ラジオ日経や各種セミナーで現在ナンバーワンの人気解説者であり、自身も現役のファンドマネージャーでもある西山孝四郎氏は、毎回の講演で下記のような西山式順張り戦略を推奨されています。
順張りすなわちトレンドフォロー戦略は、相場が上昇基調にあれば買い戦略をとり、下降基調にあれば売り戦略をとるという投資の基本姿勢ですが、一般には相場が上昇トレンドにあるのか、下降トレンドにあるのか、はたまたもみ合いのレンジ相場にあるのかを判定する基準及びその判定はなかなか難しいものです。
西山氏は自身の投資戦略においてもトレンドの有無を定点観測するツールとして、ボリンジャーバンド、Standard Deviation(標準偏差)及びADX(平均方向性指数)の3指標(インディケータ)を常時利用されており、その手法を公開されています。
一 三つのインディケータの使い方
ボリンジャーバンド(BB) パラメータ 21:
BBのσ±1を基準に、終値ベースで価格がσ+1を上に飛び出したら買いトレンド、σ-1を下に飛び出したら売りトレンドの発生と解す。
標準偏差(StdDev) パラメータは26:
StdDevが下降曲線または平行状態から上昇曲線に移れば、トレンド発生と解す。買いのトレンドでも売りのトレンドでも上昇することに注意。
平均方向性指数(ADX) パラメ-タは14:
ADXが上昇基調にあれば、トレンド発生と解す。買いのトレンドでも売りのトレンドでも上昇することに注意。
二 エントリーのシグナル
「買いのシグナルは、終値で価格がBBのσ+1を超え、且つStdDevとADXがともに上昇している、或いは終値で価格がσ+1を超え、且つStdDevまたはADXの片方が上昇している」とき。売りのシグナルは、σ-1を基準に買いの反対。売りであっても買いであっても、トレンド発生の判断として、StdDevとADXがともに上昇しているのが理想であるが、片方だけの上昇でもトレンド判断することも可とされています。
三 エグジット(手仕舞い)のシグナル
手仕舞いの基本は、それまでBBσ±1の外で推移していた価格が、終値でσ±1のバンドの内側に戻った時とされています。この基準以外に、独自の価格に損切り値を設定することも可とされています。
四 既存のインディケータの問題点
上記の3インディケータはいずれもMetaTrader4(MT4)に標準搭載されていますが、次のような解決すべき問題が残ります。
① ADXの計算
ADXの計算の過程で移動平均を使用していますが、氏の移動平均は修正移動平均(Smoothed)で計算されています。一方、MetaTrader4(MT4)に標準搭載されているADXは指数移動平均(EMA)で計算されており、両ADXはチャートに展開すると、当然のことながら、異なった形状になります。MT4非採用の業者の提供するADXも区々となっています。
② StdDev、ADXともにトレンドの判定が見辛い
西山氏もセミナー等で述懐されていますが、トレンドが始まっているのか、未だレンジ相場にあるのか、StdDevやADXの動きが微妙で、判断に迷いエントリーが遅れることがあります。セミナーでは、横書きのチャートを縦にして見るとよい等その判定の難しさを告白されています。
五 改良されたインディケータ
① StdDev_Color.ex4
StdDevにトレンドが発生すれば、ラインの色が赤く変わりますので、トレンドの発生を見逃すことがなく、エントリーで乗り遅れるということはなくなります。
② ADX_Color.ex4
こちらもトレンド発生時には、ADXの線色が赤く変わりますので、シグナルを見落とすことがなくなります。デフォルトでは、西山氏採用の修正移動平均によるADXとなっていますので、氏の戦略に完全に合致したツールとなっています。修正移動平均だけでなく、単純移動平均、指数移動平均等も他の必要に応じて選択できるようになっています。
③ MyBands123.ex4
こちらはいわば付録として含めております。ボリンジャーバンドはいずれの業者でも提供していますが、MyBands123はσ1~σ3までのバンドを同時表示できるようになっています。西山式ではσ±1のみを使用しますので、デフォルトではσ±2と±3は非表示にしています。適宜表示して使用することができます。
改良されたインディケータ等に興味のある方は、下記まで。
西山孝四郎(石原順)の最新手法は、逆張り手法を含めて、10月9日ブログで更新しています。http://blog.goo.ne.jp/antnobu/e/cfd667f6194c6a8e330a51ae3842ddd9
http://blog.goo.ne.jp/antnobu/e/cfd667f6194c6a8e330a51ae3842ddd9
今週のgoodなブログ!
に目が行ってしまい、
楽しいですね。お料理作ってみます。MT4教えて頂きたいなー。
コメントありがとうございます。
MT4は少し勉強すれば、誰でもチャート操作方法や簡単なインジ及びEAのプログラムが書けるようになります。以前、趣味の会で初歩のMT4講習会を行っていたことがあります。ブログ読者のご要望があれば、また始めてみたいとも思っています。何かお考えあれば、MetaGenicFXのContactタグからメールいただければ「幸甚です。