ニオイゼラニウム 8
Scented Geraniums Were Stars in Victorian Valentine Bouquets
http://www.librarypoint.org/scented_geraniums から
控えめなにおいゼラニウムの花は小さくて見えないくらいですが、香りのよい葉はヴィクトリアン・ヴァレンタイン・ブーケの隠れた立役者でした。『木の葉の香りを入れて初めてブーケが完成すると思われていた』と1932年ルイーズ・ビービ・ワイルダー(Louise Beebe Wilder、(1878–1938))が “ The Fragrant Path “ の中で書いています。
彼女は木の葉は一束のスイートピーは ”好ましいフリル” であり、ローズゼラニウムやナスタティウムと合わせると素晴らしいブーケになるとアドバイスしています。
薔薇、ローズゼラニウム、ダリアのブーケ
ピンクローズ、ゼラニウム、キクを使ったブーケ
ニオイゼラニウムの香りは甘いローズの香りから刺激のあるシナモンの香りまで幅があります。ケイト・グリーナウエイ( Kate Greenaway、1884 )は ”花言葉” でローズゼラニウムは“ひいき “、レモンの匂いのするニオイゼラニウムは “ 思いがけない出会い ” ナツメグの匂いのするニオイゼラニウムは ” 起こるべき出会い“などと書いています。
19世紀中期、ニオイゼラニウムは何百という大きな種類になります。そのニオイの中には、ローズ。レモン、ライム、オレンジ、ハシバミ、ナツメグ、アーモンド、アップル、アニス、パイン、ムスク、ヴァイオレット、ラベンダー、バーム、オーク、ペッパーミントがあります。
ゼラニウムは1795年頃、喜望峰からイギリス艦隊にのってイングランドへと運ばれました。イングランド人はその様々な香りと利便性に夢中になりました。高価な薔薇香油に似ていたからです。匂い袋に入れたり、ポプリにしたりと人気があったのです。葉はフィンガーボールに浮かべると素敵です。
つづく。