木・うんちく

木材と人間の関わりを考えて思うままに・・・

137.人工木材(合成木材・樹脂木材)の欠点その5:ジョイント部の隙間

2017-06-30 15:30:28 | ウッドデッキ


これは別の補修を依頼された保育園の屋上のデッキですが、
デッキとデッキの間の隙間が設置時は5mmだったものが、写真のように10mm以上となり、公園施設の安全基準を超えています。

合成木材はささくれやとげが発生しないので、この点においては、保育園や幼稚園には適しているのですが、デッキの面積が大きくなり、ジョイントしなければならないような場合、このようなことがよく起こり、幼児が指を突っ込んで骨折する可能性があり、はなはだ危険です。

木材の場合は縦方向には伸び縮みをしないので、このようなクレームは起こらないのですが、
合成木材の成分は半分が樹脂ですので、常時伸び縮みが発生し、特に恐いのはこの反対の現象です。
つまり設置したのが冬の場合、それが、夏になると伸びて、
床板が隙間の余裕以上に押されて盛り上がり、デッキとして使えない状態になります。
某大手放送局の屋上デッキは、この合成木材のデッキの床板の伸び縮みのクレームのために、補修につぐ補修で、
結果、数年ですべてをやり替えることになってしまいました。

ただ、この伸び縮みは製品によって差があり、
大手のエクステリアメーカーのものはおおむね許容範囲の中での伸び縮みですが、
一般に販売されているデッキの中にはとんでもないものもあるので、
弊社が施工する場合は、メーカーの設計指定が入っていても、
弊社が実験で確認したメーカー以外の商品は使えないことを了解をとっています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

136. 中古足場板

2017-06-21 10:46:00 | ウッドデッキ
通常、商品は中古になると値段が下がります。
中古になってかえって価格が上がるものは・・・バイオリンがあります。
古いものは木材の均等な乾燥で音の響きがよくなり、
元々数十万円レベルであっただろうものが、
徹底的に中古になったおかげで10億円以上の値がつきます。



さて、弊社でもストラジバリウス程ではありませんが、
中古の商品を販売しているものがあります。
それは、土木部門で扱っている足場板と言う、
ゼネコンの建築現場で使われる仮設材です。

この足場板を現場で何年も使ったものは、充分乾燥し、
適度な風化で杢目が明確になり、
ペンキの汚れや工具の傷等が何とも良い雰囲気だと言うことで、
段々需要が増えてきました。しかし引き取った足場板を選別し、
高圧洗浄し、長さカットして梱包までするので、
新品と比べるとはるかに手間のかかる商品です。

新品の足場板よりも手間暇のかかった中古足場板
ご興味のある方はこちらのサイトまでお越し下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする