のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

マリレンの結婚式

2009-05-11 | 日記
 バレーオブファイアでの結婚式には何を着て行ったらいいのか、本当に分からないまま、とりあえず着るものを一つ用意しておきました。それは、スカートを足して長いドレスに作り変えようと思って買った中古のドレス。そんな暇はなく、短いタイトスカートのままですが、着られないことはありません。少し切れていたスリットを縫っておきました。
 髪の毛の準備から取り掛かりました。最近そういうことをしていないので、髪を上げるのに思ったよりも時間が掛かってしまいました。そしてお化粧をしました。黒のドレスなので赤の口紅をつけると、それだけで華やかになりました。
 ひとつ、友人から借りているドレスがあり、暑さの中では薄手でとても良いドレスと思われましたが、外で着て痛めるといけないので、やはり、9ドル99セントのドレスを着ることにしました。
 そのドレスは、背中の半分ぐらいがボタンになっています。昨日一度着て様子を見た時は、このドレスでも良いかなと確認し、ボタンにも手は届くと触っただけで、実際に全部ボタンを閉めることはしませんでした。そして今日着てみると、たくさんのボタンのうちの二つをなかなか閉めることができません。こういうとき一人で住んでいると不便です。ドレスを上げてみたり、なるべく下ろしてみたり、いろいろしましたが、どうも上手くいきません。片腕を後ろに回して、もう片方の手で後ろに回した腕の肘を押しストレッチをしているようにして手をボタンに近づけると、ようやく一つボタンがはまりました。そして腕を変えてもう一つ。身体がおかしくなりそうでした。
 そして、「ああ、閉まった…。」と安心して姿勢を変えようとすると「ビリッ!」と。スリットが切れたようでした。でも、ようやく閉めたボタンをどうにかして開けて、それをまた着る時間はもうありません。身体を後ろにひねってスリットの破れ具合を見ようとしても良く見えません。良く見えませんが、大きく切れているようではないので、そのままでも大丈夫という事にしました。
 さあ、あとは靴を履いて出発です。かかとの高い靴で運転をするのは良くないかと、運動靴で行き、着いたら履き替えようかと思っていました。そして、用意したかかとの高い靴を手に取ろうとすると、身体が曲げられず、膝を曲げても膝が曲げ切れず、床の方に手が届きません。仕方なくスカートを持ち上げて、靴を手にしたのですが、こんなことはここには誰もいないから出来ることであって、靴は外では履き替えられないという事が分かりました。いろいろなことが起きる度に「ああ、不便…。」と言いながら、どれだけ笑ったことか。
 全ての支度をして、玄関でまたスカートを持ち上げて靴を履こうとすると、今度は、もしスリットが上まで切れてしまったら…という事が不安になり、着替えを持って行くことにしました。そして、ようやく靴を履き、念のために運動靴を持ち、車に乗ろうとすると、今度は簡単に車に乗れませんでした。本当に不便で一人でまた笑いました。
 ベラッジオに宿泊している友達を迎えに行き、マリレンの家に向かいました。到着するとすぐに大きな車に乗り換えて、新郎新婦のご家族やお友達と、式場となるバレーオブファイアに向かいました。私は車中で寝て、明日からの旅に備えるつもりでしたが、みなさん良く話をするので寝る機会がありませんでした。
 バレーオブファイアには予定よりも早く着き、みんなで日陰に入って待機しました。そしていよいよ結婚式。
 赤い岩に囲まれた小さな場所に牧師さんがいらして、少し待っているとマリレンがお父さまと歩いてきました。真っ白なシンプルなドレスに黄色いひまわりのブーケ、それが大自然の赤に映えてとても素敵でした。
 新郎は終始と言ってもいいぐらい泣いていました。顔がぐちゃぐちゃになるぐらい泣いていました。後のパーティで話していましたが、初めて出会った時にもうこの人しかいないと思ったようです。だから初めて自分が積極的に動いたとか。新婦も同じように、一度会ってすぐに、「こんな人には会ったことがない、もう一度会いたい。」と思ったそうです。出会って一年で婚約は、彼らには遅いことだったのかもしれません。
 そんな彼らなので、「お幸せに。」などと他人が言うような隙間は少しもなく、私は“ベストフレンド”として招待されていたようですが、外から結婚式を見ているようでした。
 式が終わるとみなで写真を撮り、その後二人だけで写真を撮り、私は写真家の友達を待っていたので最後まで残ることになり、また大型車で来た道を戻りました。
 新郎新婦の家に着くと、パーティは始まりました。まずは空いているお腹を満たして、そのあとゲームをしたり、スピーチがあったり。KAの仲間は休暇中なのであまり見られませんでしたが、たくさんの人が訪れていました。
 そろそろ帰ろうかと思ったところに、親しい友達が来ました。私がいつも絶対に着ないような服を着ているので、とてもびっくりしていました。しばらくゆっくりと話が出来て良かったです。
 まだまだみなさん残るようでしたが、私は明日のことがありますし、お先に失礼することにしました。
 マリレンが彼に出会ってから、私は彼女と過ごす時間が減りました。そして赤ちゃんが生まれたら、その時間はもっと減ることでしょう。ちょっと淋しいような気もしますが、彼女の幸せを見ているのは嬉しいことです。

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