第 11 回 短編小説
戸田先生 作 風 遊世
戸田城聖 この世から不幸人をなくすよ
前沢 なんですって、不幸人がいなくなるのですか。 そりゃ無理ですよ。悩み深い人、貧乏人、病人者あらゆる人が悩んでいます。無理ですよ。
戸田城聖 ははは、すごいんだよ、この信心は、日蓮大聖人の仏法は願い事がかなうのだ。だから、私の願いは、この世から不幸人をなくしたいのだ。抜苦与楽は仏様の願いでもある。日本だけでなく世界の人も同様に不幸の人をなくしたい。
前沢 先生は多くの人を救っているが、不幸人をなくすとは、まして、世界もとは驚きだ、本気なのですか。
のち、世界へ大聖人の仏法が弘教されアフリカでも、悩み深き人達が、正法に帰依し幸福境涯となっている。前沢はその真実を見て戸田城聖の先眼と境涯の深さに驚いたのだった。
戸田城聖は、明治33年2月11日石川県加賀市で生まれた。明治35年一家で北海道厚田村に移り住む。大正3年厚田尋常小学校高等科を首席で卒業、昭和3年中央大学卒業、6月、牧口常三郎の確信に触れ日蓮大聖人の仏法を信ずる。昭和5年11月18日牧口先生と(創価教育学会)
を創立。昭和18年、不敬罪と治安維持法違反の容疑で逮捕される。