平和の歌・核兵器絶滅へと戦った英雄の歌

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短編小説  年金     前編

2012年04月03日 | Weblog
短編小説           年金     中道 進
              1 積み立て
道夫 サラリーマンはつらい。残業、残業か。まいるよ。
課長 老後にはゆっくり。年金がバッチリ。会社は負担してる。しっかり働いてくれよ。君らの年金の負担はバッチリ。
道夫 今日は終わった。焼き鳥屋でいっぱい飲もう。
課長 明日も頼むぞ。
道夫は例の如く行きつけの飲み屋に足を運んだ。道夫は定年まであと1年ぐらいだ。厚生年金が毎月支払い。老後の生活を計算している。故に、安心していた。
焼き鳥や主人 道夫さん、レバ10本でいいんですね。それに冷酒ですね。
道夫 今日は、湯豆腐にしてくれ、酒はいつもの。ところで、主人、あなたの老後は心配ないのか。貯金はあるんだろう。
焼き鳥や主人 私らは国民年金で月に5万ぐらい。後は、昔の会社時代の厚生年金がしかし、とてもそれでは生活できない。働かなきゃ食べられない。妻もいるんで。あなたなんか30万は入るんでしょう。退職後も楽ですね。
お客 おい、こっちにお酒のお代わりだ。焼き鳥も頼むぞ。しかし、君らは老後の楽しみの話をしていたが、甘くはないぞ。政府だって、赤字よ。消費税を上げなければ国は破定だ。君らのもらう年代にはーーははは。

             2 心配
焼き鳥や主人 お客さん、あなたはもう年金いただいているんでしょう。毎晩うちに来てたっぷり食べて。それが。
お客 ははは、おかげでよ、足は悪くなるし、胃も調子が悪い。年金生活は良いが、しかし、何もしないと老化も早いもんだ・ 
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