東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




流行の反対語は辞書によれば「不易」(変わらないこと)とのこと。「時流」は
むしろ同意語ということで出てきたりしている。自分の中ではむしろこの「時流」
こそ、流行の反対語のように思っている。

「時流」は「止めようもない、世の中の大きな流れ」ととらえていて、1年や2年
で変わるようなものではない。

一方で、流行は、一過性のブームで、もっても1年くらいしか続かないもの。という
風にとらえている。

「会社を発展させたい」と思うなら、社会や経済の時流にのることはやはり大事で、
流行には踊らされないように気をつける必要がある。たとえば

少子高齢化。これは明らかに時流で、個人的な力では止められない。よって労働人口は
減少するし、定年延長や女性に積極的に社会参加してもらおう(積極的に登用しよう)と
いうのは、この一連の流れなんだろう。

製造業の工場の海外移転。これも明らかに時流。製造業の就業人口はこの20年間で
25%減ったとのこと。一方で介護福祉系の業界で働く人はこの10年間で60%も
増加したらしい。このあたりも時流なんだと思う。ものづくり県である静岡県の人口
流失が年間2万人で、北海道に続き全国ワースト2位というのも、この時流による
ものだと思う。


ITにも大きな時流がある。思い起こせば22年前、サンロフトを起業したのも
「これからはパソコンの時代になる」と思ったからで、そこには大きな夢があると
思った。当時は「パソコンを仕事に使うのは無理だ」「オフコンでなければパワーが
足りず、システムが作れない」と言われたものだった。

確かに当時のパソコンはまだまだ非力だった。でもそこに時流があった。
処理能力は目に見えて上がっていくし、有効な周辺機器が次々出てきて、ソフトウェアも
次々とリリースされた。当時は、オフコンの方が当然パワーは上だったけど、高価だったし、
パソコンのように「ハード、ソフトの業界を巻き込んだ進化」は起きず、コストパフォーマンス
で劣り、今となっては本体のパワーそのものも、パソコンの方が当時のオフコンよりも
はるかに上になってしまった。

オフコンからパソコンへ。 これは当時の時流で、その後パソコンは20年間、IT
業界の中心で君臨した。マイクロソフト社の全盛期と言ってもいいと思う。

今、そのパソコンが主役の座を降りようとしている。

時代はクラウド。「クラウド化」は時流で、とても大きな流れだ。

スマホなどのディバイスは、いよいよ安く、本当に「一人1台」を実現しようとしている。

いつでもどこでもネットにつながるのがあたり前になり、「ソーシャル」という新しい
文化を生み出している。これまで一部のメディアの人しか伝えられなかった「情報」や
「思い」が、ものすごいスピードで、人々に伝わるようになってきた。

クラウド化という、コンピュータとネットワークの進化は、パソコンのときのように、
IT業界内だけにとどまらず、音楽や書籍、映像などの配信も劇的に変え始め、IT以外の
業界に、その影響を広げようとしている。これももう止められない。

今、自分は 教育 が重要になったと思っている。

あまりにも広がり、あまりにも影響力が大きくなった結果、会社でも、家庭でも、
「ITを正しく使う」ということが、とても重要になっている。もちろんもともと
「正しく使う」ことは重要に決まっているけど、そうでないと、いよいよ影響が大きく
なってきたのだ。そのためには正しい教育が必要だ。

自動車はとても便利だし、自動車がなくては今の会社や家庭生活もたちいかなくなって
いるけど、その自動車も、飲酒して運転すれば凶器に早変わりするように、物事には
すべていい面と悪い面がある。

スマホやクラウドサービスなど、新しい利用形態を考え出して、提案していくことは
もちろん大事で、努力していくけど、一方で、「正しく、安全に使う」ためにも
行動を起こしていきたい と思っています。この活動も時流なんだと思う。

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