No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

意味ありげの看板

2025-03-22 | 街:秋田





所用で大曲(秋田県大仙市)に行ったときの写真である。昼食の際に駅前を少しだけ歩いた。まあ何回も撮った場所の写真だし、特にこれと言った写真は撮れていない。敢えて挙げたのは、面白い掲示板が二つ。

最初に「すみませんが、ここに自転車または犬を入れないで下さい」の掲示板である。これは何度見てもジワジワ来る。まず「すみませんが」という下手(したて)に出た語り口。しかも板か何かに手書きで書けば済むのに、わざわざ業者に造らせたと思われる看板である。そして「自転車または犬」という組み合わせ。恐らく犬連れの自転車で来た人が勝手に停めるのだろう。何も自転車と犬(しかも、または)にピンポイントで指定しなくても良いと思う(笑)。立ち入りや何かを置くことは全て禁止で良いのだから。更にいえば「自転車」と「犬」の部分が赤字で強調されている。まさか違うものが指定された別バージョンがあるとか?。思いのほか、熱く語ってしまった。

もう一つの「大小便禁止、見つけた方には金一封」も好きだが、やはり「自転車と犬」には負ける。それでも仮に僕が目撃して通報するとしよう。まさか本人が用を足している最中に通報するわけにもいかないので、ことが終わってからの通報となるだろう。通報するには電話番号を確認するために看板に近づかないといけない。百歩譲ってそれが小便で、こちらに触れる危険がなければ良いが、大便だったら近づきたくない。終わるまで待つのも嫌だ。そもそも通報して何と言うのだろう。「スーツ姿のサラリーマン風の男性が屈んで大便していました。身長ですか?。はっきり分からないけど170cmくらいでしょうか。中肉中背で眼鏡を掛けていました。その後ですか?。外に出て駅の方に歩いて行きました。いえ紙でお尻を拭いた形跡はありません。ところで金一封はお幾ら頂けるのでしょうか?。え?身分証明書を見せないといけないのですか?」なんて(笑)。一体今日のブログ記事は何だろうか。今後、もっとまともな投稿をするよう努力します。

X-T5 / XF23mm F2R WR


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魅惑の栗駒町(終)〜200分の1

2025-03-21 | 街:宮城











栗駒町は、平成の大合併で栗原市となった。近隣の10市町村が合併して新たな市を形成したのである。その面積は約805㎢であり、人口は約6万人である。ちなみに東京23区の面積は約627㎢であり、人口は約985万人である。宮城コンプリートの際は、栗原市、大崎氏、登米市、石巻市の4市だけで33もの旧市町村を抱えているので、大変苦労した。この周囲を何回も何回もグルグルした。だから心理的にお腹一杯で栗原市周辺には行きたくない気持ちもある。でも栗駒町は別である。そもそもあれだけグルグルしたのに、何故か栗駒町にだけは足を踏み入れていなかった。だからこそ宮城コンプリート終盤に栗駒町に入ったときは驚いたのである。

この町の中心商店街は六日町という。古典手的な昭和の商店街である。大型店というのは殆どない分、あらゆる分野の個人商店が集まっている。それが等しく古びてきている。この均質性は特筆すべき点かもしれない。ただし単なる古い昭和の街ではない。廃業した商店を居抜きで転換し、若い人たちが新たな店舗を展開している。他の地域でも見られる現象だけど、その場合は大抵がアクセサリーショップなど若者が若者だけを対象としたショップを開き、早晩その店も撤退していくケースが多い。栗駒町の場合は店主は若者であっても、対象客を広い層に向け、地に足を着いた取り組みをしているように見える。昭和の顔をした令和の商店街といえるのかもしれない。また訪れてみたい町である。終わり。


X-T5 / XF23mmF1.4 R LM WR
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魅惑の栗駒町①~究極のデジャビュ

