のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

見えないものを見る目

2007-01-26 | KA
 確かにいろいろなことは重なっていました。それが気になるのは何かがうまくいっていないからです。
 「こんなに眩しかったっけ。」と思ったとたんに“見えないものを見る目”になってしまいました。左前からのライトが眩しくて見えないのです。よく考えたらコンタクトが外れても、落ち着かせて普通に見るように出来たのですから、眩しいことなんてそれに比べたら何でもないことのはずです。やはり今日は何かがうまく行っていませんでした。そこにバトンのすべり具合が悪いことも重なり、あまりきれいにバトンが回りませんでした。
 震えている手を見て「何とかしないと。」と切に思い、休憩時間のことを考えました。そして、その時間が減ったことを思い出しさらに動揺したのでした。
 一回目のショーで何かが起きたとき、今までは落ち込んでぼーっとしてから立て直すことができました。一番好きなのが二回目のショーの準備をしてくださっている方々の仕事を上からぼーっと見ていることでした。でももうそれをする時間はないのです。“休憩時間”がなくなったことを実感しました。
 
「自分で何とかしないと!」

 何かのせいにするのは違う、と思ったとたんにパパパパパッと開けていきました。単純というか、思い込みの激しさを良い方向にも使えるというか、とにかく自分でもおかしいぐらいに、一瞬の間に顕著な気持ちの変化を感じられました。そして、いろいろなことがうまく行くようになるのです。「おもしろい…。」

 念のため確認に行きました。
「照明はコンピュータで動いているので日によって違うということはないのですよね。」
「そうね。でもどうして?」
「私の思い過ごしだと思いますが、左のライトが眩しいと思ったので。」
「ああ、スポットライトは違うわね。あれは人が動かしているから微妙な調節がその時々によって違うかも。とりあえず、注意するように伝えておくから。」

 へーッと思いながら安心しました。安心できるところがうまく行っている証拠でもあります。「じゃあ、眩しかったかもしれないのか…」と思いながら次への心配はなく、むしろいつもと違う、もしくは違っていたかもしれないということを感じられたことが嬉しくなっているのです。「おもしろい…。」


 今日はジュリが居酒屋に行きたいというのでみなで集まりました。“あんきも”のメニューを見て、ジュリとジャニンがスペインに行ったときの話をしてくれました。
「私ってあまり肉を食べないでしょ。最近は少しひどくなって、例えば鶏肉だったら、白いきれいなところしか食べたくなくなっているのよね。スペインで注文して出てきたものに何かわからないものがあったの。鶏肉のような違うような。それに少し色もあったし食べなかったの。もしかして“脳”かと思ったとたんに全く手をつけられなくなったの。ジャニンに『食べてみる?』と言うと、彼女少し試して、二人してなんだろうと考えて…“脳”ということになったのよね。そしてジャニンもそれ以上食べられなくなって…。」
「“脳”思った途端に見たくもなくなっていたところにウエイターが来て、残したものを見て『どうしました?』と言うので『これは何ですか?』と訊くと『Monkfishです。』と言われて。それがどういう魚かはわからなかったけど、ああ“魚”なのねと思って食べたらおいしくて、結局きれいに残さず食べたの。いかに心理的なことかと思ったわ。」
 
 私はもちろん他の人以上に笑いました。

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