活、糸数議員、山本議員などでした。
みんなの党は欠席しましたが、一部議員は出席して反対しました(川田さんと寺田さんと真山さん)。
維新の会は欠席しました。
市民の8割が慎重審議を望んでいる中で、日比谷野音に1万5千人が集まり、
全国で抗議集会が続き、数万人の市民が国会を取り巻き、秘密保護法絶対廃案を
叫び続ける中での、法案可決です。
特別秘密の保護に関する法律案【逐条解説】」という文書が
12月5日午前11時45分に福島みずほ議員の強い要求によって、
ようやく開示されました。
これは、法案の策定段階おそらく公明党との修正協議の前の段階の法案について
内閣官房が作成したものと考えられ、合計92頁に及ぶ大部なものです。
法案の逐条解説を公開して審議していれば、法案の問題点はもっと深く審議でき、
浮かび上がったはずです。
作成名義は、内閣官房の作成とされています。
さらに、内閣と各省庁の間で、この法案の策定の段階で、
多くの意見交換が行われていたことが昨晩わかりました。
今のところ人事院と文書のやりとりだけが、公表されています。
他の省庁は、各官庁の了解が取れないという理由で、今も不開示となっています。
このような重要な文書をこれまで秘密にしていたことは、
国会軽視として決して許されることではありません。
すくなくとも、このような重要文書について、きちんと国会での審議の時間を確保するべきことは
民主主義政治の元での国会運営として、当然のことでした。
委員会採決は、最後は、全く言葉も聞き取れない、議事録もないような状態での採決であり、
手続的にも違法無効です。
2 根本的欠陥法案である
この法案には根本的な欠陥があります。
何が秘密に指定されるかが限定されず、政府の違法行為を秘密に
指定してはならないことも明記されていません。
公務員だけでなく、ジャーナリスト・市民も独立教唆・共謀の段階から処罰されます。
政府の違法行為を暴いた内部告発者やジャーナリスト、市民活動家を守る仕組みが含まれていません。
権威ある国際原則であるツワネ原則にことごとく反しているばかりでなく、
ふたりの国連特別報告者とピレー人権高等弁務官からも重大な懸念が表明されています。
私たちはこの秘密保護法案の内容も手続も絶対に認めることはできません。
3 法案廃止の活動を始めよう
これからの闘いの方向性について、提起したいと思います。
今晩の闘いの力で、これからの政府の暴走を止めましょう。
成立した法案は同じ手続で廃止することができます。
私たちは、明日から、この法律の廃止を求める活動を直ちに始めようではありませんか。
次の国会には、採決に賛成しなかった多くの政党と共同して、秘密法の廃止法案を提案
するための活動を始めましょう。
4 弾圧に備えよう
もうひとつ、大切なことを提起します。
この法律は、憲法21条、自由権規約19条で保障された表現の自由を侵害する違憲立法です。
この法律が自由権規約19条に違反することは、国連の見解なのです。
我々には国際社会が味方してくれています。
裁判官も私たちの反対運動を見ていることでしょう。
そして、心の内では応援してくれている裁判官も少なくないはずです。
秘密法違反の被告人は違憲な法律によって起訴されたのですから、絶対無罪としなければなりません。
これは、弁護士の仕事ですが、政府があくまで、この法案を施行しようとする
なら、第一号の秘密法違反事件の被告人を弁護するために、1000人の弁護士
を組織し、あらかじめ大弁護団を結成しておきたい思います。…
5 新しい闘いのはじまり
法案の成立は、私たちの一つの敗北であることは確かです。
しかし、今日一日の私たちの行動は、政府、国会に私たちの秘密法廃案、
安倍政権NOの怒りをぶつけ、一人一人の市民に秘密法反対の意思を確認する機会と
なったことと思います。
まず、私たちは、これだけの多数の市民の反対を押し切って秘密法を成立させた政府与党の暴挙を
心にしっかりと刻みつけなければなりません。マクベスのバーナムの森は動いたのです。