2025-03-20 | 街:宮城












宮城県の栗駒町。初めて訪れたのは2023年の3月、丁度2年前のことだった。町並みに心躍ったことを昨日のことのように覚えている。その年の2月に僕は、心房細動の治療としてカテーテル・アブレーションという手術を受けたばかりだった。経過は順調だったけど、流石に無理は禁物だった。体調が万全になったらまた来ようと思っていた。

そして2025年3月。再び栗駒町を訪れたわけだ。今回撮った写真を家で見直したところ、コピーのように2年前と同じような写真を撮っていた。
これはデジャビュであり、2年前に戻ったのではないかとすら思った。栗駒町は周囲から独立した町並みであり、ここだけ異空間に存在しており、いまだに昭和が続いているのではないか。そんな錯覚を覚える。もう一回続きます。

X-T5 / XF23mmF1.4 R LM WR

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裏八仙、忖度なしの感想

2025-03-19 | その他

先々週の八戸行きで購入した「裏八仙」を飲んだ。陸奥八仙・純米大吟醸の生酒(無濾過)の限定版である。酒蔵で試飲したところ、衝撃的な旨さだった。酒は生酒よりも火入れをした方が旨いと思っているので、驚いた。家でじっくり飲もうと購入していた。味の話の前に「裏」銘柄について少しだけ書きたい。「裏◯◯」という銘柄は以前からあるけど、最近のトレンドは反転したラベルを貼り付けているパターンだ。島根の加茂福酒造の「死神」の場合はインパクトがあった。死神は独特のクセのある味わいの酒だ。死神という文字が反転している不気味な「裏死神」。おどろおどろしさとは真逆に端正な正統吟醸酒だった。ストーリー性もあるし、楽しい仕掛けだ。でも最近の反転ラベルの裏シリーズの乱発には、いささか辟易としている。辟易とするけれども、裏ものは大抵旨いので困ってもいる。

さて裏八仙に戻ろう。結論からいえば家で飲んでも旨かった。旨いのは当たり前なので、忖度なしの本音を追加する。少し酸味が強過ぎる。蔵での試飲のときは感じなかったので、ロットの問題なのか、保存の問題かもしれない。念の為、開栓してから二日ほど置いて、再度飲んでみたけど、やはり酸味が強かった。生酒なので当たり前といえば当たり前だけど、これはちょっと強すぎる。この1本だけでは分からないので、陸奥八仙の通常銘柄を1〜2本と、裏八仙をもう1本買うことにした。あくまで検証用です。それを隠れ蓑に飲みたいだけではないことを明記しておく(笑)。


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鬼死骸停留所

2025-03-18 | バス停



鬼死骸と書いて「おにしがい」と読む。岩手県一関市で現在も通称として使われている地域名である。明治の初期には「鬼死骸村」という村も実在したそうだ(明治8年に他村と合併した)。本当?と疑いたくもなるが、確認したら事実であった。鬼死骸の名称は、みんな大好きな坂上田村麻呂の伝説が基になっている。この地で蝦夷の首長の大武丸を討伐し、その亡骸を埋めたことに由来する。蝦夷=鬼というのが当時の朝廷の公式見解だが、蝦夷からすれば勝手に攻めてきた朝廷軍が鬼に見えたかもしれない。


このバス停は町興しのために作られたものである。もともと2016年まで栗原市民バスの停留所(鬼死骸停留所)として使われていた停留所である(栗原市は宮城県だけど、一関市と隣接している)。情報は見つからなかったが、栗原市民バス以前は、国鉄バスの路線だったのかもしれない。多分、「鬼滅の刃」のヒットにあやかろうと復刻されたバス停だと思うが、実際にその手のファンが訪れてくるらしい。僕的には停留所の看板をもう少しどうにか出来なかったか、そこだけが残念である。それでも「いちバス停ファン」として、エールを送りたい。ちなみに観光休憩所という扱いで、実際にバスが来るわけではありません。また周囲には岩以外は何もありません。

X-T5 / XF14mm F2.8R

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