Aloha Spirit

古代ポノの教え、太古ハワイ・ムーの記憶、大自然からのメッセージ

古代ハワイ物語 つづく。。

2016-11-06 19:08:40 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ

久しぶりに晴天続きで気分も爽快ですね。いかがお過しでしょうか?
清里は紅葉真っ盛りで、とても綺麗です。次回までには写真を撮りに行きたいと思いますが、ここのところお天気が続いているので今のうちにと薪割に精を出しています!


古代ハワイ物語の続きです。

ターネの魔法のひょうたん

  ターネは、自分の太平洋の楽園に屋根をつけようと決めました。彼は地球に降臨して、ラロヴァイア、太陽の庭に降り立ちました。土を掘り出して巨大な卵型のものを作りました。そして、それを魔法のひょうたんと呼びました。そのひょうたんに聖なる息吹を吹き込み、自分の魂のスピリットのエッセンスを注入しました。その中に天を飾るいろいろなエレメントを入れます。そして、ひょうたんの蓋を取り、上に向けて飛ばしました。蓋が上に飛んでいくと、それは天蓋に変わっていき、どんどん大きくなっていきました。そして、美しい青の色に染まっていきました。こうして空が出来たのでした。

  ターネは、その深く青いドーム型の空を見て、そこにラニ・イウイウ(最高の天界)を築きたいというアイディアが浮かびました。そこを妃と共に住む住処としました。そこから、これから地球というステージで起きる様々な出来事を観察することにしました。次に大空に明かりをつけようと思い、ひょうたんの中からオレンジ色のディスクを取り出し、空に投げました。すると輝く太陽が軌道に乗って穏やかに且つ燃えるように水平線から上がってきました。太陽が真上に上ると大地はとても暑くなってきました。そこで彼はそこに雲を作り、そこからまた雨を降らすことで大地を涼しくすることを考えました。ひょうたんから白いせっけんの泡のようなものを取り出して、空中に投げました。するとそれが雲に変わり、ペアーになって踊り始めました。上に登りながらだんだんと雲を大きくなっていきます。踊りながら分裂して数も増えていきました。

  最初の一日目が終わりに近づいて太陽が下がっていく頃、ターネは、夜空に明かりを灯したいと思いました。そこでひょうたんから三日月型の若い月を生み出します。ハヴァイ'イが暗がりの中に隠れようとした頃、その月を空に送り、薄明かりで照らしました。そして、妃のウリ ア' ナ'ナを呼びました。妃は、ラーの館から輝く青いローブに身を包み現れました。ターネは妃に「母なる月」という意味で"マラマ"という称号を与えました。そして愛する妻にこう言いました。「愛しの女神よ。君のその光で夜の暗闇を怖がる島の子供たちの心を優しくなだめておくれ。お前のその雄大な心で子供たちの心を温め、平和を与えたもう。」

  次にターネは、天使の国からケルビムたち(丸々太った愛らしい幼児,智天使)を呼び寄せます。彼らは月色に輝く衣を身に纏っていました。ターネは、天使たちに言い伝えます「聖なる母、月の女神に冠を与えよ」。ケルビムたちは、ヌ’ウメアラニに急いて向かい、青に月の金色を飾ったレイを作り、ラニ・ウルとラニ・イウイウを駆け抜け妃のところへたどり着きました。妃の周りを円で囲んで、その頭上にレイの冠を掲げました。そして、「月の女王さま」と王冠を捧げたのでした。天使たちは、満足げに妃の足元にひざま付いて、妃の承認を待ちました。女王は、天使たちの慎ましやかな敬意のある態度を見て、それを承認し、退散を命じました。ケルビムたちは、速やかに退散し天使の国に戻って行きました。そして、それぞれの家に入り明かりを灯し、ターネの様子を伺っていました。ターネは、「月の女王」なる王冠を与えた天使たちに少々不満があったようですが、妃はそれを承認し、天使たちがくれた王冠を大変気に入っていたので、夫であるターネにも笑顔でそれを受け入れるように言いました。そうして、マラマは月の女王ともなったのでした。
  
  ターネは、さらに魔法のひょうたんからキラキラと輝く砂を手にいっぱい持って天に放りました。ターネの人間の子供達にインスピレーションを与える為に夜空にキラキラと光を輝かせたのです。それは星々となり、それぞれがしかるべき位置に定着し、永遠に輝き続けたのです。全ての星々がすっかり住処を定めてから、ターネは、最後に星の中でも一番大事な星タエロを生み出します。どの星よりも輝いて目立つ星でした。そしてこの星は、移動して他の星々の様子を観察しながら放浪するのです。

  ターネは、息子の一人タナロアをラニ・ウルより呼び寄せ、言いました。「お前は、タエロの星の影のスピリットとなるのだ。タエロの生命の光となりなさい。タエロは、ハヴァイ’イの民にとって夜の道しるべとして、人々を導いていく星となるであろう。お前は、太陽の光輪の中でも最も高い存在だ。そのお前にハヴァイ’イの民が平和な夜を過ごせるように任務を与えよう。私の良心がお前のスピリットを通してタエロの星から人々に降り注がれるように努めなさい。」

  全能のタナロアは、ラニ・ウルからカヌーに乗って空を飛びタエロの星に辿り着き、自分のスピリットをその星の中に吹き込みました。すると星はさらに輝きを増し、天使たちが現れて一斉に祝福の歌を奏でました。ターネは、自分の創造したその星に満足し、真珠の貝殻の船に乗ってマラマの待つ住処ラニ・イウイウに戻って行きました。

つづく。。。


今週も愛・喜び・感謝に意識を向けてポノな一週間をお過ごしください。

ク-プナ(ご先祖さま、龍たち)、天使たちにいつも見守られていることを忘れないように



aloha&pono

  


<図柄>
十字と蔦
虹の子供たちは、太陽神の神聖な十字によって生まれました。虹の子供たちは、天から蔦をつたって降臨し、麗しい花が太陽に向かって花びらを開花し咲き乱れるように命を与えられたのでした。
(註釈:やはり十字というのは、キリスト教だけでなく、古代から色々な文明で使用されていたものなのですね。)


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古代ハワイ物語 つづく。。

2016-10-16 21:58:55 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ

清里は数日前から薪を焚き始めました。夜中の外の気温はすでに0度の日も。すっかり秋も深まってきました。なかなかパッと晴れ日が連続してなかったので、ここ数日ようやく梅を干す事ができましたが。。長い事漬けていたので塩からくなってしまいました。

以下の物語は、昔昔の語り部たちが神話、伝説、チャントを編み込んで語ったものの一部です。

「三人の王子」

ターネは、彼の三人の息子たちに使命と担当する領域を与えることにしました。創造の天界である彼らの住処ラニ・ウルから父が住む太陽の家に来るように命じました。

まずロノにこう言いました。「おまえは、地球から見える太陽のスピリチュアルな君主として命ずる。タ・ルア(地球から見える太陽)を中から温め、地球に住む人々が快適に過ごせるようにするのじゃ。太陽のスピリチュアルな次元からハワイに生命の源となるパワーを地上に送り込み、植物が育つようにせよ。わしの子供達、人間や動物たちが病気になった時に必要な薬草が全て揃っているように管理しなさい。汝の名は、ロノ、別名 テ・アテュア・イ・ラ’アウ(アテュア=神、ラ'アウ=植物)薬草の神、癒しの神とする。人間のヒーラーたちに力を与えよ。私の力をおまえを通して、彼らに与えよ。信心深い子供達を病から救ってあげるのだ。苦しみから救う手助けをしなさい。」

「おまえは、テ・アテュア・テ’ア、白い神、光の神、悟りの神でもある。信心深い私の子供達は、知恵の神としておまえを崇めるであろう。真実を知ろうとする者に力を貸し、この永遠なる神聖な王国へと導くのだ。ハワイの人々は、"E Rono E Taurana Mai Nu'u" (エ ロノ エ タウラナ マイヌ’ウ) ロノ神よ、私の中の神聖な社を平和にお導きください、と祈るであろう。太陽を通して、私の愛を届けてほしい。」

 ターネは、次にテューに向かって言いました。「おまえは、大地から育つ木々の神、として命ずる。私の子供達が充分な穀物や野菜、果物に恵まれるように管理しなさい。ハワイの人々は、おまえを穀物、収穫の神として崇拝するであろう。もう一つ、おまえに仕事を与えよう。天界の最高裁判官という任務を与える。人間を宇宙の法則に基づいて公平に裁きなさい。私の作った報いの法則に則り、人間に充分な教訓を与える事も大事だ。さらに、別名 テ・アテュア・タ’ウア(友情の神)として、人々に平和を与えなさい。同時にテ・アテュア・タウ’ア(戦いの神、怒りの君主)ともなるのです。人間の中には、欲が強くなり力を振る舞いたがる者が絶対に現れ、兄弟同士が戦うであろう。そして、彼らは自分たちの怒りを神のせいにするであろう。その責任を追うのがおまえの役割だ。」

最後にターネは、タナロアに向かいます。 「タナロア、おまえは、南太平洋全域を担当することを命ずる。私の海の子供たちを養うのだ。海の王国に息吹を注ぎ、珊瑚や海藻、魚たちにスピリットを与え給え。私の人間の子供たちが海からの恵みを頂けるように管理しなさい。漁師の神となるのだ。おまえは、さらにテ・アテュア・ポー、闇の神にもなるのだ。ロノが現れる朝焼けまでの間の夜の時間、子供たちを見守りなさい。」

つづく。。。

〜 建築の三神の十字 〜
一が二を作り、二が三となった。この世界を最初に創造した三神を表現している。(上記の内容からするとこの三神とはターネの息子、ロノ、タナロア、テューであると想像します。)





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来週は、琵琶湖でのワークショップにつき、ブログの更新は再来週になります。
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古代ハワイ物語 つづく。。

