8月9日
ん―――、素晴らしかったです。本当に。
コンサ―トの最初は、大谷先生のメッセ―ジから。
“震災を戦争を風化させていいのかでしょうか。東混は歌い続けます。”
林 光作曲 原爆小景。
1 水ヲ下サイ
水ヲ下サイ、水ヲ下サイ と歌い始めます。
感情を抑えた・・・・表現するというより、当事者になった演奏。
目の前で、水ヲ下サイ と言われているような。
月とわたし風 も その日 -August 6 も。
社会へのメッセ―ジがギュッと込められた曲で、それを、
東混の方々と大谷先生が、
静かで深い思いを込めて風景を想像させ、そこから、それぞれが
思考できる世界へと誘って(いざなって)くれました。
そして、楽しみにしていた
信長貴富氏の新作
混声合唱とピアノのためのエレジ― 歌と石ころの転がる先に
東混・八月のまつりの文脈の中にどのような新作を置くのが
相応しいのか。私のこれまでの作品には戦争に関するテ―マ
を持ったものが多く、今回も、という思いもあった。折しも我が国
では憲法九条が死文化されようとしている時期だった。
一方、日本における戦後と現在を結ぶ新たな視野を拓く作品に
したいという欲求もあった。福島の詩人、和合亮一さんによる
2014年3月10~11日のツイッタ―上の詩を読み、その欲求
を形にすることを選んだ。 (プログラム抜粋)
この曲は、東日本大震災をテ―マに当事者の方々の苦しみ、
哀しみから、未来を聴き手が考え、拓いていくことを託された
曲に感じました。
信長氏には、当団の記念演奏会でも新作をお願いしました。
「子どもたちの遺言」
信長氏の曲は、迫ってくる曲想から一定のところで一気に柔らかく
するすると手をすり抜けながらも体に纏わりつく絹衣のように、
聴き手の心を解放してくれ、
ありがとう・・・・・この言葉の持つ真の感動を呼び起こし、
その感動は、言葉を越えた魂の震えに変わり、
聴き手の体の奥底から感激と希望の渦となって湧き上がり、
それぞれの道を示差してくれます。
そう、生まれて来た私の使命はなんなのかを。
そして、大谷先生はその感動をそのままにせず、
2曲のアンコ―ル曲で、深め、鎮めてくださいました。
最後は 星めぐりの歌 でした。
舞台は暗転。 上には 満天の星 が。
なんとも言えない、丁度よいテンポ・・・・このテンポの中で
宮澤賢治が作詞、作曲、林 光氏が編曲した世界が広がって。
ホ―ルでコンサ―トなのだけれど、
確かに私は、
緑の丘で満天の星空を見上げている、今、この時に。
来年12月に大谷先生の記念の東混のコンサ―トでうちの子供達が
共演させていただける機会をいただいています。
どんな世界を体験させていただけるのか。
東混の方々のあのピアニッシモをまじかで聴かせていただける。
よい経験になると今から楽しみです。
果たして何時間のコンサ―トだったでしょうか。
あっという間の感激のコンサ―トでした。
12月4日にも第一生命ホ―ルで
東混と大谷先生の第235回定期演奏会 が開催されます。
プログラムは、三善 晃の合唱作品 だそうです。
嫁ぐ娘に 月夜三唱 など。 こちら
星めぐりの歌 ご参考までに。
高倉 健さん主演の映画「あなたへ」でも妻役の田中裕子さんが歌って
広く知られるようになりましたね。
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