時間は、アップダウンヒルの道を行くクルマのスピードメーターのように、その時々で針の動きをめまぐるしく変える。
いまは、恐ろしく速い。
手前の5階建てが北陵中学。後ろのビルは、大阪で一番高価なマンションだそう。その後ろが帝国ホテル。
ご依頼を受けて大阪に向う。中学生の方々の前で、「美容師という仕事」についてしゃべって欲しいとのこと。1号線沿い、造幣局や迎賓館や帝国ホテルに囲まれた一角にその学校はありました。
(廊下の窓から望む、天皇陛下もおみえになったことがおありという迎賓館のお庭)
女子生徒さんに案内されて教室に向い、教壇に立つ。こんな感じに出迎えていただく。純粋な瞳と新鮮な笑顔だ。
十数名の女子に交じって男子がひとり。訊けば、祖父さん、お祖母さんが美容室をなさっていたとのこと。なるほど。
具体的に仕事の内容や、その楽しさ、難しさなどをお話しさせていただいた。おとなしい生徒さんが多く、こちらから指名してこちらから質問をさせていただく。
「何のために働くの?」という問いに、「欲しい物を買いたいから」、「喜んでる顔がみたいから」、「美味しい物がたくさん食べたいから」と無邪気な答えが続きます。
(今の子たちは、写真の映り方を心得ているなと感心する)
と、最後の最後に、「愛が欲しいから」と答えた子が出た。そう。そうなんだ。
お金や、人並みはずれた美貌や、身体能力や、権力は手段に過ぎず、本当に欲しい物は敬愛や尊敬を含めた愛なんです。そんな敬愛や尊敬を含めた愛で、この世はなりたっているんですと懸命にお伝えしました。
仕事で再び、宝塚南口に戻りますと、駐車場の横の溝を、ペニーとガッキーが懸命に掃除の最中でした。雪かきに匹敵するセンチネルな行動。嬉しい。すごくキレイになっている。ありがとう!
仕事の後、三田のお店へ。ナカムーのスタイリスト試験です。
成長が著しいと感じましたが、今回は惜しくも・・。がんばれ、ナカムー!
すべては、「愛」だなとしみじみ感じる秋の1日でした。
いつもお立ち寄りいただき感謝しています。