2016-10-09 09:02:03 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ

めっきり寒くなり、清里ではストーブを焚いています。北海道は雪とか。。一気に秋短かく冬の気配がしています。皆様体調にお気をつけ下さい。前回の続きです。。


以下の物語は、昔昔の語り部たちが神話、伝説、チャントを編み込んで語ったものの一部です。

1日目
  
  創造の神の四大男性神、ターネ、そして息子たち ロノ、タナロア、テューは、時の始まりの初日の夜明け前に上空に現れました。ターネは、炎の黄色っぽいオレンジ色に輝き、ロノは太陽のような白い色、タナロアは、海の色のグラデーションをまとい、テューは血色の赤に輝いていました。それぞれの頭には、虹色の光の王冠が踊るように廻っていました。

  四大神は、アウヴァ'アラルア、真珠の貝殻の乗り物で飛行し、溶岩の海が埋めく地球の上空を巡回しました。そして、その溶岩を形付けていこうと決めたのです。輝く大きな四神の手で山々を盛り上げ、谷間を掘り出し、平地をなめらかにしていきました。

神々は、その出来栄えを眺めました。ターネは、真珠のネクレスのように連なった銅色の島々を見てとても満足そうにしています。しかし、土地は乾ききっていました。植物、木々、穀物が育つには水が必要です。そこで 神々は、谷間のところに山頂から線を掘り出し、海へと流れる道を形成しました。そしてターネが「平地が潤うようにこの道に水が流れよ!」と命令します。すると、どこからともなく隠れた泉から水が噴水し、その道を下降して滝が出来、川が出来て、果ては海へと繋がって行きました。

  ターネと息子たちは、これから生まれて来る人間たちのために創造したこの世界に満足していました。既に息吹を吹き込まれている魂たちが住んでいるヌ'ウメアラニ。そこに人間の原子が待機しているのでした。四神は、また真珠の貝殻の飛行船に乗ってこの世界から去って行きました。ハワイ諸島に神々が到来した証として大きな虹を後ろに残して。。

つづく。
  

〜 建築の三神の十字 〜
一が二を作り、二が三となった。この世界を最初に創造した三神を表現している。(上記の内容からするとこの三神とはターネの息子、ロノ、タナロア、テューであると想像します。)






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古代ハワイ物語 7

2016-10-02 11:22:03 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ

高貴なハワイアン達の生活

 古代ハワイの社交場は、位の高いチーフたちの中で行われ、国の方々より優れたエンターテイナーを招待しました。美しい男女は、香り高いマイレの蔦やシダの衣装に花々でデコレーションしたものなどを身にまとい、藁葺き屋根の草の宮殿で夜集まるのでした。放浪する吟遊楽人、フラのダンサー、詩人、神話や伝説の語り部など色々な芸人がロイヤル・ファミリーにその技を披露しにやって来て、楽しませていました。人々はラウハラ・マットに座り、ククイ・ナッツの灯りの中で夜を楽しんだものでした。
 当時のハワイアンは、特に神々の話を聞く事を好みました。自然と密接に生活していたので、歌う鳥たちの話、滝壺に降り注ぐの滝の様子、風にそよぐ葉っぱのざわめき、大風の唸り声、大波の叩きつけるような音、火山の噴火や雷の音など自然の様々な様子を物語にしたものが大好きでした。そのどの自然現象にも自然の神様が登場することになるのです。
 
  詩や神聖なチャント、伝説や伝統の語りなどは、最高の文化的エンターテインメントと考えられていました。その中でも最上とされたのが聖地で行われた古典フラです。今日と同様にこれらのパフォーマーたちは芸術家として大変に尊重されていました。
  詩人が村にでやってくると大変な歓迎を受けます。招待した家族の家に招かれ、食事を共にしたり、寝泊りもさせてもらいます。灯りが消えた後の夜を共に過ごす相手も当てがわれます。その相手となる者はそれを大変光栄に思うものです。

  語り部は、天空を真珠や雲に乗って飛行する神々の話をしました。物語によっては、神々が人間に大変似た行動をとるような内容もありました。雲の中で愛の営みを楽しんだ後に結婚し、しばらくは幸せに夫婦として暮らしているのですが、お互いに愛想を尽かし喧嘩が始まり、雷が鳴り響き、離婚するといったような神話もありました。
  神々は、生活が単調で退屈になってくるとTa Ao Po (タ アオ ポー)という幽霊界に行き、幽霊たちのふざけた様子を見に行って退屈しのぎをしたものです。時には、幽霊の体の中に入って死者たちの中に混じり遊ぶ事もありました。まさか神が幽霊に化けているとは死者たちは思っていないのを見て楽しむのでした。
  ハワイでは人間の女性が神々に好かれる事もあり、女性たちもそれを好みました。神が人間に恋をして言い寄るという事もしばしあったのです。遠距離恋愛はなかなかうまくいかないので、神は人間の姿になり、その女性に言い寄り一緒に暮らし始めます。夫婦として楽しく暮らし子供も作りしばらくは幸せに暮らしますが、やがて地球での生活と妻が退屈になり、浮気をするようになります。それにも飽きてきて、高次元の世界に帰りたいという気持ちになります。すると神の姿に戻り、半神半人の子供たちを残し、神界へと去って行くのです。

  神話や伝説の語り部は、神官でもあり、カモフラージュの技のマスターでもありました。物語の中には神官たちの秘儀も編み込まれていたりします。その内容を理解できる者と出来ない者がいたことでしょう。神官である男性あるいは女性は、祈りや神聖なチャントを物語の中に組み入れる場合に内容を一切変えてはいけないという掟がありました。一語一句正確に語り又発音しなければ、その意味は失われてしまうからです。

以下の物語は、昔昔の語り部たちが神話、伝説、チャントを編み込んで語ったものの一部です。


巨大な白い鳥

  天地創造がされる以前、世は全くの暗闇に包まれていました。天界の上に海があるだけでした。その海の中にまだ生命はありませんでした。なぜなら神がまた生き物を創っていなかったからです。地球にも生き物はまだ誕生していませんでした。ただ太平洋が広がっているだけで波もない静かな海でした。

  巨大な白い鳥が天空高くより現れました。その大きな広い翼を広げ、華麗に飛行するとそこには虹が出来ました。その鳥は、天なる父ターネと聖母Uウリ ア 'ナ'ナの使いとして天地創造の役割を遣わされたのです。炎が出ている赤茶色の大きな卵を翼の間の背中に乗せています。そして海の方へど翼を左右に傾けてながら下降していきます。優美に海の表面を飛行し、その卵を落とすスポットを探しています。
  ここだという場所が見つかると上に急上昇し、卵を落としました。来た時と同じ滑走路辿るように、左右に体を揺らしながら再び天界の王国へと消えて行きました。

  中から吹きです炎の巨大な卵はもの凄い水飛沫を上げて、静かな海の上に叩きつけられました。そして、爆発し幾つもの破片に砕けて溶岩がロケットのように方々へと飛び散ります。その勢いに駆られて、海には大きな波が色々な方向へと誕生します。燃える炎の塊は、水面に雨のように降り、パチパチ、バンバンと唸るような音をたて、その音は宇宙にまで鳴り響いて届きました。新しく生まれた小島たちは、しばらく飛び回り、水面を上がったり下がったり、浮き沈みを繰り返し、やがて海は再び静けさを取り戻しました。小島たちは、海の底にしっかりと根を張り一箇所に定着します。このようにして、この諸島は生まれたのでした。

続く。。


マラマの十字 太陽と月の女神であり、太陽が空にない時間帯、ターネ神の子供たちが平和でいられるように見守っている。




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古代ハワイ物語 6

2016-09-26 20:27:17 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ



テアヴェのロイヤル・ファミリー

  タ-ネ(カ-ネ)神と女神ナーヴァヒネだけがテアヴェのロイヤル・ファミリーであったわけではありません。タ-ネ神と女神ナーヴァヒネは、スピリチャル的には夫婦であり、三人の男神子を産みました。タナロア(カナロア)神、ロノ神、とテュー(クー)神です。父親のタ-ネと三人の息子を合わせて"創造の男性神の四大柱"となったわけです。タ-ネは、太平洋の西の神、ロノが東の神、テューが北の神、タナロアが南の神です。この四大神とテアヴェを合わせて五大最高男性神であり、それぞれが自分の領域の君主となっています。そこにウリウリ、別名マラマが加わると最も高位なトリニティーが二組合わさり聖なる六神となります。
 
  タ-ネ神と女神ナ-ヴァヒネは、また女神子も三人産みました。ラタ、タポ(カポ)とヒナです。この三人の姫君で三つ目のトリニティーが誕生しました。ラタはのちにロノと夫婦になり、地球から見える太陽の主女神となります。タポ(カポ)は、後にタナロアと夫婦になり南太平洋の女神となります。ヒナも他の姉妹と同様に結婚し、クーと夫婦になり、農業の女神となります。それ以外にも天界の最高裁判官という地位も授かりました。

  四つ目のトリニティーは、女神パパ、男神ヴァテア(ヴァケア)とミルであり、彼らを合わせてハワイの最もメジャーな十二神となります。パパは、自然界ヌ’ウメアラニの君主となり、ヴェテアはその夫となり共に自然界の神を司る夫婦となります。ミル神は、霊界の君主となります。霊界とは、人間が肉体を離れた後に住む世界です。ミルはよみの国を司る神とされたのです。Ta rua o Miru (タ ルア オ ミル)とは、霊界の底辺の不毛な盆地の事を云います。そして、その世界は地球の廻りにあり、深く通じ合っているのです。

  タ-ネ神と女神ナ-ヴァヒネ、タナロア(カナロア)神、ロノ神、とテュー(クー)神、女神パパとヴァテア神で”全知全能の神の王座を囲む七神”と云われました。簡潔に「スピリチャル・セブン」とも呼ばれました。そこにテアヴェが加わると「聖なる8」となり「聖なる八太陽神」とされています。それぞれが八つの道を光照らしています。その道はそれぞれに天界の八つのゲートへと続いているのです。この八つの神の内の一神の深い信者となりその道を正しく歩めば、天界のゲートへと導かれ、高位の純粋な天界で永遠に穏やかな生活を送れる事となります。八つの神全てへの深い信者であれば、天の八つの全てのゲートを開く事になります。ゲートは、また八つの真実の道とも云われます。古代ハワイでは良い人間は他界した後、その霊は西の方へと流れていくと言いました。聖なる父ターネ、西の神の元へと回帰していくのだといいます。

