「このところ(ブログで)ビジネス書評、書いてないですね」って社員から言われました。確かに以前に比べると本を読む量は減っている。かつては大前研一さんとか田坂広志さんのように、自分にとっての超信奉者がいて、その人が本を出すと必ず買うというか、「追っかけ」に近いような感じで読んでいた。その頃から比べると今は熱狂的な信奉者はいなくなっていて、よくいえば落ち着いて読書ができていると思う。確かに冊数は落ちていて、時間的な事情もあって書評を書くことは大幅に減っている。
サンロフトでは「笑門来福通信」(しょうもんらいふくつうしん)というニュースレターを毎月お客様宛てにお送りしているのですが、そこに「今月の松田文庫」という、ぼくが読んだビジネス書を紹介させていただくコーナーがあります。笑門来福通信8月20日号用に「じゃ、この本で」と渡した本が、編集長のお気に召さなかったようで印刷前の原稿を見ると松田文庫のコーナーは、この「ロンとククノチの木」で書かれていました。
自分:松田文庫で紹介するのが児童書ではまずくない?
編集:いい本ですから。
自分:だって、ぼくはまだこの本読んでないんだけど。
編集:読んでおいて下さい。社長みたいな人が読むべき本です。
いちお、当然ですが、松田文庫で自分がこれまで読んでいない本を紹介したことはありません。
元々サンロフトの品質管理課長の伊藤美奈子さんがnanotyBPの日報で紹介していた本です。厳しい品管長の彼女は心やさしい母親でもあり、お子さんに読んであげたら自分もホロっときた、いい本ですって紹介していた。それに反応したニュースレター編集長が本屋さんで買ってきて、読み、やはり感動したらしいのです。その本をもってきてくれて「貸します」とぼくに薦めてくれたらしいのですが、反応がかなり薄かったようなのです。
そんないきさつがあって結局読んでみましたが、いい本でした。児童書だから文字も大きめだし、挿絵もふんだんにあるから1時間かからずに読めます。山火事で父と母を亡くしてしまった子ザルのロンがくじけそうになりながらも たくましく成長していくストーリー。父と母の強さややさしさがこうやって受け継がれていくんだなぁって、ほのぼのとした気持ちになります。分け隔てのない広い心って気持ちがいいなぁと活力も沸いてきます。伊藤さん、編集長、いい本を伝播させてくれてありがとう。リーダーの心の持ち方がストレートに表現されている本でした。皆様にオススメさせていただきます。
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せっかくなので会社に置いておこう
と思いました。
思いがけないかたちで出会うものこそ、
人生を変える気がします。
自分の思考の幅を広げてくれる一冊だったと思います。ぜひ会社にストックして大勢の社員に読んでもらおう。