私が会社に入社して5年ほど経過した時に、
取引先の大手商社から「韓国から製材品を購入しないか。」と言う申し出があり、
商売をしたところ、きっちりだまされました。
最初は、製造した商品を確認できるとのことで訪韓したところ、「該当商品はまだ製造していない。」
次に指定された日に訪韓すると「すでに完成して港に送ったので、見ることはできない。」
相手の韓国側の担当者に
「それでは、我々と約束した品質でなかった時にあなた方はどうするのか。」
と聞いたら、彼の曰く
「その時はあなたに感謝する。」
と訳の分からない答弁・・・今であればこの意味は分かりますが。
(だました方はよくやったと評価され、だまされた方はあざけりの対象になる文化があるので、まあ言えば「騙されてくれてありがとう」と言うところです)
かくて、輸入された商品は届いてみると注文した1等品ではなく、2等・3等品で、
最初から騙すつもりで契約したとしか思えない。
輸入された商品の実態を日本側の商社に説明しに行ったところ、
その商社の部長が担当の課長に
「だから、俺は韓国と商売するのは嫌だと言っただろう!」
結果、損害の多くは日本側の商社が負担してくれましたので、
こちらは大きな被害にはならなかったのですが、
この一連の流れの中で、韓国側の対応や、
日本の商社の部長がなぜあのようなことを部下の課長に言ったのかと言うことに疑問を持ったことが、
私が嫌韓にならずに韓国のことをもっと知ろうと思ったきっかけになりました。
当時は韓国に関する本は少なかったので、ともかく韓国・北朝鮮と名前のつく本はすべて読み
(200冊ぐらい読みました)、その後の韓国とのお付き合いの中で分かったことは、
「韓国人の考え方は我々とは全く異なる」
と言うことです。
日本人も韓国人もそれぞれが美徳と思っていることは相手の国ではそうではありません。
善悪の基準も違いますから、日本人が誠意を尽くすことは逆効果になります。
多くの日本人が「話せば分かり合える」とか「心は通じる」と思っていますが、
その考え方でアプローチすると、話を余計にこじらせますし、
韓国人としては「相手に裏切られた。」と思ってしまいます。
大切なことは「相手の考え方の違いを理解する」ことです。
しかし、韓国人の考え方を理解されている人は少ないと思いますから、
その場合は、「近所の考え方の違う住人」と同じで、
会えば挨拶はしますが、お互いに深入りはしないのが長く近所付き合いができるコツだと思います。
反対に韓国と関係する必要がある場合は、徹底的に「韓国人の考え方」を理解する必要があります。
その上で、変な妥協や物分かりの良い態度をとるのではなく、
原理原則どおりに対応し、相手との考えの違いを明確にすることです。
これまでの一連の騒動で、日韓の考え方の違いを多くの日本人が理解するようになり、
このことが結果的には日韓が正しい関係になることができると思っています。
我々が目指さなければならないのは日韓友好ではなく、韓国人の考え方の違いを理解し、
また、なぜ、そのような考え方が生まれてきたかを学ぶことが正しい対応ができる第一歩だと思います。