  テアヴェは、自分のロイヤル・ファミリーを形成させた後、七つの天界を地球の上に創りました。Tahiti (タヒティ)は、上の三層の高位の界層の事で神々が棲んでいる所です。天の山頂を時にはRani (ラニ)と呼びました。通称「天」といわれる場所です。Reva (レヴァ)とは空という意味で、やはり同じような天空の事を示します。タヒティの三層の内、青い天の層は、女神ウリ(通称ウリウリ)が司る所、黄金の天の層は、天使たちが神々のために歌や音楽を演奏している界層。そして、もう一つがRaniteha (タニテハ)といわれる所でここは天使たちの王国です。

  タヒティの最上層、セブンス・ヘブン(七段目の天界)は、Tahiti Tap I Horani Te Tu'Ina (タヒティ タパ イ ホラニ テ テュ'イナ) であり、"永遠の平和の王なる天界" という意味です。神々の棲む場所は、神々にふさわしい詩的な表現となっているようです。この場所は、またラニ ウリ(青い天)あるいは、ラニ イウイウ(高貴な天)とも呼ばれています。

 テアヴェは、セブンス・ヘブンのすぐ下に六段目の天界を創り、Tahiti Te Papa Rani (タヒティ テ パパ ラニ)と名付けました。"生命が分配される源の神の王国”という意味で、別名ラニ ウリ (創造がなされる天界)、あるいはウル タイ オ タヒティ(タヒティにおける創造の海)。地球上の生命のすべてがここ六段目の天界の神々によって最初にデザインされ創造され、魂の中にその聖なるエッセンスを流し込んだのです。六段目の天界は、王子三人と姫三人の家であり、宮殿には下位の神々が支えていました。

  Tahiti Te Papa Nu'u (タヒティ テ パパ ヌ’ウ)である五段目の天界は、将来人間になる魂が住んでいる所です。ラー神から命を吹き込んでもらった魂たちが父なるヴァテアと母なるパパの元で地球に誕生する順番を待っているのです。この神の子たちは単に燐光のキラキラと輝いた火花のような存在で上質なガラスよりも透き通ったエーテル体の殻に入っているような赤子の魂です。この魂たちはまだ地球において自分を表現したり行動を取る為に必要な肉体をもらっていません。地球的衣(身体)は物理的な世界に突入するまではまといません。五段目の天界タヒティ テ パパ ヌ’ウから新しい命が地球に向かう時、その命は眠ったまま目を閉じた状態で移動します。ハヴァイ’イに向かって来る魂は太陽の道を通って来ます。その道は神々によって導かれ、いく手は眩しいほどの光で輝き照らされます。最初の人間たちは、「ルアの地」にある「太陽光の庭」に生まれ変わります。ここで人としての生が始まります。
  神々は眩しい程に美しい衣をまとっています。その衣は太陽や月、星々、虹の光に反射して光輝くものでした。ヌ'ウメアラニでは、神々は自由に遊び戯れ飛び廻り、とても優雅に暮らしています。まるで高雅な鳥のように美しく羽を広げて優美に飛んでいるような姿です。しかし地球で見る鳥のように羽が実際にあるわけではなく、ハートから放出された愛の光がまるで羽があるかのように見えて光が神体の周りに広がっているのでした。
  
自然界の神々は全能の神かの愛を自分たちの体を通して地球上に放射しています。全能の神からの愛が神々に後光を醸し出していて、神々も偉大なる神に尽くしている事を喜びとしていました。神々は、時にはゆったりと空を行き交い、時にはオパールのような乳白光を放ちながら敏速に飛行することがあります。上級の神々はたいてい下級層の神々が後ろに連なりたくさんの色とりどりのスパークを放出させながら飛行しています。
  自然界の神様の中でも海の神様たちは多様な海の色をしています。タナロア、南太平洋の神様の領域にいます。ヌウメアラニを住処としていますが、大概は海の表層部分をさまよっていることが多く、タ-ネのの海の子供達にヴァイ オラ(水の命)を吹き込む仕事をしています。
  自然界の神様で植物を司る神々は、豊かな森の色や繊細な花々の色を含んだような光の衣装をまとっています。植物を司る神々は、テュー、農作物の神様の領域に存在します。タ-ネの植物の子供たちにヴァイ オラを吹き込む仕事をし、正しい時期に合わせて土から芽が出ることを促すことが仕事です。ロノ、薬の神様の元で使える神々は、植物の中でも薬草を担当し、人間や動物たちが必要に応じて心身の苦痛から癒されるような植物が育つように力を注いています。その他の自然の神々は、ターネに頼まれたことを行い山々の中の森の領域を飛行しています。

  また”ブルーマドンナ”といわれるヒーリング担当の天使たちがいます。柔らかな青白い光を放っている存在で、これはウリ(天なる青い星母)の光に反映した色の光となっています。この天使たちの使命は、タフナ・ラパ'アウ(神聖なスピリチュアル的治療師)の元にしかるべき癒しのエネルギーを星母から運び治療に来た患者が即座に奇跡的に完治することを手助けすることでした。

  ラニテハ(高雅な天界あるいは天のごとき息吹)タヒティ テ パパ ヌ’ウの中の低い層のことです。ここがアヴァイテュ(天使)たちの住処です。アリ’イ・ヌイ(上級の神々)よりは少し下の階級ですが、人間霊よりは高い世界に存在します。天使たちは、母なる神パパから生まれ、その母であるウリの仕事を手伝うのが使命です。
  アヴァイテュ(天使)たちは、タヒティの接待係といったら良いでしょう。神からのメッセンジャーとしての仕事をしている天使もいますし、人間と神の間の仲介役をやっているものもいます。他にも人間の祈りを聞き、その願いを上界の神官たちに届けたりすることを担当している天使たちもいます。更には、ターネの子供たち(人間)を見守る仕事を任命されている天使たちもいます。善人、悪人、正直者、嘘つき、正義感のある者、そうでない者、スピリチュアルなことに興味があり実践している者、もっと物質的なことにとらわれている者。。。全てを見守っています。
  天使たちは善人も悪人も差別なく愛しています。人間的な行動を理解していて、全てはスピリチュアルな成長の過程に過ぎないという事を理解していました。どんな魂も地球上での問題や苦労を通して、それを克服して、情熱と戦ってバランスを取ろうと頑張っている事を理解していました。それぞれが自己の魂を浄化し、神と一体になる過程を通っているのだと見ています。他の人たちよりも少し成長が進んでいる人間もいて、その魂は十字の光の螺旋階段を少し高い階層に昇華し、星々に近づく事ができます。

  天使たちは、すべての人間を理解し、誰一人として批判する事はありません。人間の行為を批判する事は天使たちには許されていませんでした。彼らは天界の法則を担当するテュヒナやイラムテュ(大臣たち、裁判官たち、高官たち)に現状を報告するという仕事を任されていました。
  
  天使たちの王国は、朝日の昇る穏やかな領域に存在し、パパ トレアと呼ばれています。トレアととはチドリの事で、ハワイのタフナ・マタウラ(赤い目を持ったタフナ)たちがこの鳥の事を「慈悲の天使」として捉えていた事からその名前で呼ばれていたようです。天使たちは守護するものとしても活躍し、信心深い人たちを助けるために鳥のように速やかに飛んで渡り助っ人として仕事をするのでした。トレア ネ ヴァイ タ ウル タイ オ タヒティ(創造の海である神の王国から舞い降りてきた羽のある天使)というような呼び名でその天使たちは呼ばれていました。



「聖なる八太陽神」




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古代ハワイ物語 5

2016-09-18 14:41:10 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ

  毎日雨であまり気分もパッとしませんが。。いかがお過ごしでしょうか。一昨日は満月を長野の夜空で、久しぶりにムーンポーが大きく円になっている様子を堪能しました。翌日の朝戸隠神社の奥社、鏡池では晴れ間に恵まれ、素晴らしい参拝の時間も過ごしてきました。鏡池からの戸隠山の景色も素晴らしかったです。カウアイ島のアナホラから見える山の天に向かうポイントと全く同じ形をしたポイントがあり驚きました(上の写真:戸隠鏡池。山の中央に突起している箇所)。やはりここは天と繋がっている場所という風に感じました。ここでも奉納舞をしたいという気持ちになりました。冬至に雪が凄くなかったら行こうかなとも考えたりしています。前回の続きに入ります。

  テアヴェという名前は、二つの言葉から成り立っています。テ'アとヴェという二つです。

  テ'アは以下のような意味があります。1.輝くオーブ、炎の影、熱や温かさを放出する輝く光の源。 2.茎や枝が成長し実がなるといった生命を生み出す肥沃な根。 3.建造物を支える柱。 4.創設者、あるプロジェクトを立ち上げ、一生をそれに捧げる人。5.自分と類似種の子を生殖する生命力の強い父親  6.崇拝の的となる。

  ヴェは以下のような意味があります。1.何かの物体を詳細かつ綿密に検査、鑑定し、優越の仕分けをする人。2.物事に対して全てをよく観察し、公平な判断と素直な意見で最終的な判断を下す者。3.最高裁。4.今後は、これからは、この基盤から、これを元に、この思考から、この人生から。

  このような意味合いからも分かるように、ムーの人々が崇めていた崇高な神は、大変優れた高貴な存在であったと云えるでしょう。古代ハワイの神々の頂点に君臨しているのは、永遠の創造主であり、彼は永遠なる神界の最上階の王(Tarani 'I' Tu'o タラニ 'イ' テュ'オ)なのです。ハワイの先住民の間では、テアヴェのような全能の神には幾つかの呼び名があったのは先にも述べました。彼は、時にはI'O(イ'オ)とも呼ばれていて、それは、魂、内なる真の自己という意味です。テアヴェは、世界全体の源の魂なのです。