※「バーナムの森が動いた」。ありえないはずの事が起こり、不動の王座も倒れうる、ということ。
これから、政権崩壊の日が近いことにおびえなければならないのは、勝ち誇ったような顔をしている
安倍首相とその取り巻きたちです。
私たちは、この法律が廃止されるまで、決してあきらめません。
明日から、秘密法のある社会を拒否し、その実質化を食い止めるため、
新たな闘いを始めましょう。
海渡雄一
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秘密保護法 法廃止へ揺るがず 監視国家 広がる「反対」
2013年12月8日 07時01分
東京Webより記事全文転載(図含む)
--------------
国民の「知る権利」を侵す恐れのある特定秘密保護法は六日深夜の参院本会議で
、与党の賛成多数で可決、成立した。
野党は慎重審議を求めたが、与党が採決を強行した。
だが「秘密保護法案反対」を訴えていた人たちの声は、消えることはない。
「法律廃止」へと変わるだけだ。国民の権利を守ろうという全国の幅広い層による活動は続く。
(城島建治、関口克己)
法成立に強く反対してきた「特定秘密保護法案に反対する学者の会」は七日、
名称を「特定秘密保護法に反対する学者の会」に変え、活動継続を宣言。
学者の中には、法律は違憲立法だとして法廷闘争に持ち込む準備を始める動きもある。
女性関係の三十六団体でつくる「国際婦人年連絡会」は、法成立を受けて近く集会を開催する。
戦争体験を持つ女性が多く所属しており、秘密保護法が脅かしかねない
平和の尊さを広く訴えることの重要性を確認する。
連絡会の世話人で、女性の地位向上に尽くした政治家の故市川房枝氏の秘書を務めた山口みつ子さんは、
秘密保護法が成立したのは「昨年末の衆院選と今年の参院選の低投票率の弊害だ」と分析。
「有権者が政治への関心を高めないと、権力的な政治がさらにまかり通る」と訴える。
アイヌの有志でつくる「アイヌウタリの会」は、
法律廃止への賛同を広く募っていくことを決めた。
弁護士有志による「自由法曹団」も法律の廃止を求めた。
自民党の石破茂幹事長がデモとテロを同一視した問題を挙げ
「政府に反対する声がテロとして排斥され、密告・監視が横行する。
こんな国と社会は許されない」と訴えた。
日本ジャーナリスト会議も、衆参両院での採決強行を「憲政史上、前例のない最悪の暴挙」と非難。
安倍政権を「国民の目と耳と口をふさぎ、民主主義を否定する」と批判し、
衆院を解散して国民に信を問うべきだと主張した。
(東京新聞)
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2013年12月8日 07時01分
東京Webより記事全文転載(図含む)
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国民の「知る権利」を侵す恐れのある特定秘密保護法は六日深夜の参院本会議で
、与党の賛成多数で可決、成立した。
野党は慎重審議を求めたが、与党が採決を強行した。
だが「秘密保護法案反対」を訴えていた人たちの声は、消えることはない。
「法律廃止」へと変わるだけだ。国民の権利を守ろうという全国の幅広い層による活動は続く。
(城島建治、関口克己)
法成立に強く反対してきた「特定秘密保護法案に反対する学者の会」は七日、
名称を「特定秘密保護法に反対する学者の会」に変え、活動継続を宣言。
学者の中には、法律は違憲立法だとして法廷闘争に持ち込む準備を始める動きもある。
女性関係の三十六団体でつくる「国際婦人年連絡会」は、法成立を受けて近く集会を開催する。
戦争体験を持つ女性が多く所属しており、秘密保護法が脅かしかねない
平和の尊さを広く訴えることの重要性を確認する。
連絡会の世話人で、女性の地位向上に尽くした政治家の故市川房枝氏の秘書を務めた山口みつ子さんは、
