陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

転んだら起きずに少し休みたい

2007-11-05 06:43:19 | Weblog
辞めたい病はもう入社した当初からだったかもしれない。
最初は人に慣れず会社に慣れず仕事が分からず
3ヶ月経過した頃、顔面に帯状疱疹が走った。

ストレスから免疫力が弱った時に出来ると言う医師の話で
完治するまで出勤御法度。のんびりしなさいとの事。
まだ雇用6ヶ月が経過していないから
有給休暇がなく、欠勤で給与が引かれ、ボーナスからも差し引かれた。
それでも受けねばならぬ研修があった。
車の運転はさすがに辞めて時間をかかけて公共交通機関で山奥の研修所へ。
新任研修だけはお岩さんのような顔で受けた。

ここまでして慣れた職場。
簡単に去れない気持ちがわいた。
3年は3年はと言い聞かせてきたけれど…

昨年9月末でひとりケアマネ退職。
今年2月末でひとりケアマネ退職。

今年7月20日で慣れた事務員退職。
今年8月末でその妹看護師退職。

事務の補充はパートで。
看護師は正社員で補充なった。
ケアマネは増員なし。

残された人員で持てる人員めいっぱい担当して
これ以上は断りながら仕事をしている。
辞められない。仕事に括られた思いで今日まで来た。

10月に併設デイサービスが改築になった。
誰も望まない改築で、会社の経営力増強のためとしか思えない。
変わることが苦手の高齢者なのだ。

 『前が良かった』
 『なんでこんなことに』
 『もう行きたくない』

そんな声ばかり聞いて1か月。

デイサービス利用の実母がデイサービスで泣いていた。
会社の売上のために母のケアマネを他業者から変更させれて担当している。
ヘルパーさんも他の利用者も誰も相手にしてくれないと泣いていた。
途中で帰るとダダをこねた。
私は職権乱用で連れ帰った。
他の友達が行っているデイサービスに替わりたい泣きながら言う。


今月、母だけでない数人、
利用回数を減らしたり、他デイサービスに変ってもらったりの手配をした。

利用者本位は会社のためならず。
私は会社のためにならないケアマネ。
会社に損失を与えはじめた。

介護保険の制度上、
介護支援専門員は会社の利益のために働いてはならず利用者本位を謳っている。
利用者本位ばかりでは、
一人あたり約1万円の介護報酬×担当できる人員35人
諸経費を差っ引いたら、会社への利益など上がらないしくみになっている。

ひとりケアマネで独立したのは良いけれど
なんやかやと支払ったら自分の給料がでないと
嘆きブログもケアマネサイトで見た。

併設で居宅支援事業所を持ちたがるのは
自社への勧誘を頼みたいからに他ならない。
民間ケアマネの多くはこのジレンマを抱える。

90%以上自社ブランドを利用させたら集中減算といって
介護保険から支払われるケアマネ料が減額になる改正も行われた。
会社は減額になっても、
自社を使う方が全体としては利益が上がると言う。

国は
自分のところばかり使ちゃダメよと美しい理由を並べているが
介護保険は破たん状態だから、
なんとか出し控えの策を弄しているに過ぎない。

本当に『利用者本位』を貫くなら
すべての介護支援事業所は競争論理や利益追求が必要な民間委託は止めて
国直轄とすべきだと思う。


自社ブランドケアマネにもデメリットばかりではない。
利用者の様子を逐一把握しやすい。
さっき訪問してきた訪問介護員から様子が聞ける。
併設通所なら、利用されている様子や利用日にはしっかり話を聞くこともできる。
介護保険が要求している月1回訪問よりよっぽど手厚い把握が可能。

自社ブランドが本当に利用者のためになっているのなら
私はそう減算ケアマネでもそう苦しくはなかった。

わが社は利用者本位より会社の利益追求がみえみえ。
拝金主義の御堂。

母はさみしくないためのデイサービス利用でさみしくて泣いていた。
デイサービス職員は年中走っている。
めいっぱい働いて、利用者をていねいに見る時間がない。

デイサービスには元車のセールスマンだった人が営業で外回りをしている。
この人分だけでも現場人員は少ない。
いそがしいは禁句。手が足りないは禁句。

  ちゃんと国の基準を満たして許可の出ている施設

と、働く人々から不平不満は強く封じる体質。
なにか事あるは上意下達。
結果が出てから従えと下知を賜る。

働く人にも利用する人にも優しいのが福祉だ思う。

その他、書けないことが山ほどあるがまだ在職の身。
止めておこう。
私は疲れた。

  『転んだら起きずに少し休みたい』

二宮さんの句に張っていた気持ちがとけだした。
次の職場をゲットしてからと思っていたけれど、
退職願を今日、提出する。

次はちょっと休んで考えたい。しばらくは蓄え食いで…