  彼はまたTe Tumu Nui (テ テュム ヌイ 偉大なる指導者)とも呼ばれ、彼を信じる者を神聖な真実と叡智により光を差し導いていったのです。

  Atua Hoho (アテュオ ホホ)ももうひとつの彼の名前です。その意味は、1.神のスピリットが内在する、あなたの共にいつも存在する神、時の終わりまであなたを樽守する神、魂の深淵な内部に静寂と共に存在するスピリット。2. 人間の中の最も深い場所に内在する”神の神聖な心に宿る聖なる炎から放たれる神々しい火花、それは神の一部であり人間の一部でもある。”

  彼は全ての人の魂の神苑に宿っており、その名は,Te Atua Uri (テ アテュア ウリ)とも呼ばれていました。その意味は、1. インスピレーションの神。2. 神聖な意志を元に生命に自分の息吹を吹き込み物質化させ命を与え子孫を誕生させた神 3.創造の神。

  テアヴェは、生命、命の主であり、健康を司る神でもあります。彼は、Te Atau Ra (テ アタウ ラー)、ラー神、太陽神です。しかし、ここでいう太陽というのは地球から空高くに見える太陽ではありません。この太陽は通常の私たちに見えない太陽で、地球から見える太陽よりもさらにスピリチャル・パワーの強い、高次元の太陽で、天界の上に輝く太陽のことです。

  この永遠の創造主は、またの名をI'ao(イ'アオ)とも呼ばれており、その意味は無限、世界、無限の光です。彼は世界の光の最高峰なのです。マウイ島にイ'アオ ヴァレー(谷)がありますが、この名前も偉大なるこの神を讃えるために付けられました。この谷にあります岩は、「The Needle, 針」と呼ばれていますが、ここはかつてハワイアンの人々がイ'アオ=テアヴェ神を参拝する神社のような聖地でした。

  もうひとつの名前は、Mauriora(マウリオラ)。ラーの永遠のスピリット、健康の永遠のスピリット、永遠の命のスピリット、という意味があります。彼は、全ての神々を超越した存在であり、宇宙の頂天に存在する神です。

  彼はまたラー、太陽という意味のTe Ra(テ ラー)とも呼ばれていました。その意味合いは、1.際立って優秀、優越な特性、純粋かつ完璧。2. 絶対 3. 無限、無限性。4. 物質的な事柄を超えた純粋なスピリット、未知。Teraという言葉をRaではなくTeにアクセントを強くつけて言うと、"あの"という意味があります。無限の存在というのは、時として、「例えようもない”あの存在(that)”」と表現することもあります。興味深いことに、東洋の宗教では、やはり神のことを That あるいは Absolute (絶対的)と呼びことがあるのです。古代イスラエルでは神Yhwhは、預言者モーゼスに自分のことを表現する時に "I am That I am." と伝えたのです。もしも、この文章をそのオリジナルの言語から再度訳すとしたら、"I am Ra I am" もしくは "I am the Absolute I am" あるいは” I am the Sun I am."(私は実にラーである、私は実に絶対(的存在)である、私は実に太陽である)とすることも出来るでしょう。

  更に古代エジプトでは、古代ハワイと同じように太陽神のことをRa(ラー)と呼んでいたのです。

  ここで古代ハワイの神官たちがかつて歌っていたチャントをご紹介します。創造神、全能の炎から運ばれて地球にやって来た小さな生き物の誕生の経過を表情豊かに物語ったテアヴェの歌 Pare Erima。古代ハワイの人々が理解していた人間の魂の創造の過程です。このチャントの制作者の名前は残念ながら残されておらず不明ですが、ムーの人であったということだけは間違いないでしょう。ここで紹介する歌は、Pareのほんの一部です。Pare(パレ)というのは、章節あるいは巻という意味ですが、「本来の秘儀を包み込むベール」というような意味もあります。(Pareの本当の意味は、テアヴェの家に属する認めたれたフラの先生であり神官の中だけに教えられました。)Dr.Emersonの著書"Unwritten Literature of Hawaii"の中に記されていたこの歌を私なりに訳してみました。

  人間の魂が誕生した光景を想像しようとする時、天の最上階から神の息吹に乗って地球にやって来たというような描写がされた時、実際に人間が体ごと飛んできたというような想像はしないでください。魂は、地球に生きている間は、地球に存在する物質によって形成されている肉体という衣を纏っていますが、地球上の人生を終える時には、また再びその衣を手放すのです。古代ハワイの人々が描写した誕生する魂たちをイメージする場合、小さいな発砲酒の泡のようなものが炎の神から輝きながらキラキラと飛び出していく感じを想像するとよいでしょう。偉大なる無限のスピリットは、黄金の光を放ち、その光は世界で最も輝いているが同時に優美であり、心を平和にしてくれるものであり、そこの淵から光る優しい青白い光から魂たちは誕生して地球へと放出されていったのです。以下は、Pare Erimaの訳です。

  偉大なる存在がこの世を形づけた
  天からの果実で満たした
  そして、すべてを天からの生命力で埋め尽くした
  神からその力は流れてきた
  地球の生命力の源でもある
  人間の生命力の源でもある

  天界の君主である神は
  人間のイメージを濃赤色に創造した
  それは自分の最高のレプリカとして創造した
  司は、すべての小さい生物まで無数の命を与えた
  天の最も高いところ、”火の目”からすべての生命は誕生した
  天界の太陽という花の深い中心から誕生した
  それは無限の王のいる場所

  天の王からその生命力を通して子孫が誕生した
  王の子供たちのスピリットはそよ風と共に王の廻りに存在する七つの神々を通じて
  放たれていく
  彼らは、永遠の領域の光から放たれる神聖な天界の虹から降臨した
  彼らは、この神聖な天界の中の王の胸から流れ出る川に乗ってここにきた
  天界の君主の元を離れてここにきたのだ

  彼から、その偉大なる神から、ムーたちは誕生した
  司の一番若いロイヤル・ファミリーのメンバーだ
  昇る太陽の静寂の中から
  光の呼吸と共に水輪のようにうねり広がっていった
  最上の存在の息吹から放たれて誕生した
  太陽ラーの顔の上から漂出した

  彼の最初の人間の子供はポーから喜びと共に生まれた
  神の道を流れ降りていった
  天界の花々の若い蕾は
  神である天界の王から放出されて出て行った
  先祖である君主の自分と似た神聖な存在として創造された
  最高のスピリットとして天国の神から降臨したのだ

  

  

今週も愛・喜び・感謝に意識を向けてポノな一週間をお過ごしください。

ク-プナ(ご先祖さま、龍たち)、天使たちにいつも見守られていることを忘れないように



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古代ハワイ物語 4

2016-09-11 09:39:03 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ

 Teave (テアヴェ) 永遠の創造主

  古代ハワイにおいて、信仰がどのように日々の生活に影響していたかを書き記しています。ですから、読者の方々にポリネシアの神々と神々同士の関係、また人間との関わりについて多少なりとも知識を持っていただくことが大切です。そのため、私は古代ハワイの教える天地創造をここにまず紹介したいと思います。
  テアヴェ神を信仰するヘイアウ(聖地)の神官たちが、古代ハワイの信仰においては最高位の存在であり、彼らが説く天地創造は以下のような内容です。

  「この地球から見える太陽ができるずっと昔、時間の始まりの時、ポーの世界が広がっていました。ポーの世界は、広大な宇宙空間であり、真っ暗で雲や霧のようなものが漂い、冷たく、寒く、ボルテックスがあらゆる方向に回転してぐるぐると廻っているだけでした。」

  「その頃には、この広大な宇宙空間の中に生命体はたった一つだけでした。そのたった一つの生命体というのが永遠のスピリット、テアヴェでした。太陽神ラーがポーの聖殿の中でテアヴェを太陽の根源の君主と任命しました。これから創られる世界の君主となる存在です。」

注釈:Ra (ラー)とは、太陽という意味ですが、地球上から見える太陽ではなく、天界に存在する太陽をことを示しています。

  「その頃、ポーの世界の一番上の方だけが一つの光の根源を元に明るく照らされていました。地球がこれから出来ようとしている空間にはまだ何もなく深海のようなところでした。その一つの光の源からポーの世界全体に神々しい赤黄金の光がビームにように照らしています。太陽からの光線、神からのエナジー、が四方八方に広がります。そのまばゆさは、その光の源である球体の中心、目には見えないラーのスピリットのハートの中心に宿る青白い炎から放たれているエナジーの反射から起きているのです。彼は不死の存在であり、火のスピリットの根源であり、全能なる炎の創造主なのです。彼は、彼のスピリチャルなエッセンスを元に、その神聖なエナジーを使って、この世の全てを創り出したのです。そしてやがて、彼の意志の指示に従って、そのマインドで色々なものを物質化させていきました。」

  「テアヴェは、宇宙空間にmanna(マナ)の息吹を吹き込みました。そしてカオスから秩序を創っていきました。(マナとは、スピリチャルなエナジーであり、空間全てに存在し、生き物全てに生命力を与えています。マナなしには、どんな生命体も生きていくことはできません。)そのマナを吹き込んだことで、宇宙の混乱状態はそこで終わりました。薄暗いポーの世界に、テアヴェは、Ora(オラ、太陽ラーの命)という言葉を発音することで、あやゆる生命を誕生させました。ラーから発せられる”宇宙の創造の力”にテアヴェはTau Tahi (タウ・タヒ、十字の輝く白い光)」を放ち、その力を動かしていきます。太陽からの光線は、ラーの目から発せられます。そして、”意志”を使って宇宙のしかるべき方向に向けて行き届かせ、その永遠に存続する世界を創造し、力を添えて行ったのです。このようにして、ポーの闇の世界に命が誕生しました。」

