前回からの続きです。
「虫が寄り付きにくい不思議な楠の鈴」ですが、この中に匠の技法が集約されています。
不思議なことに商品の何処を見ても継ぎ目が見つからないんです。
では、どうやって鈴の中身を入れたのでしょうか?
正解は、ズバリ「中身は入れずに作った。」です。
四面にあるR型の窓から工具を入れて、手作業で丹念に彫っていき、中を刳り貫き、
空洞を作ると同時に鈴の中身も作ったということです。
伝統工芸技法の中には、この技法を利用して、鳥かごの中に鶏が入っているような作品も
作られます。鳥かごのわずかな穴から鶏の形に仕上げていきます。
私は、「二つの作品を作る技法」と認識しています。
この「虫が寄り付きにくい不思議な楠の鈴」から、小さなこだわりの技法の凄さを感じて
頂ければ、嬉しいです。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
http://www.izukame.com