迷惑メールとフィルタリングについて

マイコミジャーナル ━━━━━━━━━━ 2008. 2.16 No.2514　より

迷惑メール"22億通"送信した男を逮捕 - 手数料2,000万円荒稼ぎ
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警視庁ハイテク犯罪対策総合センターと荏原署はこのほど、送信元アドレスを偽っ
て不特定多数の人に異性紹介サイトなどを宣伝する迷惑メールを送信したとして、
東京都江東区大島、アルバイト従業員椎名勇気容疑者を、「特定電子メールの送信
の適正化等に関する法律」(特定電子メール適正化法)違反の疑いで逮捕した。同庁
によれば、同容疑者は2006年5月から2007年12月の間に、約22億通もの大量の迷惑
メールを送信し、約2,000万円もの利益を得たという。

調べによれば、同容疑者は送信元を偽り、「今すぐ女性に会いたいというお客様の
ご要望におこたえしました!」「競馬で勝ちたい!と思っている方は少なくないと思
います。当社は新聞や雑誌で決して掲載されることのない勝てる馬券に直結の本物
の情報をお伝えします」などというメールを不特定多数に送った。

同庁によれば、送信した迷惑メールの受信者が利用者登録すると、サイトを運営す
る広告主から手数料約2000円がもらえる仕組みになっており、同容疑者はこれらの
メールを約22億通送ることで、約2,000万円の利益を得た。車の購入や海外旅行に
使ったという。
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迷惑メールを送りつける輩が逮捕される事例ができたことは喜ばしいと思う。とにかく今は膨大な迷惑メールが氾濫し、貴重なネットワーク・インフラが浪費され、多くのビジネスマンの時間を奪っている。今回のようにお金を不当に得ていなくても、迷惑メールは犯罪。総務省はやくその見地にたって法制化を急いでほしい。

だって駐車禁止違反も罰金を払うわけだし、減点はされるし、減点されると自動車保険料も上がるし、代償となるペナルティーはそれなりに多い。駐車している車が他人に危害を加える可能性は低いし、これは「道路という貴重なインフラのスムーズな運用を妨げた」という「迷惑」と「公共マナー違反」という意味でのペナルティーだと思う。

だとすれば

今の迷惑メールの野放しはないだろう。貴重なネットワーク・インフラを不当に使い、「迷惑」をかけ、「公共マナーにも明らかに違反」している。

「警視庁ハイテク犯罪対策総合センター」なるものがあることも初めて知ったけど、がんばってほしい。迷惑メールを突き止めて、そういうことをやると罰金を払うことになるんですよ　という事例をたくさん作れば、抑止効果もあって、少なくとも今の迷惑な状況は相当軽減できると思う。

同時に、最近気になっている「携帯サイトのフィルタリング」の件。カテゴリー別にフィルタリングをかけるので、コミュニケティー系のサイトはすべてアクセス不可になってしまう。う～ん、これはどうなんだろう。そんなへんなコミュニティーばかりじゃないが、悪質なものがたくさんあるのは事実だ。

今日もＴＶ番組でドコモの人が「各サイトを全部チェックして、フィルタリングすることはできないから、カテゴリー別にやらざるを得ない」と言うことを話していたけど、ここでも先ほどの「警視庁ハイテク犯罪対策総合センター」にがんばってほしい。これからこういう部署は人員を増やしていいと思う。もちろん役割を終えた、あるいはもともと必要なかった役所や外郭団体はどんどん人員削減してもらいたいけど、こういうところはこれから大事。

明らかに悪質なサイト、有害なサイトをもっと摘発して、厳しい罰則を与えるべき。そういう事例が増えていくことで、悪質サイトの発生を抑止することができるし、同時に学生たちには「ネットを有意義に活かす知識」をどんどん学んでもらう。そのためにはまず先生にがんばってもらわなければいけないけど、このタイプの授業は別に教員資格にとらわれず、ＮＰＯやＩＴ企業等に外部委託してもいいのではないか。

仕事をしていく上で、人間性が大切なことはいつの時代も変わらないが、今 必要とされているスキルは、「ネットワークスキル」、「ネットワーク・コミュニケーションスキル」。「人間性」と「ネットワーク」で仕事をしていく時代なのだ。
そのとき、ネットワークのスムーズな運用を妨げたり、ネットワークに不当な情報を載せて汚している輩は犯罪なのだ、というスタンスを明確にしないと。

国際的に取り組んでいかないとだからたいへんだけど、だからこそ、「警視庁ハイテク犯罪対策総合センター」というような部署には優秀な人を配してがんばってほしい。

そして、国の側から若い可能性の芽を摘むようなことはしてほしくないと思う。