~波の数だけグチらせて!

H漫画家・あかりきょうすけ(灯喬介)の活動日記です。

仕事中に聞く音楽。

2023年09月25日 | 「生活」


誰でもそうだと思いますが、仕事中に好きな音楽を聴いてると集中力が上がりますよね。
最近、僕がやってみて面白くて飽きない(?)聴き方があるんです。
音楽をひたすらリリース年月日順にリストに並べて流して聴くというものです。
とりあえずポップスだけですが、90年あたりから好みもアーティストも楽曲も限定せずただただ順番に並べて聴いてます。

そうするといろいろな効果がありました。
まず、リリース順に並べることで当時の時間の経過を思い出し、記憶の順番や因果応報がしっかりと整理されるのです。
この曲とか聴いてた頃にあんなことしたなとか、あんな目に遭ったなとか、この曲が流れていた頃にはもうその女の子にはフラれていたな…とか。
あとは完全に忘れていた曲の発掘が、完全に忘れていた自分の記憶を思い出すきっかけになったりします。
若い頃の感受性は素晴らしいもので、ラジオやTV、CM曲、有線で流れていた曲、そういうのが一部分だけでも覚えていたりする曲がたくさんあるのです。
そして忘れていた曲には忘れていた過去(=あまり重要ではない記憶)が案外結びついていたりするんですよね。
受からなかったバイトの面接で店長さんの後ろのドアから漏れ聴こえていた有線の曲(面接中そっちに気を取られてちゃ…そりゃあ)とか、1回しか一緒に出掛けたことがないバイト仲間が変なドリフト改造車の中で聴かせてくれた曲(8cmシングルCDなのでA面とB面の2曲をひたすら鬼リピート)とか、仲違いしてそれっきりの友達や仲間、なぜか疎遠になったちょっと仲が良かった女の子とか、レアな記憶がよみがえるわけです。
ほとんどが苦い記憶だったりしますが…。

あとは音楽自体の話をすると、聴いて感じたことは今よりも音楽の流行り廃り、その変遷がビックリするくらい早くて激しいなぁと。
こういう曲調いいなと思っているとすぐ別のムーブメントがきて、好きなものがたちまち古いものにされちゃう感じかなと。
あとは夏とクリスマスを前面に押し出した曲が今より圧倒的に多いですかね、特に90年代前半は。

あの頃の音楽の変遷と、自分の記憶の掘り出し作業をしていると1時間や2時間あっという間です。

かつての趣味を混ぜ込む。

2023年09月14日 | 「漫画」


画像はいま制作中の「相棒…ときどき彼女だったアイツ。」からの切り抜きです。
物語的には釣りはさほど重要ではないんですが、会話の背景として邪魔しない程度に僕の趣味を混ぜ込んでいます。

この魚は通称メッキと呼ばれるもので、正式名称はギンガメアジという南方の巨大なアジの幼魚です。
夏に台風の多い年とかに漂着物に付いて沿岸に住み着いてしまう魚で、冬に水温が下がるとそのまま南の海には戻れず死んでしまう死滅回遊魚と呼ばれる魚です。
気温が徐々に下がる秋から、河口や港で細い竿を使って小さいルアーを投げてる人がいたら、だいたいがコレを狙ってる釣り人です。

もう釣り自体はだいぶやっていません。
2005年くらいから徐々に都市部の港湾は立ち入り禁止が増えて、さらには小さな漁港でも釣り人がトラブルを起こして港内全体が釣り禁止になったりと、気軽に釣りができる場所が減りました。
仕方がないので一人乗りのボートなども買いましたが、漕ぎ出す準備を考えるとちょっと仕事の合間というわけにはいかないのもあり、気が付いたら10年くらい釣りをしていません。

作画のちょっとしたこだわりとしては、リリース前提の釣りですので釣り針の返しがペンチで潰してあることと、釣り竿が1ピースと2ピースで持ち方が違うところですかね。

まぁ釣りを抜きにしても、季節感のある風景を描くのは楽しいです。
記憶に残る、夏の終わりから秋の初めくらいの風景は、僕にとってはこのメッキ釣りをしていた海の風景です。