雨が続く。
ワンコたちは、散歩に出られずにストレスを溜めているみたい。明日には、広い河原で思いきり走らせてやれるだろうか。
世の中は、果てしなくさまざまな性格の人で溢れている。
幼いころは、「好きか、嫌いか」だけで生きてこれたけれど、大人になるとそうもいかない。嫌いな方とも、うまく歩調を合わせることが必要だ。が、そんなことにはお構いなしで、自己中の困った人も存在する。
人間だけでなく、動物にもそれが当てはまるようだ。
我が家の二匹のワンコにおいても・・。妹のリズムは、女の子。ひと言で、分かりやすい性格だ。うれしいとき、遊んで欲しいとき、お腹が空いた時、気にいらないとき、身体全部で表現し、雰囲気で理解しやすいワンコ。ボール投げが大好きで、際限なくボールを追いかける。尻尾をプロペラのごとくに回して、喜怒哀楽を身体で表現できる。
ところが、兄のマーブルはかわりものである。あまのじゃくというやつ。とにかく解りにくい。自分を表現することが、上手ではないのです。
お腹が空いていても、好きな食べ物なのにそっぽを向いたり、散歩は大好きなくせに、気が向かないと駄々をこねて、てこでも動かなかったり。
先日も、散歩の途中、ベンチで一休み。前を別の犬が横切ったら、「ワウッ」と吠えかかった。すぐに捕まえて、事なきを得たが、これはいけないと思い、ベンチにしっかりとリードを結んでおいた。
しばらくして、別の犬が通りかかったところ、すごい勢いで、再び飛びかかろうとした。
瞬間、「キャイィィーーン」という鳴き声。
勢い余って、リードが張り、首輪が締まって、マーブルの身体は宙に浮いた。そのままループを描き、落下して木製のベンチの角で左足を強打。
みると足を曲げて、とても痛そう。クルマに乗せて、大慌てでいつもお世話になっているクーパー動物病院に走った。骨に異常はなく、打ち身であろうとのこと。痛み止めの薬をもらって帰宅。
しばらくは、シュンとして甘えん坊になっていたが、ストレスが溜まるとワルサをする。
シートの端でわざとおしっこをしたり、ブツをこれ見よがしに部屋の中央に。
それでも、物を拾い、ご飯を工夫し、背中をなでてしまう。夜にはすり寄ってきて、添い寝をせがまれるとイヤとは言えない。
憎みきれない奴なのだ。
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