Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ハーブ

2017年07月07日 | ベルガモット

オキシメル

イランのサイトhttp://www.theartofislamichealing.com/tag/oxymel/ から

少し時間をかけてみていこうと思っています。ここ1年程前から、やっとイスラムの、イランの情報が西側に(我々のところにまで)届くようになってきたようです。

10年前には考えられなかったことです。しかも英語で。インターネットを通じて入って来たのです。嬉しいの一言に尽きます。西側からだけの情報では知りたいことの1/3しか手に入りません。西洋を凌ぐ文化を覗き見ることができるようになったのです。やっと!!!!!

     

                                   森の中のすみれ  by Roya Azal      

    

 

 

 


ハーブ

2017年07月07日 | ベルガモット

五巻目

5-22. オキシメル

オキシメルは、次のように作る。

ビネガー5 1/2パイント,海塩2ポンド、蜂蜜20ポンド、水5パイントを混ぜて10回ボイルする。冷ましてジャーに入れる。

 

服用すると粘稠液を追い出すので、座骨神経痛、関節炎、てんかんを抑え、毒トカゲの毒を解毒する働きがある。喉が腫れたときはこれでうがいをすると良い。

 

(世界は四元素から成り立っているとの考えを採用しており、病気は四体液(血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁)のバランスが崩れたときに起こると考えていた。粘液は病の元であり、これを出すと治ると考えていたようです。

 

古代ローマは古代ギリシャの度量衡を一部分借用していたので、計算違いが多少あるかもしれませんが、オキシメルのレシピは次のようになります。水の量を除いて、両者ともほぼ同じです。水は10回もボイルすると飛ぶので、二つのレシピはほぼ同一であると言えるでしょう。

 

 

 

    古代ギリシャ

    古代ローマ

 ビネガー

   3,124 ml

   1,370 ml

 塩 

    900g

    560g

 蜂蜜

   9,000g

   5,670g

 水

   2,840 ml

   2,900ml

 

 効用

 

 痛み、毒素、炎症

 

 炎症、毒素、発熱

 

 

 

次回は現在のイランの「オキシメル」をご紹介します。

 

 

 


ハーブ

2017年07月07日 | ベルガモット

古代ギリシャの医師、薬理学者、植物学者、ペダニウス・ディオスコリデス( 古代ギリシャ語: Πεδάνιος Διοσκορίδη、Pedanius Dioscorides, 40年頃 - 90年 )は、ギリシャ・ローマ世界の至るところで産する薬物を求めて、本草書;De Materia Medica『薬物誌』(『ギリシャ本草』とも)をまとめました。ディオスコリデス自身が「理論より事実を、書物より自分の観察を重視して編集した」と記している通り、非常に明快で実用的な本草書であり、ガレノス医学と並んで、1,600年頃まで西洋の薬学・医学の基本文献でした。

         

512年~520年にコンスタンティノープルで作成されたウィーン写本(現在ウィーンのオーストリア国立図書館に収蔵されているのでこう呼ばれている。)の原本546枚の内481枚が残っています。上はその内の一枚、「ヨモギ」の図です。元々『薬物誌』に絵はなく、当時、西ローマ帝国内で微細な彩色植物図葉に関心が高まっていた結果、写本した段階で付け加えられました。植物の説明はディオスコリデスのものです。https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Vienna_Dioscurides?uselang=de

Ein Pflanzenbild (Beifuß) aus dem Wiener Dioskurides (fol. 20 verso) から

 

ディオスコリデスは、

 

  • 第1巻:香料、香油、軟膏、樹脂、樹皮、果実を産する草や木
  • 第2巻:動物、その乳、蜜、脂肪、穀物、食用野菜
  • 第3巻・第4巻:根・液汁などいわゆる薬草、種子類
  • 第5巻:酒精類、鉱物類

 

の全5巻からなる『薬物誌』Περ λης ατρικήςを、母語であるギリシャ語で著しました。ガレノスが著書の中で、最も完全な本草書と称賛しており、1世紀後半に書かれ、2世紀の終わりには、ローマ世界に広く浸透していました。

第5巻の酒精類、鉱物類の項目の中にオキシメルがあります。