秘密保護法が成立したのは「昨年末の衆院選と今年の参院選の低投票率の弊害だ」と分析。
「有権者が政治への関心を高めないと、権力的な政治がさらにまかり通る」と訴える。
アイヌの有志でつくる「アイヌウタリの会」は、
法律廃止への賛同を広く募っていくことを決めた。
弁護士有志による「自由法曹団」も法律の廃止を求めた。
自民党の石破茂幹事長がデモとテロを同一視した問題を挙げ
「政府に反対する声がテロとして排斥され、密告・監視が横行する。
こんな国と社会は許されない」と訴えた。
日本ジャーナリスト会議も、衆参両院での採決強行を「憲政史上、前例のない最悪の暴挙」と非難。
安倍政権を「国民の目と耳と口をふさぎ、民主主義を否定する」と批判し、
衆院を解散して国民に信を問うべきだと主張した。
(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013120702000189.html
東京新聞TOKYO Web
【社説】
秘密保護法が成立 民主主義を取り戻せ
2013年12月7日
-------------
国会の荒涼たる風景に怒りを禁じ得ない。
国民の代表である「国権の最高機関」で、民意が踏みにじられる異常さ。
取り戻すべきは、民主主義である。
いったい、この臨時国会は何だったのか。
召集日の十月十五日を振り返る。
安倍晋三首相は、所信表明演説で「この国会は、成長戦略の『実行』が問われる国会です」と強調していた。
しかし、決意は、その後提出された特定秘密保護法の今国会成立に、いつの間にか塗り替わってしまう。
与党の国会運営の強引さばかりが目についた。
◆公約で触れぬ瑕疵
防衛・外交など特段の秘匿が必要な「特定秘密」を漏らした公務員らを厳罰に処す特定秘密保護法は、
その内容はもちろん、手続き上も多くの瑕疵(かし)がある。
まず、この法律は選挙で公約として掲げて、有権者の支持を得たわけではないということだ。
首相らは同法を、今月四日に発足した国家安全保障会議の設置法と一体としてきた。
しかし、昨年十二月の衆院選、今年七月の参院選の選挙公約で、自民党は会議の必要性は訴えたものの
、特定秘密保護法にはひと言も触れていない。
第二次安倍政権の発足後、国会では計三回、首相による施政方針、所信表明演説が行われたが、
ここでも同法に言及することはなかった。
選挙で公約しなかったり、国会の場で約束しなかったことを強行するのは、
有権者に対するだまし討ちにほかならない。
選挙公約に掲げて有権者に判断を仰ぎ、それを実行できたかどうか、
次の選挙で評価を仰ぐのが、民主主義の健全なサイクルだ。
特定秘密保護法の成立を強行することは、民主主義を愚弄(ぐろう)するものだとなぜ気付かないのか。
自民党はそこまで劣化したのか。
◆国民を「奴隷」視か 安倍内閣は国会提出前、国民から法案への意見を聴くパブリックコメントに十分な時間をかけず、
反対が多かった「民意」も無視して提出に至った。
国会審議も極めて手荒だ。
同法案を扱った衆院特別委員会では、地方公聴会の公述人七人全員が
法案への懸念を表明したにもかかわらず、与党は翌日、法案の衆院通過を強行した。
「再考の府」「熟議の府」といわれる参院での審議も十分とは言えない。
参院での審議時間は通常、衆院の七割程度だが、この法律は半分程度にすぎない。
審議終盤、政府側は突然「情報保全諮問会議」「保全監視委員会」
「情報保全監察室」「独立公文書管理監」を置くと言い出した。
これらは公文書管理の根幹にかかわる部分だ。野党側の求めがあったとはいえ、
審議途中で設置を表明せざるを得なくなったのは、当初提出された法案がいかに杜撰(ずさん)で、
欠陥があったかを物語る。
しかもこれらの設置は本来、法律などで定める必要があるが、法案修正には踏み込まなかった。
参院で修正すれば、衆院で再び審議する必要があり、会期内成立が難しくなるからだろう。
とにかく今国会成立ありきなのだ。
弥縫(びほう)策がまかり通るのも国政選挙は当分ないと、安倍政権が考えているからだろう。
