社会性

29歳で独身は恥ずかしい

と、6年生男子に言われる。

えーらい社会的なことがきになるんだあね、というと

俺は1年の時からそんなこと知ってる、とおっしゃる。


なんのブランドの鞄や財布かと訊いてくる

シャネルかグッチか、というので

どっちも気になったことがない、と返す。

彼の財布はヴィトンだそう。


うーん。


ニキビが多いからプロアクティブをしろとおっしゃる

合わんよ、というと不思議そう

世の中にはプロアクティブでも治らんニキビがあるよ、というと

神に恵まれてない、とおっしゃる



私なんかよりいっぱいブランドの名前を知っている

名前を聞いてもどういうデザインかすら思い浮かばない。


なんだかポップだな、と思った。



そんなことより、

と、ずっと思っていた

不細工で負け組で性格が悪くて気の毒だと彼は笑うんだけど

私は自分で気に入ってるから、別にいいよと返しながら

そんなことより、

と、思っていた



そんなことよりもずっと、こころを取られることがある


それは、ニキビが消えて性格がよくて結婚できたら治ることではないのだ。


それを、

知っている、ことが

それの方がずっと