  ハワイの天地創造の物語もギリシャやローマの神話と同じくらい複雑で理解するにはとても難しい内容です。ターネとテアヴェのことについても似た様に見える立場であり、読者からはその違いが分かりにくいかもしれませんので、ここで説明しますと、テアヴェは、父でもあり母でもあり、天界を統治する存在です。ターネは、その息子になります。父としてのテアヴェから放たれるエナジーは、ターネをも通してしかるべきところへと流れていったのです。

  テアヴェは、天界と地上での自分の仕事を手伝ってくれるロイヤル・ファミリーを創りあげました。そこで娘、Na' Vahine (ナーヴァヒネ)、別名:女神のUri Uri (ウリウリ)を創りました。テアヴェとエリエリ(ターネ)とウリウリで聖なるトリニティであり、天界の最頂点にあるHare a ta Ra (ハレ ア タ ラー)、太陽の家に住んでいました。


  テアヴェは、全知全能の炎の創造神であり、太陽ラーの君主。ターネ神は、その男性的なエナジーを担当していて、ナーヴァヒネは、その女性的なエナジーを担当する役割となったわけです。ちなみにナーヴァヒネとは、"付随して起きる、二次的な"という意味があり、また平穏、平和の女神とされています。

  テアヴェの長女はターネの妻となり、天の聖母となりました。彼女は、一般的にはMarama(マラマ)と呼ばれていて、月の女神として知られています。彼女を崇拝するものは、Ta Vahine Te Ra (ター ヴァヒネ テ ラー)、太陽ラーの女神とも呼んでいました。またTe Ra Vahine(テ ラー ヴァヒネ、Lady That - あの女神)とも時々呼ばれました。

  テアヴェという名前をつけた賢者の古代ハワイアンは、その中にフナ、秘密の暗号を託しています。私の調査や古代からのチャントの解釈からするとこの名前は明らかに沈んだ幻の大陸ムー(科学者がつけた名前:レムリア)から由来するとものと考えられます。古代ハワイアンは、このムー大陸を時として「ターネが隠れている大きな島」とも呼んでいました。もう少し一般的には、Ta Rua(タ ルア)あるいは Havai'i-ti (ハヴァイ’イーティ)と呼ばれていました。ハヴァイ’イーティとは、「ハヴァイ’イという命が芽吹いて、広がり成長したところ」というような意味です。そこの住民は、ムーと呼ばれていました。現在のハワイアンの祖先であり、文明と信仰の体系の原点のようなところです。

  テアヴェという名前は、二つの言葉から成り立っています。テ'アとヴェという二つです。

。。。この続きは、また次回〜、だんだんややこしくなってきましたね。。笑



テアヴェ神の十字 - 炎の神、すべての生命を創造した全能の炎とされています。

カミムラ注釈:ターネ神の十字ともよく似ていますが、テアヴェが父、ターネが息子です。シンボルの微妙な違いを比べてみてください。




今週も愛・喜び・感謝に意識を向けてポノな一週間をお過ごしください。

ク-プナ(ご先祖さま、スピリットたち、龍たち)、天使たちにいつも見守られていることを忘れないように



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古代ハワイ物語 3

2016-09-04 13:49:17 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ



Tane (タ-ネ)、天なる父

  古代のハワイでは、何か重要な行事がある時には、必ず祈りから始まりました。この本は、私にとって最初の本ですので、もちろんとても重要な行事です。ですから、ハワイの神々について語る前に伝統的なタ-ネへの祈りから始めたいと思います。キリスト教の影響を受ける前のハワイです、天なる父は、タ-ネでした。賢者たちは、タ-ネというスピリチャル・アイデンティティである名前の大切な意味を保持してきました。1819年には、宣教師たちによってムーからの信仰、タフナイズムは、廃止・禁止となってしまいましたが、まだ長老たち、カマアイナ(先住民)の中でタ-ネの名前が先祖たちにどのような象徴があるのか、その知識を持っている人たちは生きていました。

  タ-ネ(現代ではカ-ネ神のこと)は、「赤っぽい黄金の太陽の光を放った神」とされていました。彼は、「生命の水」(vai ora) が 吹き出す噴水のような存在です。タ-ネの神聖な呼吸を通してmanna(マナ)、スピリットのエッセンスである"生命の水"が全ての空間と生命にエネルギーを降り注ぎ養っているのです。彼は、全ての命のスピリットのエッセンスを含むすべてを"支える根っこ"であり、蔦が伸びて、広がり、実っていくのを全て支えている存在です。「天なる父から噴水される生命の水は、滝のように大地に広がり、そこから彼の子孫が美しい花々の花びらのように太陽に向かって広がっていく。」タ-ネ神の存在は、よくこのように詩的に表現されていました。彼は神聖な親としてハワイの人々の産みの親なのです。そして、人類のデザイナーであり、彼の清いスピリットから男性を創りだしたのでした。

  タ-ネは、また古代ハワイ人からいくつかの呼び名で知られていました。一つは、崇高な敬愛を込めて、Tane nui a te'a (タ-ネ ヌイ ア テ' ア)と呼ばれており、その意味は、崇高な十字の光でした。彼のその姿は、輝く赤い炎のような十字架の光として崇拝者たちの目に時々現れたのです。またの名前をTe Atua Noho I Ta Rani (テ アテュア ノホ イ タ ラニ)、天界に棲む神。Te Heiau o Te Ra (テ ヘイアウ オ テ ラ)、太陽の聖地、Rani Iuiu (ラニ イウイウ)に棲む Tarani o na rani,(タラニ オ ナ ラニ)、神の中の最高神 などとも呼ばれていました。またTa Vaiora mauroa ia na Tane (タ ヴァイオラ マウロア イア ナ タ-ネ)、"生命の水を永遠に奔出するターネ神"という風にも表現されていました。

  次に訳した祈り、Pure Tuiri (プレ テュイリ)は、Malo氏の著書"Hawaiin Antiquities"に紹介されていたものを私が英語に訳したものです。この内容には、タ-ネ神が昔のハワイアンにとって、どのような存在だったが表されていると思い興味深い内容です。タフナたちが神々に対してどのように祈りの言葉を活用していたかが分かります。大変に美しいもので、神が注意深く聴いてくれていただろうと思われるような響きです。

Pure Tuiri


   一つになって、天空の王たちに祈りを捧げよ!
  驚異的な天界の王たち、テュー、カーネ、ロノ
  上に持ち上げられた天界、オー ターネ神よ
ターネは、マナの神

  フラのダンサーたちの足をしっかりと支えるマナの力
  
  声を沈めたまえ
  飢えに苦しむ声、竹の音、オヒアの樹々の音、
  オヒアの神は、山森の神
  祈りが受け入れていただけるように、天界に声をもちあげよ

  天界よ、我らの祈りを受け入れたまえ!
  天界にマナが永遠にありますように!
  天界に豊かさが永遠にありますように!
  祝福が天界に広がりますように、天界の最上界に!

  祈りは自然と広がっていくであろう
  一つになって祈ろう、ターネ神の君臨が永遠でありますように!
  天界の壁は強く保たれるであろう
  祈りは完了した!一つになって捧げん



  タ-ネの神聖化された名前は、Eri Eri (エリエリ)と云います。興味深いことに偶然にもイエスの天なる父の名前と同じです。イエスは、最後の言葉の中に秘密を明かしました。彼は十字架の上で、最後に "Eli Eli Lama Sabac Thani Eli Eli"と言ったのです。この Eli Eliを聖書では、「神よ 神よ」と訳しています。イエスは、最後に「我の父よ、私の地球での使命は終わりました。どうか太陽の光によって私に栄光を与えてください」と祈ったのです。神のことを父と呼び、自分のことを人の息子(Son o f Man)と言っていたのは不思議です。 ハワイでは、Eri Eriという呼び名は大変神聖なものとして扱われており、神官のみがその名前を祈りの中で声にすることが許されていました。神官以外の人が活用することによってその神聖さが薄れてしまわないようにそのような掟があったのです。
  
  以下の祈りの歌もタ-ネ神を讃えるための詠唱歌です。一行一行が真正な祈願であり、純粋な古代ハワイのスピリチュアリズムであり、高尚な内容であると云っても過言ではありません。私なりの英訳文章を以下のようにアレンジしてみました。

He Pure I O Tane E, Te Hatu O Havai'i (ハヴァイ’イの神、タ-ネへの詠唱歌)

天を創造した神タ-ネを讃える!
我々の祖先なる天界
地球に恵みと祝福の光を浴びせる  
我々の善なる天界
讚えよ!天なる父を讃えよ!  

光をもたらす、万能の神よ
息吹を!青い天空の中の太陽なる社から、
人々へ無限の神の叡智を吹き込みたまえ
命を!神の神聖な息吹を通じて我々に生命の力を与えたまえ
あなたの子孫である我々に健康の恵みを!

人々に温かく慈悲深い神よ
あなたの愛で私を包みたまえ

偉大なるスピリット、神よ
神聖なエリエリ!
私の祈りはこれで終わります
祈りよ、自由に解き放たれ、天に飛んでいけ!