今は国民の批判が強くても衆参ダブル選挙が想定される三年後にはすっかり忘れている。
そう考えているなら国民をばかにするなと言いたい。
人民が自由なのは選挙をする間だけで、議員が選ばれるやいなや人民は奴隷となる-。
議会制民主主義の欠陥を指摘したのは十八世紀の哲学者ルソーだ。
特定秘密保護法や原発再稼働に反対するデモを、石破茂自民党幹事長は「テロ」と切り捨てた。
国民を奴隷視しているからこそ、こんな言説が吐けるのだろう。
しかし、二十一世紀に生きるわれわれは奴隷となることを拒否する。
有権者にとって選挙は、政治家や政策を選択する最大の機会だが、白紙委任をして唯々諾々と従うこと
を認めたわけではない。
政治が自分たちの思いと違う方向に進もうとするのなら、声を上げるのは当然の権利であり、
私たち言論機関には義務でもある。
◆改憲に至る第一歩
強引な国会運営は第一次安倍政権でも頻繁だった。この政権の政治的体質と考えた方がいい。
首相は集団的自衛権の行使、海外での武力行使、武器輸出などを原則禁じてきた戦後日本の
「国のかたち」を根本的に変えようとしている。
その先にあるのは憲法九条改正、国防軍創設だ。特定秘密保護法は
その第一歩だからこそ審議に慎重を期すべきだった。
日本の民主主義が壊れゆく流れにあったとしても、われわれは踏みとどまりたい。
これから先、どんな困難が待ち構えていようとも、民(たみ)の力を信じて。
-----------------
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東京新聞TOKYO Web
【社説】
秘密保護法が成立 民主主義を取り戻せ
2013年12月7日
-------------
国会の荒涼たる風景に怒りを禁じ得ない。
国民の代表である「国権の最高機関」で、民意が踏みにじられる異常さ。
取り戻すべきは、民主主義である。
いったい、この臨時国会は何だったのか。
召集日の十月十五日を振り返る。
安倍晋三首相は、所信表明演説で「この国会は、成長戦略の『実行』が問われる国会です」と強調していた。
しかし、決意は、その後提出された特定秘密保護法の今国会成立に、いつの間にか塗り替わってしまう。
与党の国会運営の強引さばかりが目についた。
◆公約で触れぬ瑕疵
防衛・外交など特段の秘匿が必要な「特定秘密」を漏らした公務員らを厳罰に処す特定秘密保護法は、
その内容はもちろん、手続き上も多くの瑕疵(かし)がある。
まず、この法律は選挙で公約として掲げて、有権者の支持を得たわけではないということだ。
首相らは同法を、今月四日に発足した国家安全保障会議の設置法と一体としてきた。
しかし、昨年十二月の衆院選、今年七月の参院選の選挙公約で、自民党は会議の必要性は訴えたものの
、特定秘密保護法にはひと言も触れていない。
第二次安倍政権の発足後、国会では計三回、首相による施政方針、所信表明演説が行われたが、
ここでも同法に言及することはなかった。
選挙で公約しなかったり、国会の場で約束しなかったことを強行するのは、
有権者に対するだまし討ちにほかならない。
選挙公約に掲げて有権者に判断を仰ぎ、それを実行できたかどうか、
次の選挙で評価を仰ぐのが、民主主義の健全なサイクルだ。
特定秘密保護法の成立を強行することは、民主主義を愚弄(ぐろう)するものだとなぜ気付かないのか。
自民党はそこまで劣化したのか。
◆国民を「奴隷」視か 安倍内閣は国会提出前、国民から法案への意見を聴くパブリックコメントに十分な時間をかけず、
反対が多かった「民意」も無視して提出に至った。
国会審議も極めて手荒だ。
同法案を扱った衆院特別委員会では、地方公聴会の公述人七人全員が
法案への懸念を表明したにもかかわらず、与党は翌日、法案の衆院通過を強行した。
「再考の府」「熟議の府」といわれる参院での審議も十分とは言えない。
参院での審議時間は通常、衆院の七割程度だが、この法律は半分程度にすぎない。
