私の嫌いな10の言葉新潮社このアイテムの詳細を見る |
私の好きな…というのはよく目にするけれど、
中島義道氏特有の逆説的な題名に惹かれた。
あとがきに
50を過ぎて…老成とか成熟とかとは正反対
あれもこれも気に入らない…偏屈になってゆく…
とあるけれど
日々、80、90の人々と仕事上接して、
正直な偏屈と狡猾な円熟者の
2パターンの老い姿ばっかり目につく。
中島さんは正直だなぁ~
彼のきらいな言葉を並べておこう
① 相手の気持をかんがえろよ!
② ひとりでいきているんじゃないからな!
③ おまえのためを思っていっているんだぞ!
④ もっと素直になれよ!
⑤ 一度頭を下げれば済むことじゃないか!
⑥ 謝れよ!
⑦ 弁解するな!
⑧ 胸に手をあててよく考えてみろ!
⑨ みんなが厭な気分になるじゃないか!
⑩ 自分の好きなことがかならず何かあるはずだ!
!!!!!が⑩に全部くっ付いているところに
中島氏の怒りと
言葉を発する側の我は正義という欺瞞の匂いがぷんぷんする。
しかも自閉圏のムスコには禁句ばかり。
①④⑧⑨あたりはもう理解不能で混乱を呼ぶ。
下手するとパニック誘発。
いみじくも中島氏はこう書いておられます。
社会的不適格者に不寛容な社会は
おそろしい社会だと言うことです。
みんながみんなうわべの品行方性や紋切り型の美辞麗句にうなずいて
合意した振りして平穏円満な空間でニコニコして
余計なおせっかい暴力でナイーブな人を踏みにじっている
鈍感さに気が付いていない人、あっちにもこっちにもいっぱい居る。
人間とは限りなく理不尽なものですから、
その理不尽さをすくい上げるだけの
余裕を持った社会、
理不尽さを見えるようにしても
崩壊しないだけの余裕を持った社会は健全だ…
そうだ。そうだ。
いつも付和雷同に抵抗のあるヘンコツさんたち拍手
ワタシもたぶんにヘンコツだとおもう・・・