デイサービスらしくないデイサービス

最近、特徴を持つデイサービスが増えた。

極めて普通の、
いや普通よりグレードが高いインテリアのお宅そのままにあまり手を入れず
アンティーク調家具なども置かれたまま
まさにインテリア雑誌から抜け出たようなお宅そのままのデイサービスを見学した。

施設施設した少々遠くのデイサービスへ母は通っている。

今朝一番に、先週は屋久島なんぞに行って抜けた土曜日恒例の実母訪問。
母はちゃんと行く支度をしてデイサービスの迎えを待っていた。
そして恒例のこれから行くデイサービスの不服を聞いてあげた。

　　塗り絵ばっかりさせる。
　　幼稚なものばかり作らせる。
　　飽きた。
　　行ったからって楽しくもなんともない。

相変わらず認知症が進み、とんちんかん発言も連発。
おまけに妹にはわがままいっぱい言いたい放題。
週３回は行っているデイサービスに不服があろうと行ってもらわないと妹が倒れる。


デイサービスらしくない普通のお家デイサービスは定員１０人程度で、
お茶を飲んで、おいしいお昼を食べてもらっておしゃべりをして過ごしてもらうという。
あれこれ余所でやっているような集団でのゲーム、レクレーションは考えていないそう。
窓から見える庭もガーデニング拝見のテレビ番組に出てきそうな、イングリッシュガーデン。
少女趣味のある母がきっと好きな空間だ。
ここで手芸や小さなアレンジメントを作ったりして過ごすのは楽しそうでもある。

母をデイサービスへと見送った後、母の利用うんぬんは別にして
妹を伴って、今日ふたたび見学してきた。
ちょっと妹にも「こんなのあるよ」と見せたかった。

妹も確かに母が好きそうな環境だと言う感想。
ただ、
今行っている所からの移行は認知症ゆえの大混乱を生じそう。
まだ利用者の確保はゼロ。
最初の一人目利用者になるのは母の性格からして難しい。
だれか数人通い出してからでないと無理だろうと話した。

ちゃんとしたコーヒーが出た。
利用者にも好きなだけ飲んでもらうと言う。
母はコーヒーも大好き。
食後には絶対に欲しがる。
私は試食をしたが、妹は写真だけの６００円で提供されるちょっとしたランチ風の食事。
元懐石料理店のシェフの手によるものと聞いた。

　　

妹も帰路つぶやいた。

　　ここ採算が取れるの？
　　行き出してすぐつぶれちゃ困るしね。

くもんの認知症ドリルを取り入れるとか説明があった。
認知症に効くと某大学で研究されているコーヒーなどというものも取り出して見せてもらった。
ただティーバックで１つが１００円のコストだとか。
通販で買うなどと言われ見本をひとつお土産にもらった。
ここで使う使わないの明言はなかったが、
こういうものを取り寄せたりしているところも道楽っぽい感じがしないでもない。

このデイサービスは実家から車でほんの数分。
今行っているところは遠いので送り迎えの道中が長いのが疲れるとも母は言う。
悩むところ。

そうね。
私が利用するならこういう自由な普通のお家風がいいけれど、
ここがこの先、どなってゆくのかちょっと見極めてから
もう一度、母の利用を考えても遅くない。

妹には母にお試し利用してもらうにしても担当ケアマネさんと要相談、と言って帰った。





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