審議終盤、政府側は突然「情報保全諮問会議」「保全監視委員会」
「情報保全監察室」「独立公文書管理監」を置くと言い出した。
これらは公文書管理の根幹にかかわる部分だ。野党側の求めがあったとはいえ、
審議途中で設置を表明せざるを得なくなったのは、当初提出された法案がいかに杜撰(ずさん)で、
欠陥があったかを物語る。
しかもこれらの設置は本来、法律などで定める必要があるが、法案修正には踏み込まなかった。
参院で修正すれば、衆院で再び審議する必要があり、会期内成立が難しくなるからだろう。
とにかく今国会成立ありきなのだ。
弥縫(びほう)策がまかり通るのも国政選挙は当分ないと、安倍政権が考えているからだろう。
今は国民の批判が強くても衆参ダブル選挙が想定される三年後にはすっかり忘れている。
そう考えているなら国民をばかにするなと言いたい。
人民が自由なのは選挙をする間だけで、議員が選ばれるやいなや人民は奴隷となる-。
議会制民主主義の欠陥を指摘したのは十八世紀の哲学者ルソーだ。
特定秘密保護法や原発再稼働に反対するデモを、石破茂自民党幹事長は「テロ」と切り捨てた。
国民を奴隷視しているからこそ、こんな言説が吐けるのだろう。
しかし、二十一世紀に生きるわれわれは奴隷となることを拒否する。
有権者にとって選挙は、政治家や政策を選択する最大の機会だが、白紙委任をして唯々諾々と従うこと
を認めたわけではない。
政治が自分たちの思いと違う方向に進もうとするのなら、声を上げるのは当然の権利であり、
私たち言論機関には義務でもある。
◆改憲に至る第一歩
強引な国会運営は第一次安倍政権でも頻繁だった。この政権の政治的体質と考えた方がいい。
首相は集団的自衛権の行使、海外での武力行使、武器輸出などを原則禁じてきた戦後日本の
「国のかたち」を根本的に変えようとしている。
その先にあるのは憲法九条改正、国防軍創設だ。特定秘密保護法は
その第一歩だからこそ審議に慎重を期すべきだった。
日本の民主主義が壊れゆく流れにあったとしても、われわれは踏みとどまりたい。
これから先、どんな困難が待ち構えていようとも、民(たみ)の力を信じて。
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(社説)秘密保護法成立 憲法を骨抜きにする愚挙
2013年12月7日05時00分
朝日新聞デジタル
http://digital.asahi.com/articles/TKY201312060563.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201312060563
全文転載
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特定秘密保護法が成立した。
その意味を、政治の仕組みや憲法とのかかわりという観点から、考えてみたい。
この法律では、何を秘密に指定するか、秘密を国会審議や裁判のために示すか否かを、
行政機関の長が決める。
行政の活動のなかに、国民と国会、裁判所の目が届かないブラックボックスをつくる。
その対象と広さを行政が自在に設定できる。
都合のいい道具を、行政が手に入れたということである。
領域は、おのずと広がっていくだろう。
憲法の根幹である国民主権と三権分立を揺るがす事態だと言わざるをえない。
近代の民主主義の原則を骨抜きにし、古い政治に引き戻すことにつながる。
安倍政権がめざす集団的自衛権行使の容認と同様、手続きを省いた
「実質改憲」のひとこまなのである。
■外される歯止め
これまでの第2次安倍政権の歩みと重ね合わせると、性格はさらに
くっきりと浮かび上がってくる。
安倍政権はまず、集団的自衛権に反対する内閣法制局長官を容認派にすげ替え、
行政府内部の異論を封じようとした。
次に、NHK会長の任命権をもつ経営委員に、首相に近い顔ぶれをそろえた。
メディアの異論を封じようとしたと批判されて当然のふるまいだ。 そのうえ秘密保護法である。
