ベネティア・スタンレィを巡るお話を少ししておこうと思います。
それには、リチャード・サックビル、ドーセット伯爵の家系を説明しておかねばなりません。2代ドーセット伯爵 ( 1561–1609 ) には6人の子供がいましたが、そのうち2, 3番目の息子たちが3代目、4代目そして4代目の長男が5代目伯爵家を継ぐことになります。
3代目ドーセット伯爵からお話を始めましょう。
リチャード・サックビル、3代ドーセット伯爵 ( Richard Sackville, 3rd Earl of Dorset ( 3/18/1589– 3/28/1624 ) はジョン・オーブリーが噂した年金500ポンドを払ってくれるベネティア・スタンレィの庇護者です。彼には他に自分の随行員であるトーマス・ペニストーン卿の妻、マーサ・ペニストーン( Martha Penisstone )を愛人にしていました。
(こういったことはよくあることで、嫉妬心を激しく燃やす夫もいれば、これがもとで出世できたと喜ぶ夫もいたのです。ここは腹を立てずに、この時代はこんなものだったと理解して読み進んで下さい )
つづく。