ギーさんの“スター”

　珍しく、目覚ましが鳴るまで寝ていました。ぐっすり動かずに寝ていたのでしょうか、身体が硬い感じでした。身体を動かし始め、やはり硬さを感じました。こういう日こそ、優しく舞うようにと思いました。
　週頭のミーティングで、新しいアーティストが二人紹介されました。ブラジルからミッシェル、中国からチュオン。中国人の彼女は、元気はつらつといった感じで、良いエネルギーに溢れているように思えます。
　また、長期休んでいたアーティスト達が戻ってきました。リオネル、トリ、マチャオ。そして、先日戻ってきたフランシスコは、今日からショーに出演しました。
　大きなプロジェクトが動いている話、内密にするように言われました。遅過ぎる連絡だと思いますが…。
　シルク・デュ・ソレイユ創設者、ギー・ラリベルテさんが、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの“スター”に選ばれたそうです。十一月二十二日にセレモニーがあり、お祝いに行くツアーがラスベガスからあるようですが、私はドラムのレコーディングの日なので、行けません。残念です。
　一回目は、優しく舞うように心掛け、気持ち良く舞えましたが、二回目は、ものすごく、大変なくらい、本当に眠くなりました。目を瞑ったらと言う前に、瞑ろうとしなくても瞑ってしまい、そのまますぐに寝入ってしまいそうな感じでした。立っていても眠れる…。身体のリズムかと思いましたが、先週からずっとこのような感じです。フルートを回す場面、キャプティビティの前、どうにもならなくて、目を覚ますように走ったりいつもと違う行動をしました。もちろん咳き込みました。あとから、緊張に耐えられるだけの体力がないと、脳は休む方向にもっていこうと人を眠くさせるのと考えてみました。舞台に立ち、気を失わないようにするのが本当に大変でした。
　このような時となってしまいましたが、お客様をお迎えしていました。踊り始め、「今日も緊張して、吐きそうになったのですか。」などと、ショーの後にお会いして、もしも尋ねられた時に、笑って「はい。」と言えるように、さらに「それに加えて、眠くて大変だったのですよ。」と言えるように、無事に終わることを願いました。
　ショーの後、舞台裏をご案内しました。いろいろと興味を持つ方々で、楽しかったです。お仕事柄でしょう、特に身体の手入れの部分に関してご興味があり、フィジオ、マッサージ、ピラティスの予約表を見ながら、いろいろと質問をされていました。
　彼らは、私の年齢を知っているのだと思います。「あの走りは出来ないですよ。」とおっしゃって下さったのですが、“その年齢にして”という含みがあったように思います。メジャーリーグのみなさんの身体を手入れしている方々に、嬉しい言葉を頂きました。
　風邪を引いたようです。まだ始まりなので、このまま悪化せず、くしゃみまでで治まるようにしたいです。