十里桃花という中国のドラマにはまって、3周みました。50話以上もあるドラマなのでそれはそれは長い時間みました。妹から勧められました。
このドラマは、神仙ものです。 神様の名前からして、道教の影響があるように思います。
何故そんなにはまったかを語ると長くなるのでまた次の機会にするとして、今日は神様の楽器、琴について思ったことをつぶやきます。読んでいただきありがとうございます。
ドラマの中で神様はよく琴を弾いています。その姿が優雅でうっとりします。
源氏物語なんかでも宮中の女性のたしなみのひとつとして琴は出てきます。なんとなく敷居は高いですし、触ったこともないですが、ただ琴の音を奏でる姿の美しさを想像して、ぽーっとします。
いつぐらいからある楽器なのかと調べたら、中国から奈良時代に伝わったという説や、琴の原型となる楽器は弥生時代には既にあって、神聖な道具として祭祀にも使われてたとか。
琴の各部分の名称も
龍甲や龍尾、龍角、柱などと呼ばれるようで、琴を磯に横たわる龍にみたてているそうですね。
ドラマ十里桃花に出てくるような美しく品のある神様が弾く琴の姿を、眷属神である龍にみたてているとはこれまた天界を想像してぽぉーっとします。
日本には琴にまつわる神話や、面白い伝説もあるようです。
大国主命が、根の堅洲国の素戔嗚尊のもとから脱出する際に持ち出した一つに「天の詔琴(のりごと)」があります。「詔」とは神のおつげのことで、その琴を所持することは、宗教的支配を意味するそうです。
神がかりの際に琴が使用された具体的な例は、九州で神功皇后が神託を乞われた時、仲哀天皇(書紀では武内宿祢)が琴を弾かれたとありました。
ドラマの中で、美酒を作り医学に長けた折顔という上神がいます。闘いへの参戦を打診された際、琴を失ったから戦いには参加できないと言って、さらっと断る場面があります。
琴は神聖な楽器だけではなく、武器の意味もありそうです。確かに、ドラマの中に出てくる武神で墨淵上神という方は琴の名人として描かれています。
また、日本に伝わる伝説に次のようなものがあります。
常陸国住人に琴御館宇志丸(ことのみたち うしまる)という方がひとりでに鳴る琴を所有していました。
その琴は、敵対勢力が来ると音を鳴らし、宇志丸に教えたため戦に負けることがなかったそうです。
敵側は偽りの和睦を結び、宇志丸の娘を嫁にして、嫁をつかって秘密裏に琴の弦を切らせました。
これにより宇志丸は敵兵が進軍しても気づかず、琴の弦が切られたことに気づいた時には、敗戦し、常勝を重ねることはなくなりました。
敗戦を重ねた結果、近江滋賀郡に流浪して着き、日吉神人(神主)の祖先となりました。
以上ウィキペディアより
お山の神様を御祭神とする日吉大社。
今でも日吉大社の神様は琴に縁があるのでしょうか。今でも龍のような琴を大切に奏でているのでしょうか。
雲のように真っ白な龍神さまが、ゆったりとお山の上を琴の音に乗って泳いでいるかもしれません。
その山からは水が湧き出し速川となりやがて大海原に注ぎだしているかもしれません。
山や川の恵み、循環に感謝します。
【画像はドラマ十里桃花より】