木・うんちく

木材と人間の関わりを考えて思うままに・・・

193. 父から子供達に伝える日本の近代史その6:戦後の問題点

2018-11-07 10:16:47 | 父から子供達に伝える日本の歴史
日本は戦争に負けたと言うショックが大きく、その反動で、民主主義と言うよりも共産主義へのあこがれから、マスコミや教育界のような知識層が極端に左翼化してしまった。だから、多くの日本のマスコミは「北朝鮮は理想の国だ。」とか「中国の文化大革命は正しい。」とか、今から考えれば、全く事実と異なる報道をするようになってしまった。戦後ずっと、東大も京大も経済学部で教えていたのはマルクス経済学と言う、時代錯誤の実務では通用しない共産主義の経済学だったが、それを誰も指摘することすらできない雰囲気があった。
今はようやくまともなことが言える状態になったが、それでも左翼の人たちとの議論は、とてもまっとうな話としてかみ合わないところに、戦後の影響があることが分かる。
一般的には先の戦争の原因を軍部の横暴と言うことにしてしまっているが、本質的な問題は、軍と言う官僚組織、事実を伝えず、国民を戦争へと煽ったマスコミ、これらの「説明責任を果たさなくて良い組織」の体質が根本原因と言える。
これらの組織は自分達で起こした失敗に責任を負わなくて良いと言う体質の上に、さらに「無知な国民を我々が指導する。我々が間違えるはずがない。」と言う間違えたエリート意識を持ってしまっていて、組織のために良いことが全体では害になってしまっていることに気づかないし,自己改革もできなかった。我々が注意しなければならないのは、あの戦争を引き起こした同じ体質が、今の日本の官僚組織や、いくつかの左翼的なマスコミに残っていることだが、幸いなことに、今は多くの人がそれに気づきつつある。
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