<タ-ネ神の十字架>
中央が太陽であり、そこから十字に広がる形。これはタ-ネが火の神であったことを示唆する。

注釈:火の女神はペレとして知られていますが、ターネ神も色々な側面を持っていたということです。太陽と重要な関わりがある最高神。太陽の重要性は、ここでも出てきます。日本でもアマテラスが重要視されているところにも同じムーの民として共通点があります。太陽は霊界でも神界でも大変重要であり、中心的な存在、光の源であるわけです。






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古代ハワイ物語 2

2016-08-28 09:05:48 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ

tahuna(タフナ)たちと最初から対立する関係になりました。タフナたちは、ハワイの神官であり叡智を保持していた先生たちだったのです。宣教師たちは、自ら古代ハワイの叡智と自分たちを切り離しました。自分の信じる宗教とは異なるという理由で見えない壁を築き受け入れることはありませんでした。今日までタフナたちの神聖な領域に踏み入れることはできずにいます。

  宣教師たちが最後までタフナたちの世界、スピリチュアル哲学、ムーの信仰を記録することができなかった理由は幾つかあります。一つは、自分たちの信じる概念とあまりにも大きく隔たりがあるということで、原始的な文化であり、ネガティブな邪悪なものとしてしか捉えることができなかったからです。もう一つの理由として、言語の理解への問題がありました。宣教師たちは、ハワイに到着するまでの六ヶ月間だけ、ボストンからの船の中でハワイ語を勉強してきていました。船の中には四人のハワイアンの女性が搭乗していて、ハワイ語を教えていました。ハワイ語は声からの発する音だけでなく手での表現が加わります。言葉と同時に行われる仕草、例えば眉を上げるとか、顔の表情、首を傾げたり、指で何かを表現しながら話します。「ハワイアンの手を縛ったら舌を縛っているのと同じ」とよく云われていますが、一つの言葉に何通りもの意味があり、全く異なる意味だったりするのです。ちょっとアクセントを変えるだけで全く違う意味になってしまうのです。到来した外国人の多くは、意味の解釈を誤ってしまうこともしょっちゅうあったのです。ハワイアンも同様に英語を学ぶ機会がまだなかった当時は、当然自分たちの信仰や神々ついての説明をきちんと英語で伝えることはできませんでした。

  そして彼らによって活字化された時には、自分たちの都合で、なぜかRの発音をLと書き、Tの発音をKに、VをWに変えてしまいました。ですから、元はHonoruruだった発音の言葉がHonoluluになり、Teave(テアヴェ)はKeawe(ケアヴェ)になり、Havai'i(ハヴァイ’イ) はHawaii(ハワイ)になってしまったのです。ハワイアンたちは、今だにオリジナルの発音を大切にしていますので、この本でも元の発音に忠実に記録していきたと思っています。

  西洋人は本当のタフナたちのの叡智には、全くアクセスすることができませんでした。タフナの叡智は、ハワイの一般人にも教えることはなかったのです。教えても理解できないし、彼らはさほど興味がなかったのです。西洋人が記録したものは、その一般人からの情報で憶測をつけたものに過ぎませんでした。タフナたちは、自分たちのロイヤル・ブラッドにしか秘密を明かしませんでした。「この家に生まれたものは、これを知る権利がある。この家に生まれていないものは知る権利がない。」とタフナは云いました。




  ハワイの人々はどこから来たのか? 
  
  宣教師たちや歴史家がこれをハワイアンに尋ねるとこのような答えが返ってきました。

1. Mai ta reva mai, matou (天空から浮遊してここに到着した)

2. Mai ta Po mai, matou (ポーから来た)

3. Tanata mai Tahiti mai (人はタヒティから来た)


古代ハワイの人々の思考、タフナたちの教えを理解するには、この三つのフレーズの中に登場するキーワードを知らなければなりません。何千年も昔にハワイ語を作った何者かは、それぞれの言葉のルーツ、何か土台があり、それを元に言葉を形成しています。そのルーツ、基礎となるものの意味を理解することによって、そこから発生する二通り、三通りの意味は表面上全く異なる意味となる事があるのです。その時に話す口調によって、そのどの意味で言っているのかをハワイアンたちは理解する事が出来ました。例えば最初の1番の中にはrevaという言葉が入っています。この意味は、空、天界、神々の国、浮遊、舞上がる、高く飛ぶ、空間を漂流する、天空から舞い降りる。。などといった意味があります。これを先住のスピリチャリズムの理解に乏しいキリスト教徒は、「ハワイアンは海を渡ってハワイに漂流した」と解釈したのです。ハワイ語を深く理解するハワイアンの学者からすれば、その見解は全く間違っていると云います。空間を移動したかもしれないが、海の上を航海してきたという解釈は、全く違うのです。神々の国から来たのだというと、宣教師たちは馬鹿げていると言いました。

 2番目のPoという言葉。これにもたくさんの意味があります。1) はっきりしない、未知、光のない、夜 2) カオス 無秩序 3)神々が秩序を正す前の闇の混乱が広がっていた時の状態 4) 人間の神聖な源が形成された神々の存在する神域 5) 精神の発達した人間が、肉体がうとうとしているような状態にあり、超能力的意識にてスピリチュアル・ガイダンスを受け、覚醒した純粋な高次元の状態 6) 精神の発達した達人で、肉体が眠っている間に見る夢の中で光を受け取るスピリットの領域のこと。このような意味があることから、ハワイの学者たちは、「神々の国から聖なる源から放たれてやってきた」というように解釈していますが、キリスト教徒は、人間は大地の泥から形成されたと信じている為、この解釈も西洋人たちは当然馬鹿げていると言いました。

 3番目のTahitiという言葉ですが、これは西洋人からするとハワイから二千マイル離れた南の島のタヒチであると決定付けました。しかし、ハワイアンは、タヒチ諸島のことをPora Pora (現在はボラボラ)という風に言っていました。西洋人たちは、ハワイアンはタヒチから航海してハワイ諸島にたどり着いたと決めました。確かに数百年前にPora Poraからハワイに到来した人々はいますが、だからと云って全てのハワイアンがそうであるという証拠はないのです。

  Tahitiという言葉は、古代ハワイの人々を理解する上で非常に重要な言葉なのです。この言葉は、一つの種族としての象徴であり、その種族の発祥の源を表現している言葉なのです。Tahiti (タヒティ)とは、1) 現在は住んでいない母国、里、出身地、旅をする時に最初に出発した場所。2)人間の神聖な部分が形成される天界の中の階層 3) 生まれながらに持つ権利としてある家族に属すること。特定の目的に人生を捧げているグループの人々が完璧に調和されている状態。4)障害や困難を乗り越える、与えられた目的を達成して成功する。 5) 時間、距離や空間を超越する。

  先住民は、自分たちの祖先が天から舞い降りたと信じています。それは神聖な祈りの歌、チャント(詠唱歌)の中で語り継がれてきました。ハオレ(白人)たちは、「いや彼らは、カヌーに乗ってタヒチから来たのだ」という説を曲げません。ハワイアンは口を閉ざし、それ以上口論する必要性も感じなかったし、単純なことでさえ受け入れられない彼らの限界ある理解力では、到底、この神聖な内容を信頼して教えることはできませんでした。
  ハワイアンの祖先は、ハワイに生まれたのです。人類誕生の最初にハヴァイ’イに誕生したのです。古代から伝わる詠唱歌によれば、地球に最初に現れた人類なのです。その祖先はムーと呼ばれていました。ムーの人は、自分たちの母国をいくつかの名前で呼んでいました。その一つがハヴァイ’イであり、現代ではハワイと発音しています。時には、生命が出現して、発展し成長していく場所という意味のハヴァイ’イー・ティー・ハヴァイ’イとも表現されていました。

  ハヴァイ’イは、「とても熱い地の上にしっとりとした雨のある場所」という意味合いがあります。その言葉の真の意味の重要性は、決して失われないように、その言葉のhuna(フナ・深遠な深さ)の中に秘められています。Havai'iという言葉は幾つかの根元から成り立っています。Ha は、1) 四 2) 呼吸つまり生命 3) タロ芋、竹、さとうきびのような根を張って幹が伸び、成長して、稔る植物の茎。などの意味があります。Vaは、何か重要なことが起きる時期、あるいは、二つの日付の間の間隔のことをいいます。Vaiは、水であり、何か植物が成長する過程において必要な新鮮な液体、あるいは精液のような生命を放出する液体、水を浄化するなどの意味合いがあります。Havaiは、水を注ぐことで大地で蒸し焼きをする時に出る蒸気の意味があります。Iは、どこどこから来る、〜の理由で。のような意味があります。

 ハヴァイ’イという名前がどこから来たか、私の友人であったTa Ruahine(タ ルアヒネ)、偉大なる女性の釣り人は、私にこのように説明してくれました。

  「地球は最初激しく燃え、もの凄い音をたてながら、全ての肥沃な要素を備えたまま太陽から大きな炎の玉として飛び出したのです。唸る風と共にその球体は回転しながら発光し、パチパチ、ヒューヒューいろいろな音をたてて、真っ暗な宇宙の中を照らしながら他の星々の間を通り抜けて進んでいきました。神のエナジー、意思、意識によってその壮大な宇宙の闇の中をある方向に向かって深い溝の中を進んで行ったのです。炎の玉は、やがて速度を少しづつ落とし、天の穴のようなしかるべき場所に停泊し、そこを運命として定められた住処としたのです。そして、その場所でゆっくりと自転しながら一つの軌道を廻っていくようになりました。

  燃える球体が自分の軌道をみつけて停泊しはじめ、その表面の溶岩は体内から相変わらず噴き出していました。その熱と宇宙の冷たい気温の間水蒸気が発生して雲を作り始めました。地球が発する電磁波が大空の雲に届いて反応し、水滴が大量に落ちてきました。このようにして雨が生まれました。ギザギザとした大地、まだ何も生えていないクレーター、生々しい平地の上に炎が飛び交う荒々しさの上にクリスタルのような大量の雨が降り注ぎ、濡れ布がかぶさるような状態が起きます。熱く燃える広大な溝に激しく雨が降り続き水がどんどん溜まっていきます。やがてその火の海がすっかりと水に覆われていき海が生まれます。このようにして、熱く燃える地を水で冷やし鎮めたという意味からハヴァイ’イという名前が授けられたのです。」

  ハヴァイ’イは、今知られている美しいエメラルドの諸島のことではなく、元々は、太平洋上に太古に存在した大きな大陸のことを指しました。その失われた大陸にかつてムーの人々が住んでいたのです。現在のハワイ諸島は、その大陸の上にあった山々の山頂の部分であり、それ以外の部分は、大津波により大破したり、噴火が起きて姿を変えたりして、バラバラになり、海の中に沈んていったのです。

