びしょびしょになってる。
それをほとんどの人は知らない。
どこかでうずくまっている
それをほとんどの人は知らない。
猫は、砂漠起源の 乾燥を好む生き物だから
雨は苦手
だから
屋根を 作ってあげたい
それを
だれもしらない
それが
だれもわからない
子供の頃
誰かがどこかで泣いていると
自分も辛いので
だれかがどこかでいじめられて不幸になっていると
ここで笑顔になれないと
真剣に思っていた
だれかを蹴落として
だれかよりも勝ったと誇って
笑顔になるなんて信じられないと
思っていた
でも、そういうふう
(人のことなど想像するなんて無駄なことはしないで、明るく 朗らかに 自分の成功だけを望んで 日々努力する人)
に
なれと
そういうふうに 世界がそういうふうに 言ってる気がして
それが
できないのが 生きにくいような気分になっていた
だれもが自分を偽って
いつわっているのもわからないぐらいに
めのまえのことだけに夢中になるようにしむけられて
目を支配されて
雨の日 外のこたちが
うずくまっている とか
どこかで 寒い思いをしているこがいるとか
どこかで ころされたり
どこかで ひもじいおもいをしているとか
そういうことを 想像 で き る の う りょく を
私たちは わすれるように しむけられたのかもしれない