耳障りな声を黙らせ、権力の暴走を抑えるブレーキを一つひとつ
外そうとしているとしかみえない。
これでもし、来年定年を迎える最高裁長官の後任に、
行政の判断に異議を唱えないだろう人物をあてれば、
「行政府独裁国家」への道をひた走ることになりかねない。
衆参ねじれのもとでの「決められない政治」が批判を集めた。
だが、ねじれが解消したとたん、今度は一気に歯止めを外しにかかる。はるかに危険な道である。
急ぎ足でどこへ行こうとしているのだろう。
安倍政権は、憲法の精神や民主主義の原則よりも、
米国とともに戦える体制づくりを優先しているのではないか。
中国が力を増していく。対抗するには、米国とがっちり手を組まなければならない。
そのために、米国が攻撃されたら、ともに戦うと約束したい。
米国の国家安全保障会議と緊密に情報交換できる同じ名の組織や、
米国に「情報は漏れない」と胸を張れる制度も要る……。
安倍首相は党首討論で、「国民を守る」ための秘密保護法だと述べた。
その言葉じたい、うそではあるまい。
■権力集中の危うさ
しかし、それは本当に「国民を守る」ことになるのか。
政府からみれば、説明や合意形成に手間をかけるより、権力を集中したほうが早く決められる、
うまく国民を守れると感じるのかもしれない。
けれども情報を囲い込み、歯止めを外した権力は、その意図はどうあれ、容易に道を誤る。
情報を公開し、広く議論を喚起し、その声に耳を傾ける。行政の誤りを立法府や司法がただす。
その、あるべき回路を閉ざした権力者が判断を誤るのは当然の帰結なのだ。
何より歴史が証明している。
戦前の日本やドイツが、その典型だ。ともに情報を統制し、異論を封じこめた。
議会などの手続き抜きで、なんでも決められる仕組みをつくった。
政府が立法権を持ち憲法さえ無視できるナチスの全権委任法や、
幅広い権限を勅令にゆだねた日本の国家総動員法である。
それがどんな結末をもたらしたか。忘れてはならない。
■国会と国民の決意を
憲法は、歴史を踏まえて三権分立を徹底し、国会に「唯一の立法機関」
「国権の最高機関」という位置づけを与えた。
その国会が使命を忘れ、「行政府独裁」に手を貸すのは、愚挙というほかない。
秘密保護法はいらない。国会が成立させた以上、責任をもって法の廃止をめざすべきだ。
それがすぐには難しいとしても、弊害を減らす手立てを急いで講じなければならない。
国会に、秘密をチェックする機関をつくる。行政府にあらゆる記録を残すよう義務づける。
情報公開を徹底する。それらは、国会がその気になれば、すぐ実現できる。
国民も問われている。こんな事態が起きたのは、政治が私たちを見くびっているからだ。
国民主権だ、知る権利だといったところで、みずから声を上げ、政治に参加する有権者がどれほどいるのか。
反発が強まっても、次の選挙のころには忘れているに違いない――。
そんなふうに足元をみられている限り、事態は変わらない。
国民みずから決意と覚悟を固め、声を上げ続けるしかない。
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2013年12月7日05時00分
朝日新聞デジタル
http://digital.asahi.com/articles/TKY201312060563.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201312060563
全文転載
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特定秘密保護法が成立した。
その意味を、政治の仕組みや憲法とのかかわりという観点から、考えてみたい。
この法律では、何を秘密に指定するか、秘密を国会審議や裁判のために示すか否かを、
行政機関の長が決める。
行政の活動のなかに、国民と国会、裁判所の目が届かないブラックボックスをつくる。