  わずかのムー人たちがその大災害を逃れて方々に散らばり、その伝統や文明は生き続けたのです。ムーの祖先は何千年もそれを代々受け継いできました。そしてイギリスからの航海者キャプテン・ジェームズ・クックがこの諸島に到来した時にもハヴァイ’イのジャングルに住むこの太古ムーからのの人たちと遭遇しています。

  ハヴァイ’イは、時には、Ta aina o Rua (タ アイナ オ ルア ー ルアの土地)とも呼ばれました。ルアとは、火から成長、発展したものという意味です。ムーの人々は、自分たちの母国のことをTa Rua (タ ルア)あるいはRani(ラニ)、天の溝、穴、噴火口といった意味があります。タ ルアという呼び名が一番一般的でした。それ以外にもTahiti Na (タヒティ ナー)とも呼ばれ、我が平和なる母国、静寂な夜明けの国という意味があります。

  タフナたちによれば、ムー人たちとは、先祖、世界の中でも最も古い文明を築いた人たちというように表現していました。また彼らのことを「静かで音や声を立てずに物事を行う小さい人たち、自分たちの知る知識を保護し、あまり口外しない秘密めいた人々。」というように表現していました。彼らは、ハワイにとても古くから暮らしていた伝説の種族とも説明していました。

  ムーの種族には二種類いたそうで、百年くらい前までこの島々に棲んでいたと云われています。一種は、邪悪であり、もう一種は神聖な種族だったようです。邪悪なムー人たちは、野蛮で卑劣なグループで、怖い模様の絵柄を描いた瓢箪で作ったマスクをかぶって夜に静かに行動しました。そのマスクの下には、タパで作ったタッセルが施されていました。邪悪なタフナの子分として島中を荒らしました。人をパチンコやバッドなどを使って殺したりしました。しかしながら、彼が狙ったのは粗悪な人々であり、善人を殺すことはありませんでした。最低の秩序は持っていたようです。1900年代に入っても、お母さんたちは子供たちに夜道をさまよわないように「怖いムー人に拐われますよ」という風習がありました。

  神聖なムー人たちは、位の高いチーフたちと神官たちの一族でした。彼らも夜静かに行動し、困っている人たちに慈悲の思いで親切な行為、助けるような行為を密かに行っていました。彼らの使命は人に救いの手を差し伸べる事です。報酬を要求する事もなく、お礼や見返りを期待する事もありませんでした。彼らは心からの愛を持って困っている人に無償で助けるような行動をとりました。ムーから来ているという事は、一切口外してはならないという掟があり秘密がモットーの種族でした。ムー人たちは、自分たちの種族同士で夫婦となり子供を作りました。自分たちの能力が絶える事がないように、大事な知恵が遺伝的に受け継がれていくように努めました。

  今日(当時の1950年代)でもその掟はしっかりと守られていて、忘れられたルアの土地のムーの人たちの知恵は保護されて、けしてハオレ(白人)がその秘密を知ることはありませんでした。祖母たちは、宣教師たちが話を聞き出そうとしても話題を変えて、今は私たちはキリスト教を信仰していてあなたたちと同じ神を信じていますよ、などとうまく話をそらしたものです。

(西洋人・宣教師の問題に関する内容は一部省略させて頂いています。重要なポイント、本題のハワイの叡智に関する内容は全て訳しています。)
  

一番上の写真(図柄)は、ポーを表現したシンボルです。「ポーのドーム」(日付をクリックする大きく見る事が出来ます。)

卵型の宇宙の中央には、七つの先端がある星があり、その先から八つの楕円・卵が出ています。この卵は聖なる八の存在を現れています。それらは炎のような放射される輝くカーテンに覆われています。外側には、片方に七つの太陽があり、反対側には八つの太陽があります。その外の輪郭は波うった楕円が幾十も重なり、それらは光の波、源からの生命のエネルギーの広がりを表しています。


宇宙の仕組みは、私たちが想像する以上に不思議な世界ですね♪ また来週続きます。


注:これはあくまでも一人のハワイアンの男性が知っている知識から書かれた内容です。他、タフナから私が直接聞いた話では、例えば、ここに書かれていた小さいムーの人たちは、メネフネと呼ばれる人たちのことを言っていた可能性もあると思います。それならハワイアンとの混血も存在していた事。またHavai'i のIの意味には、高次元とつながる見えない力、スピリットという意味があるともハワイアンのタフナから学びましたので、この本が真実の全てであるとは思えないところもあります。そこもお含み置きください。


今週も愛・喜び・感謝に意識を向けてポノな一週間をお過ごしください。
ク-プナ(ご先祖さま、スピリットたち、龍たち)、天使たちにいつも見守られていることを忘れないように


aloha&pono












  
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古代ハワイ物語

2016-08-21 10:48:14 | 古代ハワイ・クムリポ
アロハ ウハネ 

残暑お見舞い申し上げます。
まだまだ暑さが続いていますが、清里はトンボが飛び廻っていて秋が近いよと教えてくれています。
9月に入ったら、きっと急に涼しくなるのでは?そんな気配がしています。

最近の夜の楽しみは、浅川嘉富氏著書の「龍蛇族系日本人よ。。」から始まって氏の出版している宇宙人関連の本に読みふける事でした。すっかりハマり、意識が宇宙へと飛んでいる感じで、ブログに何を書いて良いのか、頭が空っぽになっていました。また8月3日の「新月の集い」にて、シンギング・ボウルとクリスタル・ボウルの両方の演奏を聴くという贅沢な1日を過ごしたことも「空っぽ」状態に輪をかけてくれました。(笑) ホ’オポノ・ポノ・ケ・アラの教えは、もう十分にブログに書き込んだ気がするので、これ以上書かなくてもいいかなという思いもあり。。。

しかし、ひょんな事から良いアイディアが出てきました。ヨガと合わせて、Quigong(内氣功)を始めてみようと思い、YouTubeで探していたら、八つのブロケード(絹の緯二重織り)という名前の八つの型を教えるものがありました。名前が気に入ったのと、それぞれの臓器を元気にするような説明、百の病気を免れ、七つの臓器を元気にする動きなどと言っていたので良さそう!簡単だし続けられそうだなと思い、古いノートを取り出しメモを取っていました。するとノートに以前に書き留めた太古ムーの時代からの祈りが書いてありました。すっかり忘れていたメモで意味を調べてみようと思い、ハワイ語の辞書と古い本を取り出しました。

こんな流れがきっかけで、数年ぶりに開いた1冊の本。とても貴重な内容であり、本当の古代ハワイの物語を伝えたいと思ったのです。世間で知られている新しいハワイではなく、古代ハワイには素晴らしい叡智があったのです。これもきっとスピリット・ガイドからのメッセージ(提案)ですね。ハワイのクプナたち、ありがとう!こういうひょんな流れで忘れていたものと再会して、何かピンとくる時って嬉しいです。 ポノ体験でした!

お盆も終わり、ざわざわしていた清里もまた静けさを取り戻し、気分も落ち着いてきましたので、翻訳モードに入りやすい時折となりました。

☆ ☆ ☆


この本"Children of the Rainbow"は、レイラニ・メルヴィルというハワイの血の入ったオアフ島在住の男性が1950年代に書いたもので、純ハワイアンの女性から教えてもらった内容。1965年に出版された古書です。私はカウアイ島に住んでいたカフナ・エド・カイヴィから、この本を勧められ、15年前にカウアイ島の古本屋で見つけました。貴重な本です。カフナ・エド・カイヴィの体には、全身この本に載っているムーからの秘密、太古ハワイの様々なシンボルが刺青されていました。

表紙にも記されていますが、これは、「信仰、伝説、キリスト教の影響を受ける以前のハワイ」とあります。
今広まっている多くの「ハワイの教え」が、心理学などの博士号を持っている西洋人たちによって異なる内容に変貌してしまっている中、この本はハワイのカフナお墨付きの本なので、内容は信用できると思っています。

序文を読むとちょっとワクワクする内容なので、まずは序文から始めていこうと思います。
(一部省略)

  この本の内容のほとんどは、あるハワイの女性から学んだものです。彼女はハワイ先住民であり釣り好きな人として知っていました。彼女は私にポリネシアの神々について、そしてその神々の間の関係や地球との関わり、人間との関わりについて教えてくれました。私は、夕方ワイキキでサーフィンを楽しみ、その帰り自宅のカイムキへ向かう途中、毎日彼女とカピオラニ公園の近くで落ち合いました。彼女は、いつも片手に釣り棹をもう片手にはシーフードがたくさん詰められた袋を持っていました。そして袋の中の魚、イカ、ロブスター、うなぎなどを砂の上に出して見せてくれました。

  私の友人である彼女は、大きなラウハラの帽子をかぶり、銀色と赤色の混ざった髪をたなびかせて砂の上に腰掛けていました。いつもどこか凛とした威厳のある雰囲気を漂わせていました。顔にはシワがたくさん刻まれていましたが、どこか清々しさがあり、一緒にいると若々しい楽しいものを感じます。彼女の目は何か神聖な強さがあり強く惹きつけられます。瞳の中央はエメラルド色に輝き、周りは鋭い赤味があるようなパワフルな瞳でした。私が思うのは、彼女はおそらく*Tahuna Mataura(タフナ・マタウラ)、赤い目の眼力を持った神官であったのではないかと推測します。彼女は何か高貴な風貌があり、英語の発音もイギリス英語とロイヤル・ハワイアンの英語を掛け合わせたような口調で喋るのでした。彼女の血は100%ハワイアンであり、その明晰ぶりは、今までに会ったことのない程の方でした。私が考えていること、まだ頭の中で考えを織り込んでいる間にも私の考えていることをいつもズバリと言いあててきます。彼女の家系のことなどを聞こうとすると、ただ肩を上げて「私はただの貧乏なハワイアンの釣り人よ。海の幸を探しているだけ」としか言いませんでした。

  私は彼女と共に多くの時間を砂の上でリラックスして過ごし、夜の始まりの薄明かり、トワイライトを楽しんだものです。若い頃は意識することのなかった自然に対する意識を彼女は目覚めさせてくれました。ある夜のこと、彼女は言いました。「自然はね、神を理解する上での一番の先生よ。」「人間は、自己の高次元の意識を働かせて自然界の調和された流れと共鳴する必要がある。そして、この森羅万象を創造した天界の存在の心臓の鼓動を感じることで、自然や神々との真のワンネス(一体感)を体験できるのです。自然界の音楽、それは神の歌。そのセレナーデに耳を傾けなさい。風の音には羽が生えていて、それが聞こえたなら、それはTane(カネ神)の愛の歌。その歌は、恐れる心をすべて消してくれるでしょう。」

  神を語る時の彼女の声は雷のようにドラマチックに大きくなり、瞳の中には赤い炎が燃え流れているようでした。ある夜、彼女が語ってくれた言葉は私を驚嘆させました。「この砂の上に横になって上を見上げると、いつだって七つの天界が見えるのよ。その中にある四つの層のスピリットの世界、三つの層の天界が全て透き通るように見えるの。私が見えているこの世界が、あなたの目に一瞬でも見えたらどんなにいいだろうかと思うわ。でも残念ながら、あなたは、まだまだこの地球の次元の雲に閉ざされていて、つまらない、世俗的な苦難な生活にとらわれているから見えないのよ。」

  そして更に、ある月明かりの美しい夜に彼女は、その黄金色に照らせれている砂の上に、人指し指で図柄を描き始めたのでした。それはカフナたちに伝えられている幾つかの神聖なシンボルであり、一つ一つ描きながら説明してくれました。砂の上に凹凸で描かれたその図柄は私を魅惑しましたが、その意味の解釈は、当時の私の脳で理解できる範囲を超えていて完全には把握できていませんでした。しかし、そのあとすぐに彼女は私にこう言ました。「今からちょうど二十年経った時に、あなたはこの図柄のオリジナルの絵と対面することになるわよ。だから今私はあなたにそれを教えるため、この砂の上に描いて見せているの。その時が来たら私のことを思いだしてちょうだい。あなたがどこにいようと、私がどこにいようと、あなたの思いは私に届くから。そして、あなたの元にスピリットとしてきます。そして、この図柄の内容をもう一度説明します。今は、ただあなたの脳に種を植えているだけよ。この知識はあなたの中でやがて成長していきます。そして成熟する時が来ます。」

  大変不思議なことに、まさにその二十年後、私が SS Mariposaという南太平洋を横断するクルーズ船に乗っていた時、その船の中のショッピング・アーケードのギャラリーの前を通りかかりました。そのギャラリーのショーウインドウには、ハワイのビショップ・ミュージアムからの珍しい古いタパの布地が展示されていました。思わず足を止めてしばらく、その布に描かれている図柄を見ていました。その図柄は大変に懐かしい記憶を蘇らせるものでした。二十年前にハワイの釣り人である彼女がワイキキの浜辺の砂の上に描いてくれた図柄たちだったのです。私は感動に包まれました。そしてしばらくの間、そこに佇みその図柄を眺めていました。すると彼女の説明してくれた内容がすっかり消化されて深く理解され脳裏に刻まれていることを発見するのでした。この本にその図柄を幾つか紹介していきます。
 
*注1:古代のハワイでは文字はなかったが、文字化されてからは、T=K L=Rは同じで現在は、すべてKとLになっているが、古文書ではKをT、LをRで記述されているものも多い。ゆえにTahunaとはKahuna(カフナ・特定の技術を持った達人あるいは神官)のこと。* 注2: 赤い目の眼力を持った神官 - 赤い目というのは、霊視の力を持った目という意味があります。ムーの人は第三の目のところに赤い目があり、カフナにはそれが見えるとも聞いたことがあります。

祖母に捧ぐ

  この本は、1930年代のある夜、祖母メアリー・ジュリア・グレニー・ブッシュを最後に訪問した時から始まりました。祖母は1868年3月14日にハワイ島のハマクアで生まれました。ハワイアンの母親とスコットランド出身の父親の間に生まれた子供でした。当時、ハマクアという場所は、先住民の神官であったカフナたちが多く集まる場所でした。当時まだ宣教師たちが来ていない地域であり、キリスト教に洗脳されていませんでした。ハマクアの住民たちは、先住の信仰を重んじ、神官たちはおそらく儀式を1925年くらいまでは行っていたのではないかと思われます。

  私の祖母の家は、その地域のカフナたちが集まる場所となっていました。神官たち、いろいろなソーサラー(魔術を行うカフナたち)、高いレベルのカフナたちから低次元のカフナたちまで、様々なカフナたちが集まり、お互いの知恵、魔術、芸術の情報交換をしていました。祖母は、それをよく聞いて後に祖母から私に伝えられました。

  若かりし頃の祖母ナナは、ホノルルのイオラニ宮殿の宮廷社会のメンバーであり、夫は、公使として宮廷に勤めていました。しばらくしてハワイ王族の廃止が決まり、祖母も強制的にキリスト教に改宗させられ気難しい年寄りになっていきました。しかし、祖母がこの地球で過ごす最後の一年は、またハワイの信仰を好むようになり、ハワイの神々を強く信仰するようになっていました。

  私は、彼女の初孫であり、彼女の最後を見届けた唯一の親族でした。祖母のこの地球での最後の晩となった夜、私は彼女の入院先であったホノルルのクイーンズ病院の部屋を訪ねていました。祖母は私の顔を見るなり、温かい笑顔になり、枕を上げてできるだけ居心地の良い姿勢をとり、私に言いました。「あなたが来るのを待っていたのよ。今日は一日中あなたに意識を向けて、見えないココナッツ・ワイヤレスで電波を送っていたのよ。あなたがここに来るようにと。先ほど、黒いスピリットが来たの。神がよこしたお使いがこのドアの前に現れて私に指差していたわ。私の順番が来たようよ。そのスピリットは今もなお、そのドアの後ろにいて待っているわ。でも私があなたに伝えなければいけないことがあるので、最後の望みを叶えてくれて待ってくれているわ。」

「数十年前にカラカウア王は、各島のまだ生き残っている最も卓越したカフナたちを宮殿に招待しました。芸術、哲学、歴史、系図学、薬学、古代のヒーリング医学、様々な分野のカフナたちを集結させて、口伝されてきたものを最後に出来るだけ文章として記録を残したいとお考えになられたのです。この会議は秘密に行われて厳重にガードされた扉の中で行われました。王の秘書たちがその内容を記録し、その書物は王の部屋のキャビネットに保管されていました。しかし数年後に王カラカウアは、まだ本を書き終える前に体調を悪くしサンフランシスコを訪問中に亡くなられてしまったのです。1893年1月17日、その後を継いで女王となったリリオカラニがその地位を奪われた日に不審な火事が起き、その保管された部屋だけを燃やしてしまったのです。とても残念なことにすべての記録は灰となってしまったの。」

(一部省略)

  「夫はカラカウア王が望んでいた記録を再生したいと望んでいましたが、大家族を養うことで精一杯でその仕事を成し遂げることができなかったのです。ですから私の最後の望みは、あなたにその仕事をしてもらいたいということです。あなたのお祖父さんが書くはずだった本を書いてほしいのです。あなたの世代で書かないともう手遅れになります。次の世代にはもう生き証人が残っていないでしょう。今ならまだカマアイナ(先住民)で知識を持っている人たちがいるでしょう。あなたがやらなければ、もうこのような事をやろうとするハワイアンは他にいないのです。私たちの歴史の傷を癒してほしい。忘れ去られた灰の中の真実の宝石を取り戻してほしいのです。真珠である叡智の絶滅の危機を救ってほしいのです。キリスト教の神を強いられ、土地を奪われた多くのハワイアンが心を壊され、悲しみの中で他界していきました。ハワイの神官たちは、彼らを赦し、彼らの犯した罪を忘れなさいと言いました。許すことは容易いですが、忘れることはとても難しい。」
  「私は、朝日が昇る頃には、この貝殻を抜けて神の世界にいっているでしょう。あなたのアウマクアとなります。もしもカフナたちの叡智が真実であるならば、私はあなたを守護するアウマクアとなり、あなたのスピリット・ガイドとして、ずっと上から見守って導いていくことになるでしょう。今はその過程がどのように起きるのかはわかりません。でも肉体の死という自然の流れを通過した後に Hui O Amatua (先祖の霊たちの組合)に加わった時に分かってくるのでしょう。どうか、私の願いを叶えてください。時が来れば、あなたの成し遂げた仕事は正しいところへ届き、その労力は花開くことになるでしょう。人々はこれを広めて教え伝えていってくれることでしょう。もしも、あなたが私の望みを叶えてくれたなら、私は天界で最も嬉しい、そして誇り高き女性となります!自分の血を分けた人間が夢を成し遂げてくれたと思えたら、この上なく嬉しいわ。カネ神のご加護はいつどこでもあなたにありますように。」

  その三十四年後、私はこの本を完成させることができました。私のこの地道な努力が実となって祖母を天界で最も幸せな、誇り高き女性とさせることが出来たなら何よりも嬉しい限りです。

*カネ神は、古典的な発音でいうとタネ。カフナは、タフナ アウマクアは、アウマテュアとなります。ここでは分かりやすいように、現代的な読みで書いています。本題から古典式に書きます。

☆ ☆ ☆


いよいよ来週から本題に入ります! 他の古代ハワイにまつわる古書からの引用も交えてお伝えしていきたいと思います。あくまでも抜粋、要約の内容です。



今週もご先祖様たちが幸せで、私たちのことを誇り高く思ってもらえるように、愛・喜び・感謝に意識を向けてポノな一週間をお過ごしください。いつも見守られていることを忘れないように。

aloha&pono



- カフナたちが活用していたシンボルその1-
太陽の花の十字 - 八つの花びらは、太陽の八神を意味しています。


  





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