その対象と広さを行政が自在に設定できる。
都合のいい道具を、行政が手に入れたということである。
領域は、おのずと広がっていくだろう。
憲法の根幹である国民主権と三権分立を揺るがす事態だと言わざるをえない。
近代の民主主義の原則を骨抜きにし、古い政治に引き戻すことにつながる。
安倍政権がめざす集団的自衛権行使の容認と同様、手続きを省いた
「実質改憲」のひとこまなのである。
■外される歯止め
これまでの第2次安倍政権の歩みと重ね合わせると、性格はさらに
くっきりと浮かび上がってくる。
安倍政権はまず、集団的自衛権に反対する内閣法制局長官を容認派にすげ替え、
行政府内部の異論を封じようとした。
次に、NHK会長の任命権をもつ経営委員に、首相に近い顔ぶれをそろえた。
メディアの異論を封じようとしたと批判されて当然のふるまいだ。 そのうえ秘密保護法である。
耳障りな声を黙らせ、権力の暴走を抑えるブレーキを一つひとつ
外そうとしているとしかみえない。
これでもし、来年定年を迎える最高裁長官の後任に、
行政の判断に異議を唱えないだろう人物をあてれば、
「行政府独裁国家」への道をひた走ることになりかねない。
衆参ねじれのもとでの「決められない政治」が批判を集めた。
だが、ねじれが解消したとたん、今度は一気に歯止めを外しにかかる。はるかに危険な道である。
急ぎ足でどこへ行こうとしているのだろう。
安倍政権は、憲法の精神や民主主義の原則よりも、
米国とともに戦える体制づくりを優先しているのではないか。
中国が力を増していく。対抗するには、米国とがっちり手を組まなければならない。
そのために、米国が攻撃されたら、ともに戦うと約束したい。
米国の国家安全保障会議と緊密に情報交換できる同じ名の組織や、
米国に「情報は漏れない」と胸を張れる制度も要る……。
安倍首相は党首討論で、「国民を守る」ための秘密保護法だと述べた。
その言葉じたい、うそではあるまい。
■権力集中の危うさ
しかし、それは本当に「国民を守る」ことになるのか。
政府からみれば、説明や合意形成に手間をかけるより、権力を集中したほうが早く決められる、
うまく国民を守れると感じるのかもしれない。
けれども情報を囲い込み、歯止めを外した権力は、その意図はどうあれ、容易に道を誤る。
情報を公開し、広く議論を喚起し、その声に耳を傾ける。行政の誤りを立法府や司法がただす。
その、あるべき回路を閉ざした権力者が判断を誤るのは当然の帰結なのだ。
何より歴史が証明している。
戦前の日本やドイツが、その典型だ。ともに情報を統制し、異論を封じこめた。
議会などの手続き抜きで、なんでも決められる仕組みをつくった。
政府が立法権を持ち憲法さえ無視できるナチスの全権委任法や、
幅広い権限を勅令にゆだねた日本の国家総動員法である。
それがどんな結末をもたらしたか。忘れてはならない。
■国会と国民の決意を
憲法は、歴史を踏まえて三権分立を徹底し、国会に「唯一の立法機関」
「国権の最高機関」という位置づけを与えた。
その国会が使命を忘れ、「行政府独裁」に手を貸すのは、愚挙というほかない。
秘密保護法はいらない。国会が成立させた以上、責任をもって法の廃止をめざすべきだ。
それがすぐには難しいとしても、弊害を減らす手立てを急いで講じなければならない。
国会に、秘密をチェックする機関をつくる。行政府にあらゆる記録を残すよう義務づける。
情報公開を徹底する。それらは、国会がその気になれば、すぐ実現できる。
国民も問われている。こんな事態が起きたのは、政治が私たちを見くびっているからだ。
国民主権だ、知る権利だといったところで、みずから声を上げ、政治に参加する有権者がどれほどいるのか。
反発が強まっても、次の選挙のころには忘れているに違いない――。
そんなふうに足元をみられている限り、事態は変わらない。
国民みずから決意と覚悟を固め、声を上げ続けるしかない。
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